575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

金環日食が観察できました。   遅足

2012年05月21日 | Weblog
天気予報では、名古屋は曇りで見ることが難しいということ。
あまり期待せずに、観測グラスを買いませんでした。
ところが、昨日、息子夫婦が来て、グラスをプレゼントしてくれました。

さて、今朝は6時20分に起床。
お日様が出ています。もう日食は始まっていました。
途中、雲が出て・・・これは?と心配に・・・

でも、7時15分くらいから青空に・・・
一つのグラスを奥さんとカワリバンコに。
金環日食も観察できました。
カーテンを透かしてた影でも日食を見ることが出来ました。

ご近所の方も庭に出て、久しぶりにご挨拶を。
天からのプレゼントでした。

     日食をみている琉球月見草


   

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もの忘れひょいと重ねて花は葉に   亜子

2012年05月20日 | Weblog
物忘れのひどいこと。つい、この間も眼鏡が見つからない。
句会の会場に忘れたのか?はたまた地下鉄のなかか?
電話で訊ねてみましたが、該当する忘れ物はありませんとの返事。

奥さんから「昨日の行動を一つ一つ思い出してみたら」と。
それが、また忘れて全く細かいところがぽっかりと空白。

ふっと抽斗を開いた奥さん。「このケースは?」
あった!!
確か、そこは見たはず・・・(絶句)

この「ひょいと」という表現は実感。
若い方々は信じられないでしょうね。
私も母がいくつも同じものを買い込んでいるのを笑っていましたが。
笑われる番に。

いやいや、そんな些細なこと、気にしないで。
というこの一句。
「花は葉に」という季語に救われます。    遅足
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ひかりどう時を自在に花吹雪   郁子

2012年05月19日 | Weblog
盛衰を伝える中尊寺のサクラ。花は無心、と鳥野さん。
作者は、中尊寺の光堂を訪れた時の花吹雪を詠んだそうです。
散っていく花びら・・・
その花びらが、まるで映画の逆回しのように、
枝に戻っていくようにも見えた、とのこと。

散っていく花。そのなかには、江戸の昔に訪れた芭蕉、
さらにその奥には、義経の姿も・・・
再び、大震災を経た21世紀の姿に。

作者のこころは、時を自在に行き来したのでしょう。
落花が呼び寄せる幻と現実・・・
好きな句です。           遅足

  

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籐椅子で血圧計る夜明けかな    朱露

2012年05月19日 | Weblog
     籐椅子が夏の季語とは恐れ入った。
     四季を通じて座るので無季と誤解。
     ヤシ科トウ属の植物で中国南部産。
     籐椅子の話はまたの機会にしよう。

              



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何の為蚯蚓出て来て死に急ぐ    朱露

2012年05月18日 | Weblog
    蚯蚓はミミズと読み腐植土を食べる。
    昔は薬だったというが何の薬だろう。
    蛇は掴んでも平気だが蚯蚓はダメだ。
    蛇は三次元でいいが蚯蚓など二次元。

              



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5月句会の最終結果です。    遅足

2012年05月18日 | Weblog
新茶句会、7人の出席でした。その結果です。

題詠「新茶」

①秋葉路や新茶が香る虎造節(朱露)亜子
②京都(みやこ)より新茶なじみの隷書文字(結宇)童子・晴代・遅足
③ふり入れる玉の滴に新茶力(郁子)智恵・亜子・麗子・すみ
④ふるさとの新茶のみやげ封を切る(麗子)狗子・静荷
⑤読経すみ世事あれこれと新茶の香(晴代)朱露・童子・智恵・結宇・狗子・郁子・麗子・すみ・静荷・立雄
⑥三姉妹母を偲んで汲む新茶(立雄)朱露・能登・結宇・静荷
⑦グラデーションなして注(つ)がるる新茶かな(亜子)鳥野・晴代・遅足・立雄
⑧新茶汲む水の地球のひとしずく(遅足)鳥野・智恵・亜子・郁子・麗子・立雄
⑨新茶汲む鐘の音今日は手許まで(静荷)結宇・晴代・遅足
⑩惚れあって幾たび喫す新茶かな(能登)狗子
⑪微妙なる二人の距離に新茶の香(狗子)能登・鳥野
⑫「おーい」「はい」ほぼ同時なり新茶かな(智恵)能登・童子・郁子・すみ
⑬新茶買いおニューの急須ああ甘露(すみ)
 
