新潟のわが家でも、
埼玉の家でも、
道路に面しているところで、この時期に花をつけたのがこの木。
ご存じ、サザンカの花。
赤や白、ピンク、そしてそれらが混じったものなど、いろいろな色の花がある。
わが家でも埼玉でも咲いているのは、ピンクの花だ。
埼玉では、まだ陽射しが暖かいから、いろいろと咲いている花は多いが、新潟ではこの花の少なく寒い時期によく咲くものだと思う。
けなげだなあ、と思う。
花を見ると、童謡の「たきび」の2番にはサザンカが出てきているよなあ、といつも思う。
さざんか さざんか さいたみち
たきびだ たきびだ おちばたき
あたろうか あたろうよ
しもやけ おててが もうかゆい
寒風に負けずに咲いているサザンカと、寒さでしもやけができてもがんばって生きている子どもの風景が目に浮かぶ。
覚えやすいメロディーと、たき火のほんわかとした温かさが伝わってくるような歌。
子どもの頃に聴いたよりも、今の方がいい歌だなあ、と思ったりする。
そういえば、5年ほど前、SEKAI NO OWARIが、平昌オリンピックのNHKテーマソングとして「サザンカ」といういい曲を歌っていたなあ、と思い出した。
夢を追う君へ
思い出して つまずいたなら
いつだって物語の主人公は笑われる方だ
人を笑う方じゃないと僕は思うんだよ
スポーツ選手に対する曲、というよりも、ごく普通の日常生活を送っている人々に対して、優しく励ます応援ソングのように感じるものだった。
だけど、「サザンカ」というこの曲の詩を全部読み返してみても、どこにも「サザンカ」という言葉は出てこない。
あれ?と思って、いろいろのぞいてみた。
そうしたら、どうやらサザンカのもつ花言葉から来ているらしい。
サザンカの花言葉は「ひたむきな愛」「ひたむきさ」「理想の恋」「困難に打ち勝つ」です。ほかの草花が枯れてしまう時期に花をつけることから、このような花言葉がついたとされています。
なるほど。
この曲名は、きっと花言葉の「困難に打ち勝つ」から付けられたものなのだろうなと勝手に解釈した。
参考までに、白のサザンカの花言葉は「愛嬌」「あなたは私の愛を退ける」。
赤の花言葉は「謙譲」「あなたがもっとも美しい」。
ピンクのサザンカの花言葉は「永遠の愛」「素直」。
などとなっているそうだ。
意外に愛情に絡んだ花言葉が多い。
そう考えると、SEKAI NO OWARIの「サザンカ」は、打ちひしがれている人をなぐさめるだけの歌じゃなくて、
いつも見守っているから元気を出してね
ぼくはそんな君のことがずっと好きなんだよ
そんな意味もあるのかな、なんて考えたりしたのだった。