お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

遂にゲット ニシキカワハギ成魚

2021年10月11日 | 採集
 今日は天気が良いので仕事終了後、素潜り採集に行く。もう10月なので、採貝漁業のメインだったギンタカハマガイも禁漁となり、今回は魚の採集に集中出来るので有難い。だが、魚を探すも採ってはいけないとなるとやたらとギンタカハマガイが目に付く。今回は大学で頼まれてオハグロベラとアカエソをメインに探す。するといきなりニシキカワハギを発見。ニシキカワハギは幼魚は定置網や夜間採集で確保しているが(ブログ2007 3.17)(ブログ2010 6.14)、成魚はまだである。成魚は素潜り採集時に何度か見ているが、いつも見つけても直ぐに近辺には止まらずどこか遠くへ泳ぎ去ってしまい、採集の準備すら出来ずに採集出来ないでいる。今回も直ぐに諦めようかと思ったのだが、今日は時間があるのでどこまでも追いかけてみる事にする。思った通り止まらずグイグイと泳いで行くが、そのうち岩の下に潜り込むところを確認する。これはチャンスとばかり直ぐに岩の周りを網で囲む。これで遂に採集することが出来た。また、今度はフタスジタマガシラの幼魚を発見。これは今までに何度か採集したことがあり(ブログ2010 9.18)(ブログ2015 11.14)、簡単に採集できるだろうと思うものの、逃げられてしまう。また、頼まれていたアカエソは見つけ採集したものの、オハグロベラは見つける事すら出来ず終了。いつも貝採りをしている時は見ているのだが、いざ探すと見つからないものである。



ニシキカワハギを発見、追いかける(写真矢印)



フタスジタマガシラ幼魚(採集出来ず)





今回の採集成果



ニシキカワハギ(成魚初採集)水中では綺麗だったが上げると真っ黒



クギベラ



ミツボシキュウセン



アカエソ

*後日、魚ボラでヒトスジエソと同定されました


ブダイの仲間



ブダイの仲間



ブダイの仲間


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ハガツオかと思ったらスマ幼魚

2021年10月11日 | 定置網
 今日の定置網漁で見慣れない幼魚を見つけ取り上げる。見るとサバ科の幼魚で口が大きく、既に立派な歯も確認できる。口が大きく歯があるのでハガツオの幼魚だろうと思う。ハガツオは定置網で幼魚が獲れるが、このサイズは今までで一番最小である。よく見ると体側背面に横帯が出始めており、今までに確保した最小のハガツオ幼魚に繋がる感じなので喜ぶ。今、水産試験場からハガツオの幼魚を確保するように頼まれているのだが、このサイズは私も初めてなので自分用に確保する。帰港するとお隣の定置網でもサバ科幼魚が入っており、うちの個体が成長した感じでサイズが大きい。この個体もハガツオの幼魚だろうと思い、こちらは数あるので水産試験場用にも確保する。家に帰り撮影に取り掛かる。撮影用に展鰭すると背鰭の形状が違い、ここでおかしい事に気付く。ハガツオは背鰭が広いがこの個体は狭く、形状が違う。思ってはいたのだが、ハガツオの幼魚は定置網には毎年春先に入網するので今は時期的に違うのである。だが、ハガツオ幼魚と思い込んでいた為、時期はあまり気にしていなかった。種が不明となったので鰭立てを終えて同定する。ハガツオでなければ定置網によく入網するソウダガツオ属のどちらかだろうと思うも、検索図鑑で調べると第一背鰭と第二背鰭が接近しているのでスマの幼魚となる。今回確保した個体がハガツオではなく残念であるが、スマの幼魚もこのサイズは初めてなので撮影出来て満足する。だが、この個体を改めて見ればハガツオとは全く違い、そう思い込んでいた自分が本当に情けなく思う。更にこれで水産試験場用に確保した標本は魚ボラの標本へと変わる事になる。

スマ幼魚





うちの定置網に入網の個体



お隣の定置網より



上がうちの定置網の個体、下がお隣の定置網の個体








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