お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ツケアゲエソの同定

2020年04月16日 | 日記
 今日の市場でツケアゲエソを魚ボラの標本用に確保する。自分でもまだはっきりとこの個体がツケアゲエソであるという確証はない。折角手元に標本があるので、論文片手に同定してみる。今までは尾鰭上縁に顕著な黒色点列があるエソはクロエソと思っていた。だが、元々クロエソの生息深度は100m以深となっており、深場に生息するエソというイメージである。ここの海域でエソがよく獲れる定置網の水深はどこも浅く、今まで得られたクロエソの標本はツケアゲエソとなる。



背鰭前長が背鰭起部と脂鰭起部の間の距離より長い



胸鰭後端が背鰭起部と腹鰭起部を結んだ線に達しない。胸鰭後端が腹鰭起部を越える。



尾柄部の側線鱗が隆起する(写真ではわかり難い)



側線上に暗色斑が並ぶ(クロエソでは側線下方に暗色斑が並ぶ)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツケアゲエソ確保

2020年04月16日 | 市場
 先月、日本初記録種としてツケアゲエソの論文が出版となり、地元鹿児島では地元紙(ブログ2020 3月22日)やテレビの報道で取り上げられた。その当時、論文の著者の学生から電話があり、今度ツケアゲエソを使い、つけ揚げ(さつま揚げの鹿児島での呼び名)を作るというテレビの企画があるという事でツケアゲエソの確保依頼をされていた。それからは毎回定置網や市場をチェックするも、エソは何度か揚がっていたが確認するとツケアゲエソではなかった。それから1ヶ月が経とうとする今日、ようやく市場でツケアゲエソを2個体発見。依頼からかなり時間が経ってしまっているがとりあえず確保する。年度を越えてしまい、著者の学生ももう社会人となってしまったが一応電話する。すると時間が経過している事よりもコロナウイルスの影響でテレビの企画自体が延期というか無くなってしまったらしい。コロナウイルスが猛威を振るっているだけに、薄々そのような状態だろうとは察していた。結局魚ボラの標本用として確保となる。




ツケアゲエソ



ワニエソ



オキエソ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする