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透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

268 池田町渋田見の火の見櫓

2012-05-29 | A 火の見櫓っておもしろい

 
268  北安曇郡池田町渋田見の火の見櫓 撮影120528







 池田町の火の見櫓は構成部材が細いという印象がある。実際はどうだろう・・・。寸法を調べてみる必要があるが、平日は無理。数分で写真を撮るのが精いっぱい。休日に改めて出かけることにする。

火の見櫓観察のポイント(改訂120529)を載せる。


1 火の見櫓の立地、環境

10 周辺の状況・環境、観察時の季節や天候、時間など 
11 消防団詰所(屯所)、消防倉庫の有無、火の見櫓との位置関係と両者の形や色などのバランス
12 観察者の主観的な印象
13 その他


2 火の見櫓の全体の様子 

20 形式:1本柱、梯子型(2本柱)、櫓型(3本柱、4本柱 その他の型)
21 櫓の高さ、脚の長さ、脚間長さ
22 プロポーション:上方への絞り方(櫓が描く曲線の様子) 総高/脚間長さ、逓減率
23 屋根と見張り台の形、大きさ及びバランス
24 色
25 発錆状況
26 その他

3 火の見櫓を構成する各部の様子

30 屋根の有無 屋根の形(平面形と立体形)と飾り(避雷針と飾り、蕨手、その他)
31 半鐘の有無 半鐘の設置位置、半鐘の形(梵鐘形(表面の様子)、ドラ形) 半鐘用の小屋根の有無 形
32 見張り台の有無 見張り台の平面形、床の構成、手すりのデザイン
33 踊り場の有無 踊り場の平面形、床の構成、手すりのデザイン
34 櫓の平面形と立体形、構成部材の種類(鋼材、木材、石、コンクリート、その他)、寸法、接合方法(鋼材:ボルト、リベット、溶接)、ブレース(筋かい)の材料と構成  
35 梯子の設置の仕方(櫓の内部、外部)構成部材 手すりの有無など
36 脚部のデザイン 単脚、複合脚(トラスの組み方やアーチの有無 カーブの様子) 
37 基礎:独立基礎、一体型(塊状)基礎
38 消防信号表示板の有無 銘版の有無と記載内容(製造所名、製造年、寄贈者名など)
39 スピーカー、サイレン、アンテナ、照明、ウインチ、ホース掛けなどの有無  その他


4 その他 



4、5 名刺 今日はふたりに

2012-05-26 | C 名刺 今日の1枚

 

4  ayaさん

友人と知人の違いについて、用事が無くても電話できるのが友人、できないのが知人という定義というか説明を以前聞いたことがある。
ボクは食事をしたことがあれば友人、なければ知人だと思っている。
で、ayaさんは友人。

松本駅近くのギャラリーでやっているayaさんの写真展に行ってきた。
名刺をつくったよ、と渡した。
ayaさんの新しいデザインの名刺をもらった。

この2年間で撮ったという個性的な写真が50点近く展示されていた。
ayaさんにしか撮れない写真を撮り続けて欲しい。




5 cafe matkaのYさん

ときどきお邪魔するカフェのYさんに名刺を渡した。
「シンプルな名刺ですね」と言われた。
名刺はないというYさんに、ショップカードに名前を手書きしてもらった。
Yさんはこのブログの読者のひとり。
これからもよろしくお願いします。


 


― 見張り台に消防団員!

2012-05-23 | A 火の見櫓っておもしろい



朝日村西洗馬にて  撮影 120520

 朝日村のカフェ・シュトラッセからの帰路、消防団員が火の見櫓に登っているところを偶然見かけた。消火訓練で使ったホースを乾燥させるためにウインチで吊り上げて見張り台の手すりのフックに掛けているところだった。

今や火の見櫓の多くは本来の機能ではなく、このように消火ホース乾燥塔か、防災無線スピーカー設置塔として生きながらえている。これも時代の流れ、仕方がない。立ち続けているだけでいい・・・。


 


金環日食

2012-05-21 | A あれこれ考える



松本空港外周のスカイパークの駐車場にて撮影  21日午前7時34分頃 ここは金環日食帯の北限界線辺り。



国立天文台の職員がすごい機材で観測していた。画像は国立天文台のHPにアップされている。



(予備の?)モニター画面を撮影させていただいた。特定の波長域の光だけを捉えているのだとか。



三日月形の木漏れ日(通勤途中、信号待ちの車から撮影)

