透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

本離れ

2018-02-27 | D 新聞を読んで



■ 今日(27日)の朝刊に「大学生の53%「読書時間ゼロ」」という見出しの記事が載っていた。

全国大学生協連が昨年の10月から11月にかけて大学生の読書時間について調査したところ、見出しの通り、53%の大学生がゼロという結果だったそうだ。これは電子書籍も含めての結果だという。国公立・私立30大学の学生約1万人(記事では1万21人となっている)の回答結果、と記事ある。

本離れはスマホが原因ではと思いきや、あまり関係ないそうで、高校での読書習慣の低下が主な原因だそうだ。う~ん・・・。

おじさんは言いたい。「社会人になって本を読まないことをとやかく言うつもりはないが、大学生が本を読まなくてどうする」

記事には学生のアルバイト収入の平均額も載っているが、それによると自宅生が3万7920円、下宿生が2万8770円。使途は旅行・レジャー、サークル活動などが多かったそうだ。

おいおい!、この記事におじさんは驚いている。


 


「今世紀 人口減は自然の摂理」という記事

2018-02-26 | D 新聞を読んで

 信濃毎日新聞の昨日、25日付朝刊の5面に掲載された川島博之氏の評論「今世紀 人口減は自然の摂理」を読んだ。

昨年1年間で、日本の人口は約40万人減少したという。2053年には日本の人口は1億人を下回ると予測されている。人口減少についてはこのところマスコミが時々報じている。よく取り上げられる人口減少の要因がこの評論でも紹介されている。それは**若い世代の貧困、女性の高学歴化に伴う晩婚化、子育てと共働きを両立できない社会**といった社会学的な視点からの指摘だ。

人口減少に転ずるまでは世界の人口は増加してきていたが、20世紀に爆発的に増加し、**1900年に16億人であった人口は2000年に61億人にもなった。**という。ちなみに1900年(明治33年)、日本の人口は4600万人だったそうだ。

爆発的な人口増加を支えたのは食糧不足の解消で、具体的には化学肥料、中でも窒素肥料がいくらでも作れるようになったことだという。窒素肥料がいくらでも作れるって、どうやって? **20世紀に入ると空気中の窒素を工業的に固定する技術が開発されて**と文中にある。

一方で深刻な食糧不足も報じられてもいるが。

この評論でなるほど!と思ったのは評論の最後、次の件(くだり)。**20世紀の人口増加はいささか自然の摂理に反していたようだ。(中略)地球は人間だけのものではない。多くの生物が生きる場である。人類だけが爆発的に増えるべきではない。目に見えない自然の摂理によって、人口増加が抑制され始めた。(後略)**

自然の摂理、これは何なんだろう。地球全体の状況を見通す造物主の存在でも仮定しないと理解できないような現象がなぜ起きるのだろう・・・。


拙ブログの記事では引用箇所の前後に**を付けています。


平昌オリンピック 印象に残るシーン

2018-02-25 | A あれこれ

 平昌オリンピック。閉会を迎える今、印象に残るシーンを記録しておく。テレビで見た競技は多くないので、限定的だが。

①カーリングの女子チームの笑顔 いつも笑顔で試合をしていたことが印象的で、仲がいいチームであることがよく分かった。ストーンをリリースしたあと、その行方を追う真剣な表情、目が実によかった。「ここまでに来る過程が宝だなと思います」というコメント。「そだね~」 3位決定の対イギリス戦、ラストの幸運は彼女たちの笑顔に対する勝利の女神のご褒美かな。

②女子500で金メダルの小平選手 レース後に地元韓国の李相花選手に小平選手が近づいて、涙する李選手を包みこむようにして慰めるシーン。これこそオリンピックの理念の体現。


 


なぜ花や木の実は美しいのか

2018-02-25 | A あれこれ

「花や実を進化させた鳥たちの不思議」
上田恵介氏講演会/会場:豊科交流学習センターきぼう

■ 安曇野市豊科郷土博物館で開催中(2月17日~4月8日)の企画展「野鳥×植物 つながる生命(いのち)のいとなみ」の関連イベントで昨日(25日)の午後、開催された講演会を聴いた。上田恵介氏は立教大学名誉教授で日本野鳥の会副会長。

