灯火親しむ秋
今月の兼題で千香子さんは読書の秋から、文字を読むイメージの句を選んだということでした。その中でも特に票を集めた宗匠の秀句です。
童子さん: お父様の日記でしょうか。ひらがなの「えんぴつ」が人柄を表しているようです。
麗子さん: 古いノートかお手紙でしょうか?お父様の文字を懐かしく読む秋灯下。当時のお父様の状況を思い出し懐かしさでいっぱいになりますね。
能登さん: 鉛筆書きの父の文字こそ秋灯のもと読むにふさわしい。しみじみとした佳句だとおもいます。
容子さんは こんなことを想起されました
実家で本の整理をしていたら、祖父がえんぴつで単語の意味をぎっしり書き込んだチャーチルの「第二次世界大戦回顧録」が見つかりました。
「どうせ最初の2~3ページで終わりだろう」と頁をめくったら、分厚い本の最後まで書き込みが。
父ではなく、話したこともあまりなかった祖父の"文字"でしたが、そんなことがあったので共感。何にせよ、ふいに見つける生きていた"気配"は嬉しいものです。
亜子さん: えんぴつは昭和の筆記用具。「えんぴつ」が効いている。
この選句コメントに加え「辛口で言わせていただくと・・」と亜子さんのお茶会句会添削!!
文字とあるなら「よむ」はあたりまえ。私ならこの二文字を使って「くせ文字」といれるかな。。と。
亜子さんのお父さまは個性的な文字をお書きになったとか。
えんぴつの父のくせ文字秋灯火
温かみのある灯火のもとで読む懐かしいえんぴつ文字、そのお人柄も偲ばれる。
一同感服のため息をもらした瞬間でした。 郁子