う~ん。悔しいなあ。
たった1点が返せず、セレッソ大阪にウノゼロ負け。
水曜日の磐田戦に、ターンオーバーして負けたから、休養十分のメンバーで今節は是が非でも勝ちたいところだった。
勝たないと、現在11位の新潟としては、3位のセレッソとの差は大きく離される。
それだけでなく、連敗となり下位チームが勝てば、今度は「てっぺん」どころか「どん底」争いに巻き込まれてしまう。
2勝2敗2引き分けで迎えた、そんな運命の分岐点となりうる第7節だった。
ホーム戦だし、いくら好調な上位チームとはいえ、勝ってほしいと思いながら試合を見ていた。
セレッソは、上位チームだけあって、他チームのような、やみくもにプレスをかけるような新潟対策はしてこなかった。
そこには、上位チームの余裕が感じられたが、その分新潟には持ち前のボールを保持しての戦い方を展開することができた。
戦いぶりを見ていると、悪くはない。
特に、セレッソは最前列の3人が外国人選手である。
非常に強烈な顔ぶれなのだが、そこを十分に抑えていた。
特に、左からの攻撃で相手FWカピシャーバとマッチアップする藤原奏哉はすばらしかった。
危機察知能力を十分に発揮し、相手の自由にはさせない守備は、本当に素晴らしいと思った。
だが、攻撃としてはやや慎重なきらいがあると思った。
先制点を与えないために慎重すぎるような思いも抱いた。
谷口や太田を生かすような、もっと強引さがあってもいいのに。
互いに決定的なチャンスは少ないまま前半は過ぎていった。
がっぷり四つに組んだ試合展開。
どちらに転ぶか分からないまま、試合は後半に入った。
後半に入ると、どちらかといえば、新潟の方が動きがよくなったように見えた。
相手陣内に深く入る場面も見えるようになった。
期待を持って先制ゴールの誕生を見守っていたところ、新潟の3人まとめての選手交代の準備ができていたのが見えたときだった。
久々に攻め入ったセレッソがゴール前にボールを上げると、飛び込んできた相手FWにしっかりヘディングでゴールを決められてしまったのだ。
この失点パターンは、新潟に時々見られるものだ。
まあ、これを止めるのはどのチームも難しいとは思うが…。
この後、予定通り一気に3選手の交代を行った新潟は、攻めに攻めた。
だが、攻め込んでいった後、決定的なシュートシーンが生まれない。
どうしてもゴール前が固められると、パスが通っても、エリア内では窮屈すぎて決定的なシュートが打てないのだ。
打ってもゴールキーパーの正面や取れる位置へのボールとなってしまう。
じりじりイライラするままに時間は過ぎていき、ついにわずか1点が返せないまま試合終了のホイッスルが鳴った。
その時、Nスタンドからはブーイングが飛んだ。
観戦している人たちが言う言葉がよく聞こえてくる。
・攻撃を展開するのが遅い。わざわざ相手が守備に戻るのを待っているみたいだ。
・谷口や太田がシュート力もあるのだから、パス交換以外に時々彼らにボールを預け、シュートを打たせればいいのに。
・シュートを打つのが遅い。目の前に相手選手がいても、ゴール前ではどんどんシュートを打つべきだ。
・シュートを打てば、ハンドや相手選手に当たってコースが変わったりするものだ。もっと積極的にシュートを打て。
…。
そういう不満が高まっているから、連敗で試合終了後のNスタンドからは大きなブーイングが出たのだろう。
でも、言う方、ブーイングする方は楽だが、戦う方にはそれほど簡単なことではないのだと思う。
私は、今節の試合は、大相撲の上位力士同士の取組に似ていると思った。
上位力士同士は、互いに攻防があり、ちょっとしたあやで技が出た方が勝ち星を得る。
新潟・セ大阪両者が、がっぷり四つに組んだ試合が行われたが、惜しくも勝ち運に恵まれなかった、というようにとらえている。
いい取組となり、まったく手も足も出なくて敗れたのではない。
あの、リーグで高い得点力を持ち、今季ここまで負けのなかったセレッソ大阪相手と互角の試合を演じ、わずか1点で敗れたのだ。
勝負は時の運もある。
だから、あとは、運頼みで勝敗が左右されないように、この試合の反省を生かし、修正していくだけだと思うのだ。
ただ、「てっぺん」を目指すからには、やはり攻撃で圧倒する力が必要だ。
最近は、あっと驚くような攻撃が少ないと思う。
得点力のあるチームにはそれがある。
それができていたのが鈴木や小野で、けががあったのだろうけど、彼らが選択肢に入るような復活が待たれる。
非常に難しい敗戦となったし、順位が下がって苦しくなったが、悔しいのはブーイングをするサポーターよりも選手たちだ。
次節以降の、スカッとした勝利を期待しよう。
Visca Albirex !!!