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透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

髪結い伊三次捕物余話 「紫紺のつばめ」

2016-02-29 | A 本が好き 



 髪結い伊三次捕物余話「紫紺のつばめ」を読み終えた。短編5編の連作。シリーズ第1弾とはかなり雰囲気が違って、ストーリーの動きというか変化が激しい。

第1話で伊三次とお文は別れてしまう(いずれよりを戻すことになるが)。第2話では伊三次の幼なじみが死んでしまう。第3話ではなんと、伊三次に殺人の嫌疑が。第4話は同心の不破友之進の妻の仇討ち。そして第5話はお文の女中・おみつと下っ引きの弥八の恋が事件と共に描かれる。

まだ読み始めたばかりでよく分からないが、このシリーズで宇江佐さんはいろんな試みをしているのだろう。

さて次は、シリーズ第3段「さらば深川」だ。


 


髪結い伊三次捕物余話 「紫紺のつばめ」

2016-02-27 | A 本が好き 



 「黒部ダムカレー」全20店舗をクリアして、今度は宇江佐真理の髪結い伊三次捕物余話シリーズを全作品を読むことにする。カレーと時代小説とは全く関係ないが・・・。

文藝春秋のウェブサイトをみると、このシリーズは単行本と文庫本合わせて21冊発刊されている。とりあえず、文庫になっている作品を読もう。

ところで宇江佐真理というペンネームだが、『無事、これ名馬』新潮文庫の磯貝勝太郎氏の解説によると宇江佐はWeather(天気)から、真理はキューリー夫人の「真理を追究しなさい」という言葉から採っているそうだ。気まぐれな女性が真理の追究をするという意味なんだとか。わたしは「うえさ」だと思っていた。

「幻の声」のカバーには主人公伊三次とお文(おふみかと思っていたが、おぶん)の後姿が描かれている。「紫紺のつばめ」にはお文さんだけ大きく描かれていて顔も分かる。伊三次とよく似た顔だ。

恋仲のふたりはいずれ結ばれるのだろうが、それは何巻目のことだろうか。今年の春はこのシリーズを集中的に読むか。

どうもせっかちで・・・。


 


カオスな書棚 ブックレビュー1602

2016-02-27 | A ブックレビュー


「文系本」を収めたカオスな書棚 前後2列に並べている。余分なものを写さないように・・・


「理系本」の書棚 

 自室の東西2面の壁は床から天井までつくり付けの書棚になっている。東面の書棚に小説やエッセイなどを主とする「文系本」を収め、西面の書棚に技術書などを含む「理系本」を収めることにしている。きっちり分けているわけでもないから、理系本の棚に例えば建築家が書いたエッセイが入っていたりもするが。

ここ何年か読む本の大半が文系本だから、東面の書棚の本が増えていまやカオス状態。本を前後2列に並べ、上の隙間に横向きに入れている。

以前はリビングにもつくり付けの書棚があって、そこに文庫本を数百冊収めていたが、リフォームした時、撤去してしまった。その文庫本を自室に持ち込んだ時から書棚はカオスな状態に。

本には読んだときの思い出も閉じこめられているから(過去ログ)、書棚には自分の来し方が並んでいることにもなる。だから本は背表紙がきちんと見えるように整然と並んでいないといけない。でも半分は手前の本にかくれてしまった・・・。

廊下にも何年か前まで自室として使っていた部屋にもつくり付けの書棚や組み立て式の書棚があるが共に空きスペースはない。昨年廊下の書棚に収めていた建築関係の雑誌20年分くらいを知人に譲った。文庫本や単行本も知人に譲ったりもした。本を減らそうと考えたのだ。自室の床に平積みしていた本を空いた棚に納めた。だが机の上の平積み状態は未だ解消していない。


Yさんに譲った川上弘美の本


机の上の平積み状態は解消されず・・・

さて、2月のブックレビュー。読んだ6冊全て文系本だった。

『神々の明治維新 ―神仏分離と廃仏毀釈―』 安丸良夫/岩波新書
『無事、これ名馬』 宇江佐真理/新潮文庫
『火星の人 上』 アンディ・ウィアー/ハヤカワ文庫
『火星の人 下』 
『髪結い伊三次捕物余話 幻の声』 宇江佐真理/文春文庫
『地方消滅 創生戦略篇』 増田寛也・冨山和彦/中公新書