 国内の広域で観測できる金環日食は平安時代、1080年以来、932年ぶりだという。昨日の天気予報では今日は曇りだったが、晴れた。スカイパークの駐車場で日食を観察した。月の存在をリアルに感じた。



拡大してみるとベイリー・ビーズに見えないこともない。


 

 


0 名刺

2012-05-20 | C 名刺 今日の1枚

 名刺をつくった。仕事を離れた個人的な出会いの場で相手に渡すプライベートな名刺。

名刺には名前の下に携帯電話番号、電子メールアドレス、それからブログ名を載せた。職業も名前の上に載せたが、「火の見ヤグラ―」とすればよかったかもしれない。

100枚の名刺を一体どんな人に渡すことになるだろう・・・。相手のプライバシーに配慮して記録してみようと思いついた。で、「名刺 今日の1枚」というカテゴリーを設けた。

さて、♪友だち100人できるかな、のはじまりはじまり~。


 


「空間の日本文化」

2012-05-19 | A 本が好き 



『空間の日本文化』オギュスタン・ベルク 宮原信 訳/ちくま学芸文庫

 日本の空間を論じた本は書店で目にする度に手に取ってざっと目を通し、面白そうなものは買い求めて読んできたが、この本については全く知らなかった。文庫の1刷発行が1994年、単行本の刊行が1985年だから長年書棚に並んでいただろうに・・・。

先日、丸善で買い求めた数冊の本のうちの1冊。

「Ⅰ 環境に置かれた主体 空間の精神的組織化」
「Ⅱ わがものとなった列島 空間の技術的組織化」 
「Ⅲ 国土の一体化 空間の社会的組織化」 

各章のタイトルからしてなかなか難しいが、Ⅱ章の「遠近法の拒否」「街路は住民のものである」「内側を包む」「「おく」に向かって進む」「場所の発生と境界域性」などは理解しやすい内容だろう。

本書でまず論じられるのは日本語の構造。どの程度理解できるか分からないが、とにかく読み進むことにする。

**フランス日本学の若き第一人者による画期的な日本論。日本語の構造、心のありよう、家族・企業などの組織原理、都市空間、土地利用など、日本文化特有の有機的な空間性を多面的に検証し、統一的な視座を提出する。外部からの光により浮き彫りにされる日本的空間の全体像。**(本書カバーの紹介文より)

たまには読み応えのある本をじっくり読むのも良いだろう・・・。


 


267 明科の火の見櫓

2012-05-17 | A 火の見櫓っておもしろい

 
267

詰所のすぐ後ろを国道19号線が通っている。







1 櫓のプロポーション ★★★★★
2 屋根・見張り台の美しさ ★★★★★ 
3 脚の美しさ ★★★★★ 

久しぶりの評価は少し甘いかもしれない。でも減点すべき点は特に無い。あえて挙げれば屋根面が錆びていることだ。スピーカーが付いていないことも好ましい。

以前から気になっていた安曇野市明科(旧明科町)、国道19号線沿いに立っている火の見櫓を今日(17日)ようやく観察することができた。

4角形の櫓に4角形の屋根(立体的な形で捉えると方形)、円形の見張り台という組み合わせ。全体のプロポーションが良く、美しい。脚部のトラス、小振りのアーチ、なだらかなカーブもなかなか良い。

銘板から地元の鉄工場で造られたことと昭和30年9月の建設ということが分かる。


 


173年ぶりなのか・・・

2012-05-17 | あれこれ学ぶ

■ 昨日(16日)の信濃毎日新聞朝刊によると、長野県内では金環日食は173年ぶりだという。ということは前回は江戸時代末期ということになる。その時の天気はどうだったんだろう。天文現象としては間違いなく起きていても天気がよくなければ地上では見ることができないが・・・。

さて、来週の月曜日の朝に迫った今回の金環日食、気になる天気だが、新聞で天気予報を見ると降水確率は30パーセントとそれ程高くはないものの、雲マークが大きく、その横に太陽のマークが小さく表示されている。曇りの確率が高いようだ。実は金環日食を写真に撮ろうと昨日の朝もリハーサルをした。何とか当日の朝は晴れて欲しい。

