■ 少し早めの12月のブックレビュー。読了本は7冊。
『暴走する遺伝子 人類はパンドラの箱を開けてしまったのか』岡田正彦(平凡社新書2002年)
我が僻村の文化祭の企画「中古本プレゼント会」で見つけた本。もうパンドラの箱を開けてしまったんだろうな。
**遺伝子技術なんて、いらない!徹頭徹尾科学的に〝遺伝子幻想〟に警鐘を鳴らす。**カバー折り返しに書かれているこのことばがポイント。
『小説作法XYZ 作家になるための秘伝』島田雅彦(新潮選書2022年)
『すごいタイトル㊙法則』川上徹也(青春新書2022年)
書籍、映画、テレビ番組、楽曲、WEBコンテンツ。これらのタイトルの分析、論考。なるほど!な指摘あり。
『紫式部ひとり語り』山本淳子(角川ソフィア文庫2020年)
平安朝文学を研究する著者が研究成果を一般読者に分かりやすく説くために紫式部のひとり語りという形式をとって、「源氏物語」や「紫式部集」などからの引用をまじえて紫式部の日常、心の内面を詳細に綴った本。読みやすい良書。
『ルポ 副反応疑い死 ―ワクチン政策と薬害を問いなおす』山岡淳一郎(ちくま新書2022年)
コロナワクチンについて国が不都合な真実まで明らかにしているとは限らないし、メディアがすべてを伝えているとは限らない。ワクチン接種が自然免疫に何らかの影響、それも悪い影響を与えているということは認識しておいた方が良いのではないかと思う。
以下、この本を読んで書いた記事の一部を再掲する。
接種当日より、翌日に死亡するケースの方が3倍くらい多い。このことについて次のような記述がある。**半数を超える死亡者が接種後数日以内で亡くなっている事実は、ワクチン接種との密接な関連を黙示しているだろう。**(075頁)確かにワクチン接種と接種後死亡との間に因果関係がないのであれば、下の棒グラフは均一化されて、もっとフラットになるはずではないか。
△ 本書074頁にはワクチン接種後の死亡までの日数と死亡例のグラフが掲載されているが、その引用元のグラフ(「COVID-19ワクチン接種後の死亡と薬剤疫学的評価の概要」一般財団法人LHS研究所 )
『日本の分水嶺』堀 公俊(ヤマケイ文庫2011年初版1刷、2021年同4刷)
**「日本の背骨」を地図で旅する列島縦断6000キロ** 北海道の宗谷岬から鹿児島県の佐多岬まで連なる1本の線「中央分水界」は途中、ごく身近なところを通過している。これからは風景の見え方が変わるかもしれない。
『僕に方程式を教えてください 少年院の数学教室』高橋一雄・瀬山士郎・村尾博司(集英社新書2022年)
少年院で矯正教育の一環として行われた数学の授業に取り組んだ立場の異なる3人が、その意義と効果について綴った本。
**数学の本質(抽象性、論理性、記号化)はきちんと押さえて教える、計算の意味を理解してもらい、問題を解くだけの数学にはしない、解法の暗記にはしない、という合意をしました。**(147,8頁)
今年1月から12月までの1年間で「ブックレビュー」に載せた読了本は79冊だった。月平均6冊。5日で1冊か・・・。読書は趣味と言えるのかどうか、ぼくにとって読書は食事と同じ、日々の基本的な営みだ。まったく本を読まないという日はほとんどない、食事をしないということがないように。読書は量より質なのかもしれないが、それは月に4冊くらい読むということが前提の話ではないのかな・・・。
360
角田源氏全3巻、約2000ページ。
今年の成果は読まずに死ねるか本の『源氏物語』を読んだことに尽きる。長年の念願がようやく叶った。うれしい。 『源氏物語』を読んでいく経過をブログに書くことで、自分を律することができた。
今年も残すところ、あと4日。年越し本を探さなくては・・・。