リビングの隅のワークスペース(などと書けばカッコいいが、ダイニングカウンターの端のこと。ここに電話やファクシミリ、パソコン、プリンターなどを置き、棚には時々参照する資料や読みかけの本などを並べている)からこの6冊を自室に持ち込む。

カオス状態解消の見込み全く無し。


裸を見られるより本棚を見られる方がヤダ ある女性が書いた週刊誌のコラムを読んだことがある(過去ログ)。

まあ、長い間ブログを書いていると知性痴性もバレてしまうから、書棚くらいいいか。ブックレビューも書いていることだし・・・。


 


暖かく優しいまなざし

2016-02-25 | A 本が好き 

 昨秋早世された宇江佐真理さんの髪結い伊三次捕物余話シリーズの第1巻『幻の声』文春文庫には連作の5編が収録されている。どの作品も江戸下町が舞台の哀感漂う人情ものがたりだが、「備後表」は特に印象に残る作品だった。

主人公の伊三次には喜八という幼なじみがいる。喜八の母親、おせいは情に厚く、子どもの頃両親を亡くした伊三次をわが子のように可愛がっていた。

**おせいの傍に行くと、決まって彼女は節の目立つ手で伊三次の手を強く握った。乾いて暖かい手だった。(中略)「喜八がもうすぐ戻って来るから、晩飯喰うて行きなせえ」と言った。**(185頁)

おせいの夫は畳職人で、おせいも備後表(びんごおもて)と呼ばれる畳表を織っていたが、お城や名のある神社仏閣、大名屋敷などで使われていた。それ程出来栄えがすばらしかったのだ。

老いてきたおせいは**「それでもあの世に近い年になるとのう、わたいの表はどこでどんなふうに使われているのやろとふうっと思いますのや」**(195頁)という。

伊三次は子どものころから優しく接してくれているおせいの願いを叶えてあげたいと強く思うのだった。で、去年拵えた畳表がある大名屋敷に使われたようだと分かると・・・。

この作品には涙ぐんでしまった場面がいくつかあった。

例えば喜八の嫁さんが**「(前略)あたしも喜八さんよりお義母さんが好きでお嫁に来たようなものなの」**(191頁)と伊三次に語る場面。

畳表を見たいという願いが叶った後、おせいは気が弛んで地面にばったりと転んでしまう。**不破がおせいの前に背中を見せてしゃがんだ。
「おれが背負って行こう」
「旦那!」
伊三次は慌てて不破を制した。
「いいんだ。おせい、お前ェは伊三次の母親代わりだったそうだな。どれ一つ、おれにも親孝行のまねをさせろ」**(222頁)という場面。

どの作品も作者の宇江佐さんが暖かく優しいまなざしで市井の人びとを、そして彼らの暮らしを見ていることが感じられる。

週末に書店でこのシリーズの作品を2、3冊買い求めておこう。


 

 


「地方消滅 創生戦略篇」

2016-02-24 | A 本が好き 



 2014年に出版された『地方消滅―東京一極集中が招く人口急減』は大きな衝撃を持って迎えられた。2040年に全国におよそ1800ある市区町村の半分が消滅する可能性があるというレポートだった(過去ログ)。長野県では77市町村の内、31の自治体に消滅する可能性があるという。

2040年に若年(20代、30代)女性の人口が半減するかどうか、人口が1万人を割り込むかどうか、このふたつの人口指標を基に地方都市が消滅する可能性を判断している

この本の続編とも言える『地方消滅 創生戦略篇』中公新書を読んだ。

『地方消滅』の編著者で2011年より日本創成会議の座長を務める増田寛也氏と2003年の産業再生機構設立時にCOOに就任し、その後経営共創基盤なる会社を設立し、CEOに就任した冨山和彦氏による地方創生を巡る対談をまとめている。