雑誌『月刊星ナビ』によると、日食は地球的な規模では1年間に2回から5回起こっているという。またこれからの20年間で見られる皆既日食は15回だという。3年に2回の割合で地球上のどこかで起こることになる。

金環日食は月の見かけの大きさが太陽よりも小さいために起きる。見かけの大きさが太陽よりも大きいと皆既日食になるが、どちらが多いのか。『月刊星ナビ』によると比率は日食のうち、金環日食がおよそ27パーセント、皆既日食がおよそ33パーセントだという(計算方法や月と太陽の見かけの大きさの基準などで若干異なるというが)。

ところで先の新聞記事には太陽と月と地球が一直線に並ぶために起きる、とあるが、太陽と月と地球上の観察者、つまり自分とが一直線に並ぶために起きると捉えると、偶然な出来事なんだということを強く感じる。

21日の朝、晴れて欲しい・・・。


 


266 変身

2012-05-16 | A 火の見櫓っておもしろい

 「変身」というタイトルで思い浮かべるのは・・・、仮面ライダー?それともカフカ?

どちらも違う。 今回は火の見櫓から消火ホース塔への変身を取り上げる。





 
266 

大町市の隣、池田町の役場の敷地内に立っている消火ホース塔。役場へは所用で出かけたことが何回もあるが、すぐ後ろの高木に塔が同化していて今までこの塔には気がつかなかた・・・。これは火の見櫓から消火ホース塔への変身だと確信できるわけではないが、たぶんそうだろう・・・。

火の見櫓の脚部だけを残し、そこに踊り場をつけて鋼管の消火ホース塔を吊り込んで設置したものと推測する。既に何回も書いているが、火の見櫓は本来の機能を失い、消火ホース塔や防災無線用スピーカーの設置塔として生きながらえているものが多い。でもこのような変身物は初めて見た。

完全に撤去されてしまうより、このように脚部だけでも残してもらえればいい、とも言い切れず・・・。気持ちは複雑だ。


 


「ロボットはなぜ生き物に似てしまうのか」

2012-05-13 | A 本が好き 



 タイトルに「なぜ」がついている本はつい手に取ってしまう。

先日丸善でじっくり本を探すという幸せなひと時を過ごした。その時買い求めた数冊のうちの1冊がこの本、『ロボットはなぜ生き物に似てしまうのか』 鈴森康一/講談社ブルーバックス。

著者は書名の問いに対する答えを本書の中で何回か書いている。**私たちは確かに、日々自分たちの頭で考え抜き、知恵を振り絞っている。だが、行きついたところには、常に神様のデザインが先回りしている。生き物のからだもロボットのからだも、力学的・幾何学的な制約条件の範囲でしか成り立たない。その制約条件下で最適な設計を追及して行く限り、ロボットは生き物が待ち構える同じゴールに向かわざるを得ないのだ。**(222頁)

自然は「力学的・幾何学的な制約条件下での最適解」を示している。

本書には設計に関する興味深い指摘がいくつもある。技術者の設計手法と神様の設計手法とは全く異なるというのもそのひとつ。

「形の最適化」で技術者が採る方法は **エンジニアが行う最適形状設計では、全体の変形や力の情報を1つのコンピュータにすべて集め、計算を繰り返しながら、望みの特性を得られるように形状を変えてゆく。**(176頁) となる。

この方法は建築構造設計の分野でも行われていて、佐々木睦朗さんが『FLUX STRUCTURE フラックス・ストラクチャー』TOTO出版でその高度な解析法を紹介している。


最適化手法による形態解析過程(「FLUX STRUCTURE」 124頁)

では、コンピュータを持たない神様は、例えばヒトの大腿骨の形状をどのような設計手法で最適化し、創造したのか?

