■ 今年も残すところあと3日となった。今年の読了本から印象に残る3冊を選んだ。
『蜩ノ記(ひぐらしのき)』葉室麟 /祥伝社 時代小説はあまり読まないが、この小説には感涙した。過去ログに記したことを再掲することもないだろう・・・。 過去ログ
『コンニャク屋漂流記』星野博美/文藝春秋 家族や親せきの人たちに対する星野さんの深い愛情が彼女をルーツ探しの旅へ駆り出した・・・。旅は五反田から房総半島、そして和歌山へ・・・。 過去ログ
『古事記(21世紀版少年少女古典文学館1)』橋本治/講談社 子ども向けの古典文学ということだが、古典の入門書としてうってつけ。実にいきいきと神話の世界が描かれている。文章もいいし、挿絵もいい。 過去ログ
この中で敢えて1冊を挙げるとすれば『古事記』になる。今年は古事記誕生から1300年にあたる年だそうだが、古事記については内容を知らなかった。いや、「因幡の白うさぎ」や「海幸彦 山幸彦」、「八俣の大蛇(おろち)」の話などは小学校の低学年のころに読んではいたが・・・。
古事記のような「神話」については、国家観、歴史観、というか思想信条とでも言えばいいのか、がどうであれ読んで内容を知っておいて損はないと思う。いや、ギリシャ神話は知らなくても日本の神話はさわりだけでも知っておくべきだろう・・・。
本はドラえもんの「どこでもドア」のようなものだ、と思う。ドア、いや本を開くといろんな世界に入り込むことができる。
来年はどんな本と出会うことになるだろう・・・。