地方消滅を回避するふたつの柱、それは若年層の雇用創出と子育て環境の改善だという。確かに。で、このふたつの具体的な方策は個々の自治体によって異なる。現状を正しく認識し、実情にあった方策を見出し、それを実践できるかどうか、これがポイントだろう。


 


 


「幻の声」宇江佐真理

2016-02-23 | A 本が好き 



 宇江佐真理さんの髪結い伊三次捕物余話シリーズの「幻の声」を読み終えた。「幻の声」他5編から成る連作。宇江佐さんはビュー作「幻の声」でオール讀物新人賞を受賞した。

文庫本のカバー表紙(写真)に描かれている男が主人公の伊三次。彼は床を持たない廻り髪結いで、右手に下げている台箱には商売道具が収められている。伊三次は八丁堀の同心・不破友之進の手先というもうひとつの顔を持っている。緑の着物の後姿は伊三次の思い女で、お文(ぶん)という深川芸者。

お文は父親の顔を知らない。伊三次も両親を早くに亡くし、姉夫婦に引き取られて育つ。ふたりの不幸な生い立ちがお互いに心惹かれる要因になっているのだろう。

この連作はふたりの恋ものがたりであり、市井の人たちの人情ものがたりでもある。哀感漂う作品は私の好み。これから月に1、2冊のペースで髪結い伊三次捕物余話シリーズを読もうと思う。


 


「狛犬の楽しみ方」

2016-02-21 | C 狛犬



 たくき よしみつさんの『狛犬の楽しみ方』を読んだ。狛犬観察のポイントが要領よくまとめられていて、今後の狛犬巡りの参考になる。

狛犬の魅力はいくつもあるだろうが、やはりさまざまな顔・形があることが一番。一般の人にはあまりその存在が意識されていないということも魅力のひとつだ。

狛犬の顔にも注目だが、この本には**尾は石工が最もデザイン力を発揮しやすい部分です。**(4頁)とある。 そうか・・・、これからは尾にもっと注目してよく観察しよう。

あとがきにたくき よしみつさんは「狛犬の楽しみ方はいろいろ」と書いている。そう、趣味は人それぞれ、対象が同じであっても楽しみ方は人それぞれ。私なりの狛犬の楽しみ方を見出したい。


 


『「ひらがな」で話す技術』

2016-02-20 | A 本が好き 


『「ひらがな」で話す技術』 西任暁子(にしとあきこ)/サンマーク出版 

この本の奥付に著者のプロフィールが紹介されている。それによると、著者の西任さんは大学在学中にラジオのDJとしてデビューし、その後生放送を中心に30以上の番組を手掛けたという。更におよそ5,000人にインタビューをしてさまざまな話し方と出合い、話し手・聞き手両方の立場から分かりやすく伝える方法について探究してきたという。現在はスピーチトレーナ―で話し方講座を開催しているそうだ。

西任さんはこのような経験を基に、この本で分かりやすい話し方について書いている。実践を通じて得た方法は参考になるだろう。

分かりやすい話し方のポイントは本書のタイトルになっている「ひらがなで話す」ということ。同じことを西任さんは「丸い言葉」を使うとも書いている。

丸い言葉に対して四角い言葉があって、それは漢語やカタカナ表記の外来語だという。ひらがなで話す、丸い言葉を使うということは四角い言葉ではなく丸い言葉を使い、四角い言葉を丸くして使うということだ。

どんな言葉も相手の耳に「ひらがな」で一音ずつ届く。例えば、「四角」も「視覚」も「資格」も聞き手には「しかく」と届く。だから、四角い言葉は丸めて使わないと分かりにくい。言葉は丸めて使うことが必要だと西任さんは説く。山の「こうてい」ではなく、山の高い低い、「しょうじゅつ」しますではなく、詳しく述べます などのように。こうていと聞けば「皇帝」「工程」「肯定」「行程」「校庭」などが浮かんでしまう。「しょうじゅつ」と聞いてもなんのことか直ちには分からない。