以下、備忘録。

・人類が現れる前の花は誰が見ていたのか? 虫や鳥が見ていた。
・植物が生き残る戦略としてきれいな花や実がある。人間のために存在するのではない。
・動けない植物の種や花粉を運ぶのは風、水流・海流、水滴(雨粒がぶつかる衝撃で裂開して種が飛ばされる)、動物(付着型、被食型、貯食型 どこに貯食、木の実を隠したか2000ヶ所も記憶する鳥がいる!)
・種子の発芽率は糞経由の方が一般的には高い。 
「赤は鳥には見えるが虫には見えない」 虫には気づかれず、鳥に啄ばんでもらって種を運んでもらう! 果実の色は赤が圧倒的に多い。なるほど!
「共進化」*1

講演を聴いて

花と虫・鳥との共生が共進化を促したということかな。人間社会に限らない、地球上の動物も植物も、いや生命すべてがお互いに影響を及ぼしあって生きている。人間だけのために地球があるわけではない。

鳥にはきれいな色のデザインが多く、哺乳類が地味なのは色覚数の違いによるということか。鳥は4色色覚、哺乳類は2色色覚(ヒトは3色色覚)。

自然界は実に興味深い!


*1 一つの生物学的要因の変化が引き金となって別のそれに関連する生物学的要因が変化することと定義されている。(ウィキペディアの説明)



「ゴールドフィンガー」

2018-02-24 | E 週末には映画を観よう

週末の夜は映画を観よう 

■ 昨晩(23日)は平昌オリンピックの女子カーリング準決勝、韓国戦を見た後(残念ながら延長で負けた)、夜11時過ぎから007シリーズ「ゴールドフィンガー」を観た。

この映画ではシャリー・バッシーが歌った主題歌が印象に残る。映像で覚えているシーンはほとんどないが、悪の一味がケンタッキーにある陸軍基地の金塊保管施設にしかけた核爆弾(もちろん小型の)をボンドが起爆7秒前でストップさせ、「007」という表示になっていたシーンは覚えている。

ロールス・ロイスのボディを金に替える! などして金塊を密輸している大富豪のゴールドフィンガーが企んだ「グランド・スラム計画」。これは上記の金塊保管施設を核物質で汚染させ、金塊搬出を58年かな、不可能にするとことで、金を高騰させ、大儲けをしようという計画。

この悪行を阻止しようと奮闘するジェームス・ボンドの活躍を描いた作品。ボンドガールは悪の一味で、捕らえたボンドをケンタッキーに連行する小型ジェット機のパイロット。

一件落着と思いきや、アメリカ大統領の招待を受けて、迎えのジェット機で移動中、なんと乗員がゴールドフィンガーの一味に入れ替わっていて・・・。パラシュートでボンドガールと脱出して助かる。で、お決まりのラストシーンへ。

次は、第1作の「ドクター・ノオ」。



 


「脳の誕生」

2018-02-23 | A 読書日記

■ 朝カフェ読書で『脳の誕生 発生・発達・進化の謎を解く』大隈典子/ちくま新書を読み始める。理系本は用語の概念規定がきちんとなされており、内容は難しくても理解しやすい。


書棚で目に付いた「脳」に関する本をピックアップしてみた

脳がテーマの理系本は昔から読んできた。高校3年の時に『脳の話』時実利彦/岩波新書を読んだのがきっかけになっているかもしれない。残念ながら、自室の書棚からこの本を探し出すことはできなかった。

**ヒトの受精後8週くらいで、脳の元となる「原基」がほぼ出来上がることになります。ヒトは受精後38週で生まれるので、これからの30週の間にどのようなドラマが展開するのか引き続き見ていきましょう。**(第2章の結び 044頁)

今までに読んだ本は脳の機能に関するもの。この本は脳の発生・発達・進化という、興味深いテーマを扱っている。今週末に読みたい。


 


