昨日に続いて亜子さんの句をとりあげました。自由題トップ賞です。
作者は 一人住まいとなって二度目のお正月を迎えました。
能登さん:少し寂しく静かな新年を、花一輪で表現。見事です
竹葉さん:孤独感はなく、凛とした居住まいを感じさせられましたが、「淑気」という季語からきているのでしょうか
麗子さん:独り居でもきちんと花を生け新年を迎える凛としたたたずまいが伺えます。新年の淑気に満ちた清々しい一句。
決して孤独ではありません
須美さん:独り住まいでも、たった一輪の花でめでたく和やかな雰囲気になる。日頃のきちんとした生活が想像できる
晴代さん:寒気の中の花、淑気そのものです
淑気とは、新年のめでたく厳かな気配。具体的なものではないが、正月になって天地の間に瑞相がみちるような感じを受けることをいいます。
私などには高尚すぎてとりくむには難しい季題ですが、
作者はこのブログから知りうるだけでも過去に三句を寄せています。
手をかざす火焔の高さ淑気満つ (2008年)
緞帳の揚がらんとする淑気かな (2015年)
奏者待つピアノの無音淑気満つ (2018年)
どの句も素敵ですが、
今年は一輪の花に淑気を見ました。
伺うところによるとその花は「赤い薔薇」だったそうです。冷気をまとって鮮やかに赤いその色は作者の心意気であり、
自分へのエールであったようにも思います。
立春です。しきりなおしてまた一歩を踏み出すこととしましょう。 郁子