麗子さん曰く
新年1月4日の月だったそうです。新月に近い細い細~い月を詠んだとのことでしたが、寒月という響きが静かな夜の空気感まで伝えてくれます。その場にいたわけでもないのに、凍てついた夜空に、鋭い切っ先の刃物のようにとがった月が見えました。
作者はどのような想いで月を見上げていたのでしょう。
殿さま:奇を衒うことを避けた正統派の句。すっきりと選び抜かれた語句に惹かれます。
紅さん:確かに研ぎ澄まされたような細い月。情景がきれいに浮かんできます。
能登さん:張り詰めた寒さを感じる。
千香子さん:細さが、乾いた澄んだ寒い空にある月の特徴をとらえているように思いました。
余分な言葉を削りシンプルに表現することで
結果、よりたくさんの景や気持ちまでを想像させてくれる俳句の基本を改めて教えられる思いです。
身の回りに様々な情報があふれています。
「盛る」とか「映える(ばえる)」にこだわって
実はとても大切なことをごまかしていないか、振り回されていないか
俳句を通して日々の暮らしを振り返っています。 郁子