「空海に学ぶ仏教入門」

2018-02-21 | A 読書日記

■ 空海が唐から帰国後に著した「十住心論」を通じて、伝統仏教の概要を解説した『空海に学ぶ仏教入門』吉村 均/ちくま新書を読み終えた、いや、字面を追い終えた。

十住心というのは、**インドや中国からの様々な仏教の教えを、十の心のあり方に体系化した**(039頁)ものだという。心のあり方が十もの段階に分けることができるとのことだが、自分の内面、心を見つめることなどしていないので、この本の説明文を読んでも理解することができなかった(わざわざ書くまでもないが、この責はもちろん私にある)。

第一段階は「異生羝羊心」というとのことで、次のように説明されている。**欲望のままにふるまい悪をなす心です。しかしそうやって得られるのは、苦しみでしかありません。本人はそのことに気づいていないのです。**(041頁)

次、第二段階の「愚童持斎心」は第一段階を受けて次のように説明されている。**しかし、そのような人も、何かのきっかけで、よいことをなすことがあります。それに慣れてくると、次第に心は変わり、以前とは違って、悪いことを見ると、嫌だ、という気持ちがおきるようになってきます。**(041頁)

まあ、私の心もこの段階くらいにはあるのかもしれない・・・。

この本は第1章から第6章から成り、第3章から第6章にわたり、十住心について詳しく解説している。が、既に書いたように理解が及ばなかった。

**本書が、仏教や弘法大師の教えへの関心のきっかけとなりましたら、それにまさる喜びはありません。**(237頁) このように著者の吉村氏はあとがきに書いている。

もともと仏教にはあまり関心がないが、空海(弘法大師)には関心があり、これからも「空海本」は読んでみようと思う。以上!


 


キミの名は?

2018-02-20 | D キミの名は?


撮影日 180220

■ 朝、家を出た時、聞きなれない野鳥の鳴き声を聞いた。いつも持ち歩いているカメラをカバンから取り出し、10mくらい先の木の枝にとまって鳴いている野鳥に向けた。

顔の黒い帯(野鳥図鑑に過眼線と出ていた)が特徴だろうか、キミの名は? モズかな・・・。

追記 0221:ホオジロ(頬白)だと教えていただいた。





レース後の小平選手の振舞いに涙

2018-02-20 | A あれこれ

● 平昌オリンピック、18日の夜は小平奈緒選手の金メダルに感動した。

レース終了後、オリンピック3連覇が期待されながら、銀メダルとなった地元韓国の李相花選手に小平選手が近づいて、涙する李選手を包みこむようにして慰める様子を目にして涙があふれた。ああ、実に好いシーンだなと思った。小平選手が李選手の気持ちに寄り添ってあげたいと思っての振舞いだったようだ。

追記( 20180220)**「私が本当に駄目なとき、そのレースで優勝した彼女が一緒に泣いてくれた。そこから私もサンファの気持ちに寄り添いたいと思った。(今回は)恩返し。絆は深まったと思う」**

**李相花選手になかなか勝てずにいた2014年11月、敵地ソウルで開かれたワールドカップ(W杯)で初めて破った。レース後、急いで空港に向かう小平選手のために、李相花選手がタクシーを手配し、料金まで払ってくれたという。**(信濃毎日新聞20日付朝刊1面、39面からの引用)


不断の努力が報われて本当に良かったと思う。それにしても小平選手の強い意志、向上心には感服する。次は世界記録(36秒36)を塗り替えたいと、記者会見で語ったという。


● フィギュアスケートで連覇した羽生選手、**金メダルが決まると、カナダ・トロントで一緒に練習をするフェルナンデスと抱き合った。「これがたぶん、僕の最後の五輪。ユヅとウノと良い戦いをしたことを誇りに思うよ」とフェルナンデス。羽生が「ハビにチャンピオンになってほしい気持ちがあった」と言うと、フェルナンデスは「王者は1人だけ」と返した。羽生はまた泣いた。**(朝日新聞18日付朝刊35面からの引用)

ハビエル・フェルナンデスはスペインにフィギュアで初めてメダルをもたらした選手。この記事を読んだ時も、ああ好いエピソードだなと思って、涙がでた。


 