他にも「間」の取り方、「声」の出し方、「話し方」について分かりやすくするノウハウを書いている。

この本に書かれていることで実践してきたこともあるが、実践してこなかったこともある。今まで自分がしてきたことを反省し、「分かりやすく話す」ということを常に意識的に心掛けたい。


この本を私に貸してくれたのぶさんに感謝。 


時空を超えて

2016-02-17 | A 本が好き 

■ 映画「オデッセイ」の原作『火星の人』アンディ・ウィアー/ハヤカワ文庫を読み終えた。

**ルイスの声が世界中に響きわたった。「ヒューストン、こちら〈ヘルメス〉、アクチュアル。クルー六名、無事、船内にそろいました」**(298頁)

火星探査船〈アレス3〉クルーの船長・ルイスがヒューストンに報告する上の場面を読んだ時、涙がこぼれた。SFを読んで、涙が出てしまったなんてことは初めて。年をとってますます涙もろくなったからだろうか。 ものがたりのラストで火星にひとり取り残されてしまったワトニーを捕捉して宇宙船〈ヘルメス〉に乗船させた時には安堵した。ハラハラ、ドキドキな展開だったから、涙はその安堵感からだと思う。

さて、いよいよ宇江佐真理の髪結い伊三次捕物余話シリーズを読み始める。

まずは、第1巻の「幻の声」から。このシリーズは14、5巻あるが、できれば今年中に全て読みたい。ただ、次々に読みたい本が出てくるから達成できるかどうか・・・。



火星から江戸時代へ・・・。読書なら時空を超えるのはたやすい。



 


「火星の人」上巻を読み終えた

2016-02-14 | A 本が好き 

 ← 火星の表面の色のつもり  映画「オデッセイ」はNASAの全面的な協力を得て、火星の風景を映像化しているそうだ。映画で見た火星表面の色は実際の色に限りなく近いのだろう。


『火星の人』の上巻を読み終えた。普段はニッチな時間で読書しているが、昨日は読書にたっぷり時間を割いた。

巻末に**本書は活字が大きく読みやすい〈トールサイズ〉です。**とある。確かに活字が大きくて読みやすい。薄茶色に変色した紙の表面の細かな活字を追うのも、いかにも読書をしているという感じがして好きだが、この歳になるとそれは目にきつい。

ものがたりは進み、火星の人とNASAとは情報伝達が可能になった。だが、読み進むと**ぼくは地球と交信する手段を失ってしまった。これからは、ひとりでやっていかなくてはならない。**(69頁) と、びっくりぽんな事態に・・・。

火星の人が地球に帰還するためには**「(前略)ワトニーにアレス4のMAVのところまでいってもらわなければならないんだ」
「スキャパレリに!?」ミッチが息を呑んだ。「三二〇〇キロ離れているんですよ」**(24頁) そう、ワトニー(火星に取り残された主人公)は火星で3200kmも離れたところまで移動しなくてはならないという過酷な条件が課せられている!

さてこれから どうなる?どうする? 映画を見たから分かってはいるが、ハラハラな展開でおもしろい。


 過去ログ「火星縦断」  今読んでいる「火星の人」の訳者・小野田和子さんが訳した作品


「オデッセイ」の原作「火星の人」を読む

2016-02-13 | A 本が好き 



 映画「オデッセイ」の原作、『火星の人』アンディ・ウィアー/ハヤカワ文庫SF を早速読み始めた。映画を見た時、原作も読んでみたいと思った。

海外の作品はあまり読んでこなかった。登場人物が多いとカタカナ名前は覚えられないし、描かれている場面というか、場景(この漢字表記がよさそう)がなかなか浮かばないから。それに昔の訳文は硬い表現で、読みにくいということもあったかもしれない。まともに読んだのは中学生の時の「罪と罰」くらい、いやそんなこともないか。

さすがに今の作品は訳がこなれていて読みやすい。この小説の訳も**ぼくは痩せても枯れても植物学者だぞ!みなの者、ぼくの植物学パワーを畏れよ!**(31頁) **そしてスーツのタンクから純酸素を出して袋をふくらませた。すると空気調整器は「なんてこった!すぐにO2を取り除かなくちゃ!」と思ったわけだ。**(73頁) と、こんな具合。

