今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしていると、お隣の定置網の方から「この魚要る?」と聞かれ、魚を見せてくる。魚をパッと見た時は今定置網に入網するヒメヒイラギかと思ったが、少々サイズが大きく吻端が尖っていないので直ぐに別種とわかる。標本用に頂く。見た感じでは体型から以前にも標本用に頂いた事があるミナミメダイ(ブログ2009 11.9)によく似ている。だが、この個体には体側に斑紋があるが、ミナミメダイには斑紋が無い。家に帰り検索図鑑で調べるがわからない。近似種のエボシダイ科の魚は幼魚の時には斑紋があり、成長に伴いその斑紋が消えるので、この個体も幼魚であるので斑紋が現れているのかと察する。そこでネットでミナミメダイを調べると、鹿児島湾の定置網での混獲で得られたミナミメダイの幼魚が報告されていた。その標本には体側に同じような斑紋があり、論文と照らし合わせるとこの個体もミナミメダイとなる。ただ、頭部背面の有鱗域の先端が眼の後縁に達するのか、前縁近くまで達しているのかがわからない。だが、前縁近くまで達するとオオメメダイとなるが、オオメメダイは画像検索すると幼魚の頃から眼が大きい感じなので、やはりこの個体はミナミメダイであると思われる。ミナミメダイは体表が非常に弱く、以前頂いた個体も鱗はなくズル剥け状態であった。今回の個体も状態は良くないが、斑紋も確認出来、標本用としてはセーフである。だが、これを魚ボラの標本用に冷凍保存するが、大学で解凍した時がどのような状態だか心配である。でも、学生達は凄腕なのでうまくやってくれるであろう。
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