これを具体的な問いに置き換えると**精緻な計算の裏付けなしで、力がかかり過ぎている箇所の寸法を大きくし、さほど力がかかっていない箇所の寸法を削る最適化が行えるのはいったいなぜか?**(177頁)ということになる。

本書に書かれている説明が興味深い。少し長くなるが本書の要点でもあるので引用する。

**エンジニアが構造物全体の情報をコンピュータで処理して最適形状を導いてゆくのに対し、生き物の最適形状設計は局所的な情報に基づいて行われる。各造骨細胞は、直接的には骨全体の情報を持っておらず、自分自身とその周辺の情報のみ(骨の圧電効果によって発生する電流の情報のみ)に基づいて、造骨の速度を決めているのである。各造骨細胞があくまで分散的な処理に基づいて行動する結果、骨全体が自然に最適な形状へと進化するのは全く驚くべきことだ。**(178頁)

ところで本書はロボットと生き物との構造的・機構的な比較検討を工学的な視点から行っているので、植物は出てこないが、建築構造という視点で樹木を見ていると興味深い。とても建築的には実現できそうにない「不安定な」形態をしてる。

樹木が「全体のバランス」を察知し、生長してゆくのは、原理的には骨の成長と同じ方法によるのかもしれない。でも不思議だ。それに重力や風圧力、積雪荷重に耐える強度をどのように確保しているのだろう・・・。


竹は節という名前のダイヤフラムのところから枝を出す 

また、技術者の設計の最適解は自然が既に用意してあるということについて、思い浮かぶのは竹だ。

鉄骨構造の柱と梁のジョイント部分にはダイヤフラムを設けるが、竹は節という名前のダイヤフラムのところから枝(持ち出し梁)を出している!自然は優秀な構造設計者だ。

著者は本書の最後に**私たちロボット設計者は、引き続き神様のデザインに学ばせていただくという謙虚な姿勢を持ちつつも、生き物とは異なる、ロボット独自の進むべき方向も考えていくべきであろう。**と書いている。

全体の論理構成が分かりやすく、読み易い本だ。




類書 『進化の設計』佐貫亦男/講談社学術文庫

 


関越道のバス事故に関する新聞記事を読んだ

2012-05-12 | D 新聞を読んで

 群馬県藤岡市の関越自動車道で4月29日の早朝に起きた高速ツアーバスの事故については既に書いた。今日(12日)改めてこの事故関連の新聞記事を読んだ。


読売新聞



産経新聞はガードレールと防音壁の隙間について「被害拡大」と見出しにした記事を載せている。



毎日新聞もこのことを取り上げているが、見出しを「被害拡大か」として、隙間が大事故の惹起要因だと断定的に書いてはいない。


毎日新聞

運転手が事故の前日に飲酒したことなど、事故とは無関係だと思うのだが、記事にしている。この事故で7人もの乗客が亡くなった直接的な原因は防音壁が車体に突き刺さったことだ。防音壁の内側にガードレールが設置されていれば、防音壁に突き刺さるようなことにはならなかったはずだ。

ガードレールがバスを防音壁の小口に誘導する結果となったということが記事から読みとれる。ガードレールがガイドレールになったわけだが、その後各紙ともガードレールと防音壁の隙間のことについて書いた記事は見当たらなかった。道路の構造に問題があることを記事にしておきながら、その後このことについてフォローしていないのだ。

今回の事故について、原因を全て運転手やバス会社に帰着させて、「終わり」にしてはならない。事故について科学的な検証をきちんとして問題の本質に迫る必要性を新聞は書いて欲しい。


 

 


続 朝日村の石神石仏

2012-05-12 | B 石神・石仏



■ 朝日村西洗馬の荒井集落の入り口に祀られている道祖神と不動明王像 



道祖神 抱肩握手像  弘化二巳三月日(1845年)

裏面に帯代五両と刻字してある。以前紹介した道祖神。


不動明王像 明治二十三年(1890年)

「不動明王は大日如来の化身といわれ、悪魔を降伏させるため恐ろしい姿をし、仏道に従わないものを無理やりにでも導き救済する仏様である。」(説明板より)





朝日村の石神石仏

2012-05-12 | B 石神・石仏



■ 左から道録神(道祖神)、庚申塔、不動尊、二十三夜塔。朝日村西洗馬の山際の小和田集落内に祀られている。

 
宝暦十三癸未年(1763年)十二月十五日

道祖神は建立年が江戸末期以降のものが圧倒的に多い。「在銘文字碑としては松本平で最も古いものとされている」と説明板にある。


庚申碑 安政七年(1860年)

素朴な文字が刻まれている。


不動尊碑 文政元年(1819年)

不動明王は密教の尊像である大日如来の化身。不動尊碑が祀られているのは、近くにある真言宗の寺と無関係ではないだろう。


二十三夜塔 文政元年(1818年)