自由題
 
①もの忘れひょいと重ねて花は葉に(亜子)結宇・麗子・遅足・静荷
②喜寿にしてまだ手を伸ばす柏餅(立雄)童子・智恵・晴代・狗子・静荷
③たんぽぽの花壇にまぎれ丈高し(静荷)鳥野・立雄
④さみどりの舌が宣戦布告する(遅足)狗子・郁子
⑤路地の奥むらさきに染め桐咲けり(能登)童子・晴代・亜子
⑥添へる手に弛みた皺の脈萌ゆる(智恵)朱露・能登・すみ
⑦忘れてたつつじの色がそこかしこ(すみ)亜子・郁子・遅足
⑧遠き日の蚕桑はむ小雨音(晴代)朱露・能登・結宇・亜子・郁子・麗子
⑨母の日のパジャマを選ぶ肌触り(麗子)晴代・静荷
⑩ひかりどう時を自在に花吹雪(郁子)能登・鳥野・狗子・麗子・遅足・立雄
⑪風に果つ放生池(ほうじょういけ)の隅桜(結宇)
⑫大雨に鳴くひまもなし雨蛙(狗子)童子・智恵・結宇・すみ・立雄
⑬梅雨めいて猫一人行く夜明けかな(朱露)鳥野・智恵・すみ

次回は6月20日(水)午後1時 東鮨  
題詠は「夏至」です。
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新茶句会   麗

2012年05月17日 | Weblog
新緑の美しい中新茶句会が昨日開催されました。

虎造節に隷書文字。「新茶力」という新しい言葉も飛び出し、新茶を誰とどのように飲むかという人間関係まで浮き彫りにされた楽しいお題でした。

トップ賞は晴代さんの

読経すみ世事あれこれと新茶の香

でした。読経が終わったあと、尼さんのお話。世事あれこれとお話になるそうです。
そのお話を聞きながら新茶を頂く。

新茶を入れたり、注いだり、飲むといった動作がよく見える句が多かったですね。なぜか夫婦間の微妙な距離も明らかに。。。
三姉妹なら似合うけど三兄弟だと俳句にならないという意見もありました。

さて、昨日話題に上ったのは、以前ダメ出しをされた荻原先生のアドバイス。「京都に黒蝶」という組み合わせはいかにもという感じでよくないそうです。つき過ぎるのでしょうか?
まだまだ勉強しなければいけませんね。


東鮨を出たらお隣がお茶屋さんで「新茶」ののぼりがはためいていました。

次回は夏至が題詠です。
もう夏ですね。
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山法師辛夷と語る今朝の夏     朱露

2012年05月17日 | Weblog
   猫額の庭に三本の大きい樹がある。
   黐(もち)辛夷(こぶし)山法師。
   黐は大木で気の毒に頭を切られた。
   山法師と辛夷は三十何年仲がいい。

             



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「新茶」の句があつまりました。   遅足

2012年05月16日 | Weblog
5月句会の題詠は新茶。私も新茶を飲みました。
初物は75日、寿命が延びるとか。
今日の句会では、どの句に票が集まるのでしょう?


題詠「新茶」

①秋葉路や新茶が香る虎造節
②京都(みやこ)より新茶なじみの隷書文字
③ふり入れる玉の滴に新茶力
④ふるさとの新茶のみやげ封を切る
⑤読経すみ世事あれこれと新茶の香
⑥三姉妹母を偲んで汲む新茶
⑦グラデーションなして注(つ)がるる新茶かな
⑧新茶汲む水の地球のひとしずく
⑨新茶汲む鐘の音今日は手許まで
⑩惚れあって幾たび喫す新茶かな
⑪微妙なる二人の距離に新茶の香
⑫「おーい」「はい」ほぼ同時なり新茶かな
⑬新茶買いおニューの急須ああ甘露
 
自由題
 
①もの忘れひょいと重ねて花は葉に
②喜寿にしてまだ手を伸ばす柏餅
③たんぽぽの花壇にまぎれ丈高し
④さみどりの舌が宣戦布告する
⑤路地の奥むらさきに染め桐咲けり
⑥添へる手に弛みた皺の脈萌ゆる
⑦忘れてたつつじの色がそこかしこ
⑧遠き日の蚕桑はむ小雨音
⑨母の日のパジャマを選ぶ肌触り
⑩ひかりどう時を自在に花吹雪
⑪風に果つ放生池(ほうじょういけ)の隅桜
⑫大雨に鳴くひまもなし雨蛙
⑬梅雨めいて猫一人行く夜明けかな

句会は東鮨。午後1時から。

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夏の朝多米山脈は湯気の中    朱露

2012年05月16日 | Weblog
   麓まで4キロ(一里)と見ている。
   実際は倍あるのか半分もないのか。
   快晴無風朝日の下で全山湯気の中。
   市街地から見ると此処も湯気の中。

