■「もしできたら、ずっとうちの店にいてもらえないかしら」
週末の夜は映画を観よう。先週末(28日)は寅さんシリーズ第5作「男はつらいよ 望郷篇」を観た。マドンナはこのせりふで寅さんをその気にさせてしまった豆腐屋の一人娘の節子、長山藍子。
旅先で柴又のおいちゃんが重病という夢を見た寅さん。気になってとらやに電話するとおいちゃんが危篤だと冗談を言われてしまう。それを真に受けた寅さんは葬儀屋の手配をしてしまい、騒動に。
そこへ飛び込んできた義理ある親分危篤の報。妹から旅費を借りて舎弟の登と札幌の親分を見舞う。息子に一目会いたいという親分の願いを叶えようと息子を探し出して説得するが、息子はそれを拒む。事情を知った寅さん、渡世人の儚さを痛感して堅気を目指して真面目に働くことを決心。だが、柴又では仕事が見つからず母娘が営む浦安の豆腐屋で働くことに。
で、マドンナの一言。でもそれはマドンナが恋人と結婚して家を出るためのお願いだった、という落ち。
前半は寅さん映画とは思えない重い雰囲気。マドンナ登場後の後半も素直に笑えるような展開でもなく、人生の儚さを感じた。印象に残る好い作品だった。
今年は寅さん全作品を観よう。