「使い捨て」と聞いてまず浮かぶのは割りばしだが、今朝の新聞に広がる「脱割りばし」という見出しの記事が載っていた。外食時にマイはしを携帯する人が増えているらしい。
**使い捨てのライフスタイル見直しや、環境問題への意識が「はし」にも浸透し始めている。**と新聞は報じている。記事の最後には**一方、割りばしは国内の間伐材の活用につながる――という説もある。**とある。
前提条件をきちんと定めないとこの議論はかみ合わない、と思う。
割りばしが記事の最後にあるように国内の間伐材を使って作られているならば、大いに使えばよい。森林の保全のためには間伐が必要だが、間伐材の需要があまり無いのが現状で、そのまま放置されることが多く、需要をいかに増やすかが課題なのだから。
記事によると日本では1年間で割りばしを1人当たり約200膳使い捨てているという。そして割りばしの大半は中国から輸入されているとのことだ。この現状を前提とすると、割りばしの使い捨ては確かに日本の森林保全にはつながらない。しかしだからといって割りばしを使わない、というのはどうだろう。私は割りばしをプラスチックのはしに替えることには反対だ。
木のはしをプラスチックに替える、ということの是非は森林保全という観点の他にも文化的な側面から論じることもできると思うが、そのことには今回は触れない。
先日も書いたが間伐材に限らず国内産の木の需要をいかに高めるかが、林業の大きな課題だ。建築用材も今までは輸入に頼っていたが、やはり木も地産地消が望ましい。
割りばしの国産化を!間伐材の需要拡大を! 使い捨てがもったいないというのなら、割りばしリサイクルの促進を! (割りばしリユースはだめ)
ただし一般論としてリサイクルは環境保全にはつながらない、という説もあるようだ。