朝カフェ読書

2018-02-17 | A 読書日記

 「ホットのショートをマグカップで」いつもこのように注文し、そしていつも302円、おつり不要で支払う。で、スタバの女性店員も覚えていてくれて、笑顔で「いつもありがとうございます」と答えてもらっている。

一昨日(15日)久しぶりに朝カフェ読書をした。読み始めたのは『空海に学ぶ仏教入門』吉村均/ちくま新書。これで今月ちくま新書は3冊目。

伝統仏教の教えを空海が説き示したという「十住心」。この「十住心」を通じて仏教の全体像を解説した本。数年前、菩提寺(真言宗)の檀家総代をしていた時、空海のことを少し勉強してみようと「空海本」を何冊か読んだが、その延長としてこの本を読んでみようと思った次第。

とくに仏教に強い関心があるわけではない。なんでも読んでみよう、ということで。


 空海の主著である「十住心論」と「秘蔵宝鑰(ひぞうほうやく)」は淳和天皇の勅命により書かれたものだという。


円い切手は何だろう・・・

2018-02-16 | D 切手





 知らなかった、こんな形の切手があるなんて。切手って四角いものだと思っていたが、三角や円い切手もあった。

三角の切手は赤飯のおむすび。円い切手は何だろう・・・、やはり何か食べ物だと思うが、分からない。


 追記(180216)

ネットで調べて分かった。

共に2017年10月24日に発行された「和の食文化シリーズ 第3集」の切手で、円い切手は豆ごはんのおむすびだった。

この図柄から立体的な形をイメージできなかった。アロエヨーグルトのアロエは四角にカットしてあるし・・・。共に同じシリーズの切手だと分かっていれば、あるいはおむすびだと分かったかもしれない(と言い訳)。


「松本清張の「遺言」」

2018-02-12 | A 読書日記



■ 松本清張の作品には中学生のころから接してきたから、清張作品について書かれたものには関心がある。

しばらく前に『松本清張「隠蔽と暴露」の作家』高橋敏夫/集英社新書を読んだ。で、今度は『松本清張の「遺言」『昭和史発掘』『神々の乱心』を読み解く』原武史/文春文庫を読み始めた。

原さんは**私自身、近現代史を中心とする日本政治思想史の研究者として、清張の昭和史研究から大いなる知的刺激を受けてきました。いやそもそも、昭和史に関心をもったきっかけは『昭和史発掘』であったと言っても過言ではありません。** とまえがきに書いている。

私は清張の遺作『神々の乱心』を読んではいないが、今日(12日)この本を書店で手にし、ぱらぱらと立ち読みして、読んでみようと思った次第。

読みたい本を読みたいときに読む。趣味としての読書とはそういうものだろう。


 


「やりなおし高校日本史」

2018-02-12 | A 読書日記


『やりなおし高校日本史』野澤道生/ちくま新書

 書名に魅かれて買い求めた。日本史をきっちり勉強しなおしたいという気持ちはいまだあれど、老化した我が脳みそでは既に時遅しか・・・。

**歴史の解釈は日々変化しており、自分たちが習ったことが今では違っていたりするから、学びなおしには新たな発見もある。**(カバー折り返しの本書紹介文より)

章立てを一学期、二学期、三学期に分けて、一時間目の「律令国家「日本」誕生までの道(ヤマト政権の時代)」から十二時間目の「二大政党時代の光と影(大正・昭和時代前半)」まで全十二講で日本史のトピックを取り上げて解説している。

六時間目の「執権北条氏の政治的立場(鎌倉時代)」では、まずはじめに鎌倉幕府はいつ成立したのか、というテーマを取り上げ、その成立過程を解説している。

鎌倉幕府はステップ・バイ・ステップ、段階的に成立したのであり、最後の段階、1192年に頼朝は東国の支配を象徴する官職として征夷大将軍に任じられた。なぜ長い間、征夷大将軍になった時をもって幕府成立とされてきたのか(1192、イイクニつくろう鎌倉幕府)、このことについてなるほど!な説明がなされている。

日本史を古代から現代まで学び直す。いや、学び直すというか学ぶ。興味・関心のあるテーマだけに限定して。