火星探査中に猛烈な砂嵐に遭って、6人のクルーのうち主人公のマーク・ワトニー以外はハブ(居住施設)からMAV(宇宙船)に移ることができたが、マークは**アンテナは弾丸がバターを貫く見たいにスペーススーツを貫き、ぼくは脇腹を引き裂かれて生涯最悪の激痛を感じた。**(14頁)のだった。ここで他のクルーは助けるのは無理だと判断したのだろう。NAVは猛烈な風で傾いてしまう(ある角度を越えてしまうと離陸できなくなってしまう)前に彼を残したまま離陸せざるを得なかったのだ。

ひとり火星に取り残されたマーク・ワトニーは**これを読んでくれる人がいるのかもわからない。たぶん、いつかはだれかが見つけてくれるだろう。一〇〇年後かもしれないが。**(9頁)と思いつつ、ログをパソコンに向かって書く。それを小説として読む、という趣向。もちろん地球上の出来事の記述スタイルは違うが。 

読みだして、いや、映画を見ていた時にも思ったのは、火星に取り残されたのがひとりではなくて、2人、3人だったらどうだろう、ということ。きっと「♪ ひとりじゃないって すてきなことね~」って天地真理のような感想を抱く人間ドラマが火星上で展開されることになって、全く違うストーリーになっただろう。いや、それだとジュール・ヴェルヌの『十五少年漂流記』の人数少なめ火星バージョンになってしまうかな・・・。

火星にひとり取り残されたからこそ、**ぼくが生きていることをみんな知っているんだ!(193頁) (中略)また人と話せる。史上もっとも孤独な人間として三ヵ月すごしてきたが、ついにそれもおしまいになる。**(194頁)という感動を味わうことになったのだ!

今はこのおもしろいSFをただ読み進むだけだ。


 


全20店舗の黒部ダムカレーを食べ終えた

2016-02-12 | F ダムカレー

 20店舗、これは大町市内他で黒部ダムカレーを提供している店舗の数。昨年(2015年)の5月に福来屋で黒部ダムカレーを食べてからおよそ9ヶ月、すべての店の黒部ダムカレーを食べ終えた。 

最後まで残っていた店は爺ガ岳スキー場の「パウダーパフ」だった。雪不足だった今シーズン、スキー場のオープンが遅れたため、昨年中に全店舗の黒部ダムカレーを食べ尽くすという目論見は果たせなかったが、ようやくその日が来た!

なんとつまらんことを  と笑わば笑え。趣味は他人の理解の及ばぬところにあるのだ。などと強がってみたりして・・・。


    
△福来屋150526                △こまつうどん店150602

    
△ねむの木150702               △食事処カイザー150821

    
△百笑亭150822                △湯けむり屋敷 薬師の湯150826 
               
    
△ぽかぽかランド美麻150830        △ビストロ傳刀150902  

    
△おうちごはんホッと150909         △お食事処 三洛150910               

    
△ゆ~ぷる木崎湖150916           △明日香荘150920    

     
△べルヴィル150925                      △北アルプスの食卓150930

   
△ホテルからまつ荘151004         △豚のさんぽ151007

 
△くろよんロイヤルホテル151014      △黒部ダムレストハウス151020

    
△扇沢レストハウス151020          △パウダーパフ160212 


達成感に満足。 そして今夜は祝杯。


最後、20店舗目の黒部ダムカレー

2016-02-12 | F ダムカレー



 スキーは30台を最後にそれ以降全くしていない。スキー場に出かけたのは本当に久しぶりだった。

出かけていったのは大町市平、爺ガ岳スキー場にあるレストラン「パウダーパフ」。昨年の5月から始めてていた黒部ダムカレーの食べ歩き。昨年中に全20店舗中、19店舗の黒部ダムカレーを食べ終えていたが、この店は雪不足でスキー場のオープンが遅れていたために、いままで行きたくても行けなかった。



