22日のエントリの再掲載です。
売れない落語家の 阿智胡地亭辛好 が今日も今日とて、楽屋横の隠居部屋に上がりこみ、席亭のご隠居と毒にも薬にもならない話で盛り上がっております。
辛好:アメリカておもろい国ですなぁ、軍用機を民間の貨物船で運ぶんですな。
隠居:あのなあ、一機60億のオスプレイが12機乗ってるんや。
それだけで720億円の品物を、普通の民間会社に頼むわけないやろ。
辛好:と言いますと?
隠居:アメリカの軍隊は、二つの理由で専属下請け会社を作って、膨大な軍用業務をそこへ出しているんや。
理由の一つは軍の退役した将校と兵の受け皿の会社を作ること。もう一つは徴兵制度廃止の後の、恒常的な兵員不足に備えて業務代行会社を作ったんや。
辛好:そう言えばイラク戦争では、アメリカの民間人が仰山死んでると聞いたことがあるなぁ。確か彼らは後方支援の民間会社の社員でっしゃろ。
隠居:後方支援の名目やけど、正規軍がでばったら目について問題になったり、危険が多いややこしい汚れ仕事は、
アメリカの産軍複合体が作った軍用業務の請負民間会社にやらせるようになってるんや。
辛好:なんや原発の定修のとき、電力会社の正社員は一番放射能が高い現場には入らず、危険でしんどい仕事を、
下請け会社のそのまた下の臨時雇いの人間たちにやらせてきたやり方とよう似てますな。
隠居:そう言われてみたら、おんなじやな。しかし全く違うことがある。それはアメリカは日本と違ごうて、行動計画を立てるとき最悪のケースを必ず想定する。
今度のオスプレイ日本搬入についても、いろんなケースのシュミレーションをしてるはずや。
辛好:例えばどんなんでっか?
隠居:最悪のケースの一番は、岩国港に入って反対運動のゴムボートがなんかのことでひっくり返り、日本人に死傷者が出ることやろな。
辛好:そんなことまで考えますか?
隠居:アングロサクソンがいざ動くときの準備いうたら、そらうちら日本人の想像を越える万全のもんや。わしらはさきのイクサで骨の髄までそれを知ったんやで。
もし米軍海兵隊の軍籍がある船が原因で、そんな事件が起こってみい、そら日本の世論が一瞬にしてどう変わるかくらい、向こうさんも押さえてるがな。
辛好:そうか、そのケースになっても海兵隊やのうて民間船がヘタ打ったんで、雇用者としては申し訳ないが、直接の責任は民間船が持ちますで通るというか、通すんでんな。
それにしても、なにがなんでも持ち込むということですな。
隠居:そらそうや、本国の出城にどんな武器を置くかは本国が決めるこっちゃからな。それを土地の土民ごときに邪魔されてたまるかい。
まあこの土地の酋長はとっくに手なずけてあるから、間違いなく持ち込めるとは思てるはずや。
辛好:そういうことなら、野田さんはオスプレイを迎えて、岩国港の岸壁で、上半身、裸で腰蓑つけたコスプレで歓迎の踊りをしてあげるのが
今の現状に一番似合うているんかも。
お後がよろしいようで・・。ちゃんちゃん。
(作・構成 本間 加奈)
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