ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

劇団文化座の”出番を待ちながら”を観る

2008-03-31 17:12:15 | Weblog
二ヵ月に一回の市民劇場で劇団文化座の”出番を待ちながら”を観劇した。
会場へ行く時まで劇の題名も知らなかったものだから、渡されたチケットを見て、出番を待ちながら、と云う題名から想像して、出番を待つ舞台裏で繰り広げられる人生模様かと思っていたら全く其の逆で、華やかな舞台を引退した女性達の慈善ホームでの老後生活の悲喜交々だった。
話は1937年云々の台詞が聴こえたから私が生まれた頃だと思った。
1930年代にこのような施設があったとすれば、本当に素晴らしいことだったに違いない。
日本ではとても考えられないことだ。

それにしても時間の経過は誰も止められない。
華やかなステージで妍を競い合った女優達も老いには勝てず、引退を余儀無くされ、身寄りや貯えのない人が慈善ホームのお世話になった。
彼女達の全盛期には想像だにしなかった、ヒロインと端役の人が同じ家で暮らす生活は、いくらプライドを押し殺しても心の内では葛藤があって、その生活に馴染むには高い舞台から飛び下りる勇気がいったことだろう。

この劇の出演者の名前を見ても、誰も知らなかったけれど、台詞といい流れといい大変よかった。
二時間があっという間に過ぎていた。