『やんちゃジジイ・ゆうちゃん』のイカすセカンドライフ

我儘で『やんちゃ』な爺さんの目標は、楽しく生きる事
周りにも笑顔を振りまいて、楽しくセカンドライフを生きる事。

アントン・チェーホフ

2007年02月05日 | Weblog
昨日、劇団の稽古で座長から一冊の本を渡された。
題名は「結婚申し込み・熊」
122ページの薄い冊子。この中にチェーホフの戯曲が2作。
開いてみると、左側がロシア語で右側に翻訳が書かれている。
つまり、60ページ弱の短編が2作。

1作目「結婚申し込み」
これはある若者が隣に住む家の娘に、結婚を申し込むつもりで行くのだが、娘との会話に「うちの土地」と言ったところから
あの土地はうちのもの・・・・・と、喧嘩になってしまう。
心臓が弱く、興奮すると行き絶え絶えになってしまう若者。
結局、罵り合いになり若者が出て行ってしまうが、後から来た
親が「求婚に来たのだ」と言った途端、罵り合いが嘘のよう。
ところがまた、お互いの犬のことで今度は親まで混ざって
罵り合いになる。
元々、娘も彼のことが好きで仕方が無かったのに・・・・
でも、最後に罵り合いながらも結婚のシャンペンを飲む。
なかなか面白い展開の戯曲

2作目は「熊」
若く美しい未亡人が、夫に操をたてて独り部屋に閉じこもり暮らしていた。
そこに金に困った将校が、亡き夫へ貸した金を返してもらいにやってくる。
明日までに払わないと、首を括らなければならないと
未亡人に借金の返済を迫るのだが、未亡人のほうは
返したくとも明後日まで無理だという。
頭にきた将校は、悪口雑言。
絶えかねた未亡人が将校のことを無作法な田舎者、「熊」と
将校を侮辱する。
将校は侮辱され、女相手に銃による決闘を挑む。
それを受けて立つ未亡人。その生意気な態度、度胸のよさに
将校は惚れてしまう。
それまでの罵り合いが、転じて何を言われても許せるほど
未亡人を愛してしまったという笑い話。
どちらも罵り合いから、突然愛情に変わってしまうのが共通点。

久しぶりに読む戯曲。若い頃は、阿部公房やら清水邦夫やら
結構読み漁ったものなのだけれど・・・・

多分、この熊と言われた男の心変わりを理解出来て
演技を頭に描いてみれば、今回の僕の役は
上手く演じることが出来るという座長の考えなのでしょう・・・・・

今日は、昼休みに読み始めて午後は実験室で一気に読んじゃった。
横に若い子が居たのだけれど、全く気にせず・・・・

若い子は僕のそういう余裕をうらやましそうに観ながら、
実験をしていたのだが、僕は本を読みながら若手の実験の
意味を問い質したり、実験の落とし穴や盲点を指摘したり・・・・

要は、格の違いを見せ付けて「サボっても良い人なのだ!」
と、印象付ける。これは非常に重要な作業!でも、自分でも
「俺は何をやってるのかな?」なんて思ったりする。
6月まで、長いようであっという間に過ぎてしまう。

2月から5月末までの4ヶ月間、今年はどんな時間になるのかな?
コメント
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