● 幕の内弁当には様々なおかずが等価な扱いでコンパクトにきれいに並んでいる。この幕の内弁当的という観点によって工業製品もデパートも都市も・・・それこそなんでもかんでも捉えて論じた日本文化論。今月の14、15日と東京したが、その際青山ブックセンターで買い求めた。隙間時間読書で先日読了。
ところで、国立新美術館で開催されていた「異邦人たちのパリ1900-2005」について、私は先月(03/13)ブログにこう書いた。**展示作品が約200点という大規模な展覧会。藤田嗣治、ピカソ、シャガール、モディリアーニなど有名な画家の作品が数点ずつ並んでいました。盛り沢山な内容は、喩えはよくありませんが「幕の内弁当」のようです。**
偶然だが、この本と同様の観点で捉えていた。
最近のケータイもいろんな機能をコンパクトに収めているという点で幕の内弁当的だ。
一見何の関係も無いと思われるもの、例えば「ケータイとデパート」を幕の内弁当的なものという観点から捉えると「共通性」が見えてくる・・・。
著者の榮久庵憲司さんは日本の工業デザイン界の草分け的存在。製品の開発に際してこのような発想法は有効なのであろう、もちろん建築デザインにも。