             



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間(あい)の宿の濁り酒  鳥野

2012年05月15日 | Weblog
旅を愛し、酒を愛した若山牧水。生涯に200首の酒の歌を詠んでいます。

 ・ 白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒は静かに飲むべかりけり

 ・ 人の世にたのしみ多し然れども酒なしにしてなにのたのしみ

などはよく知られています。その中で

 ・ よき酒と人のいふなる御園竹けふ飲みつよしとおもへり

と讃えている「御園竹」のにごり酒が手に入りました。牧水のラベルに相応しい味わいです。

牧水は、旅先のあちこちに足跡を残し、歌を詠んでいますが、
この歌は中仙道の「間(あい)の宿」茂田井に残したもの。

間の宿とは、江戸時代、公認の宿場の間のお休み所。
峠越えとか、難所とか、宿場間の距離が長いとかが理由で、次第に賑わい始めます。
東海道でいえば、有松と池鯉鮒の間の「鳴海」、赤坂と藤川に間の「本宿」などがそれ。

茂田井は望月宿と芦田宿の間。そこは今も江戸時代の趣きがよく保存されて、
御園竹の醸造家も盛業です。

  ・ 牧水の息づき伝える濁り酒 遠いせせらぎ引き寄せて美味

                            鳥野


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夏の雨早朝出勤まず一人     朱露

2012年05月14日 | Weblog
    早起きの私は窓の外を眺める。
    道路向こうにプレハブが十軒。
    目の前の家から若い亭主出現。
    時差出勤、私も昔そうだった。

           



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感動を、工夫して絵に    遅足

2012年05月14日 | Weblog
先日、小牧市のメナード美術館で「田淵俊夫・展」を見てきました。
一番印象深かったのは、砂漠をゆく牛の列の上を白い鳥が乱舞している絵でした。
画面一杯の朱の色は、夕焼けを表しているのでしょうか。
この絵は感動してから絵になるまで25年かかったと言います。

表現の源は感動、たしかにそうなのですが、
実際はなかなかそうは行かないので、かねがね、感動を表現する、
という言い方に違和感を感じてきました。

たとえば、桜が満開の時は、美しいと感動します。
しかし、この感動は、簡単には、句になりません。

絵にはなると、思っていましたが、どうも違うようです。
田淵俊夫さんが、中日新聞の文化欄で、こう話しています。

絵のもとは感動。しかし見たものをそのまま描いては伝わらない。
たとえば、多くの木が林立するように「枝」を描く。
実際の風景とは違うが、来る春の勢いを表すための工夫をする。

視覚芸術には視覚のテクニックが必要なんですね。
工夫を凝らしてこそ、感動を伝える技を身につけることが出来る。
しかし、テクニックは感動からは生まれてきません。

田淵さんは、自宅の窓から見えた風景を四季を追って描いてきたそうです。
たとえ枯れても、時がくれば再び芽吹き、いのちをつなぐ
植物のたくましさに感動したと言います。

感動とは、一時のものではないようです。
沈潜させて、発酵したものを表現していく。
その過程に表現上の工夫も浮かんで来るのでしょう。

スランプになった時も、朝から晩までひたすら
描くことで解決の妙案が見えてくるそうです。

とにかく言葉に慣れ、使いこなしていく工夫が大切ですね。
とくに短い俳句では、助詞を、どう使うのかも・・・
芭蕉のいう舌頭に千回です。






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サラダ菜の花      遅足

2012年05月14日 | Weblog
我が庭のサラダ菜の花です。
ちょっと小さくて巧く写りませんでしたが・・・
雰囲気は分かっていただけるかな?

レタスの花もこんな感じだと思います。

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思い出になれないレタスの花が咲く     遅足

2012年05月13日 | Weblog
今朝はぐっと冷え込んで肌寒いくらいでした。
庭に植えたサラダ菜の花が咲きました。
レタスと同じ花です。小さな黄色の花でした。

この句は、船団のクリニックに投稿した句です。
えなみドクターの診断をいただきました。

「思い出になれない」と「レタスの花が咲く」は
全く別のこととして読みました。
前半からは、痛手、痛恨、後悔のような情感が伝わってきます。
後半からは、淡い希望のようなものを感じます。
後半が前半を解決するという構図でない所がステキです。
実は、レタスの花というのは知らないのですが。

ありがとうございます。
林檎や苺は思い出してもらえる存在。
でもレタスって、思い出してもらえない部類に入るのでは?
そんなレタスも花を咲かせていますよ。
と、いうのが作者のつくった時の気分でした。
ドクターの読みも良いですね。



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