これがパウダーパフの黒部ダムカレー。ごはんの量はそれ程多くはない。ガルベは陸に上がった美味なピザ。ダムの下流側にはフライドポテト。ダム湖のルーは甘め。ファミリー向けカレーと評しておく。

1200円のところ平日200円割引で1000円だった。

カレーを食べるだけにスキー場へ行くなんて・・・。まあ、趣味ってそんなもんでしょう。


 


「オデッセイ」

2016-02-12 | E 週末には映画を観よう

 「オデッセイ」 映画鑑賞の度に会員カードに押してもらえるスタンプが5個貯まっていたので、今回は無料だった。


火星探査中に猛烈な砂嵐に巻き込まれ、ひとり火星に取り残されてしまった男の究極のサバイバル。

絶望的な状況の中で希望を捨てずに、生き抜こうとする男。持てる知識を総動員して困難を次々解決していく。

NASAが計画していた次の火星探索計画は4年後。それまで火星の男は生き延びることができない・・・。地球上では彼を救出しようと中国とアメリカの共同作戦も。

天才的な青年によって早期に実行可能なアイディアが提示される。それは実行されるのか、そして救出は成功するのか・・・(もちろん実行されて成功するのが映画)。

SF映画は好きでよく見てきた。「宇宙もの」では『2001年宇宙の旅』と『惑星ソラリス』が印象深い作品で、共に原作も読んだ。

 

「オデッセイ」の原作は『火星の人』ハヤカワ文庫SF。この原作も読みたい。書店で見つかれば買うことにする。

読みたい本は常に増え続け、自室の本も増え続ける・・・。


 


「無事、これ名馬」宇江佐真理

2016-02-12 | A 本が好き 



■ 宇江佐真理さんの作品に『髪結い伊三次捕物余話』という確か全14巻のシリーズがある。今年はこのシリーズの全作品を読みたいと思っているが、その助走として『無事、これ名馬』新潮文庫を読んだ。

村椿家の当主、五郎太の息子・太郎左衛門は7歳。この男の子は武士の息子故、剣術の稽古をしているが、道場での試合では同い年の女の子を前に、棒立ちになって竹刀を床に落としてしまうような子。

そんな男の子がある日、「頭、拙者を男にして下さい」と町火消の頭・吉蔵の家にやってくる。**「男にしてくれったって、お前さんはまだ子供だ。これから色々と修行を積めば、きっと一廉(ひとかど)の男になりまさあ。あせることはござんせんよ」**(17頁)と宥めるも、**「いえ、拙者は臆病者で、母上が先が思いやられると嘆息されます。今からしっかりしなければ腑抜けになると言われました」**(17頁) と答える。

吉蔵はその後、男の子との交流を重ね、他に引けを取らない若者に成長するまで見つめてやろうという気になる。

吉蔵は男の子の成長をやさしく見守り続ける。宇江佐さんはその様子を吉蔵の娘のお栄や周りの人たちの人生模様を織り交ぜて細やかに描いている。

その間、江戸の町では何回か火災が発生するが、お栄が恋焦がれていた、いとこの金次郎が犠牲になるなどの悲劇も。

この作品を読んでみようと思ったのは、吉蔵が町火消の頭だったから。火の見櫓が時代小説にまで私を連れてきた・・・。

**町火消制度は享保三年(一七一八)に時の南町奉行、大岡越前守忠相(ただすけ)によって創設され、二年後の享保五年には、いろは四十八組が編成された。さらにこの四十八組は一番から十番までの大組に分けられている。**(9頁)という記述もある。

時は流れた・・・。太郎左衛門は三十を過ぎ、妻を迎える。足腰が弱り、祝言に行けなかった吉蔵のために太郎左衛門はわざわざ祝言の行列を廻してくれて・・・。

**恰幅のよい太郎左衛門は大層立派に見えた。だが、吉蔵の脳裏には初めて吉蔵の家を訪れた時の太郎左衛門の顔が甦っていた。(中略)吉蔵は花嫁行列に深々と頭を下げた。
「頭!」太郎左衛門は右手を高々と挙げ、吉蔵に応えた。**(321頁)

映画化されたら、涙、涙のラストシーンになるだろう。