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『奄美の食と文化』  [単行本] 久留 ひろみ (著)

2013年07月28日 | 本と雑誌

130728_book_amaminosyoku『奄美の食と文化』  [単行本] 
久留 ひろみ (著)

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探している別の本が見つからず、日曜の朝、トンネルを通って有屋の書店へ。

この書店は、入り口正面に奄美関連の書籍が平積みになっているのがよい。 『新版 シマヌジュウリ―奄美の食べものと料理法 』[単行本] を買ったのもこの書店だったと思う。あれから、だいぶ経った。

平積みの一角に本書を見つけ、保存版にと、衝動買い。定価はこの種の本では破格の安さではないだろうか。

著者は、料理好きの母の影響で、奄美の高校卒業後、東京の大学で栄養学を学んだあと、栄養士として働いていた30歳のとき、民俗学と出会う。

奄美の民俗学者との運命的といえる出会い。
料理はあなたの財産と教わり、その後も島の料理を通したさまざまな島の人たちとの出会いの中で料理を文化として学ぶため沖縄に渡り民俗学を学び、「奄美の伝統料理は宝です」と。(あとがきより) 料理は自分の財産であるだけにはとどまらない、と本書は訴えかけているようだ。

そんな著者の経歴を反映して、奄美独特の伝統的年中行事のさい食される料理が一年を通して紹介されている。奄美群島各地域の食文化の紹介もあり料理本としてだけでなく、読み応えがある。

薬膳、酒、デザート、菓子と幅広い。

藩政時代、「砂糖を舐めただけで打ち首など」と、庶民が大変な苦労をしたという歴史感からは、これほどの食文化が庶民の間で現在まで受け継がれているのは驚きである。

亜熱帯の自然に恵まれ、薬草の島とも言われ、「道の島」として沖縄と薩摩の南と北の文化の交流は食の上でも多様に反映されているのがわかる。

本書をめくってみて使われている奄美の食材は、新しい調理済み食材であふれるスーパーや近所の八百屋さんでも容易に入手可能であることも驚きと言えば驚きである。

島料理の関しては、ワレコソハと、おっしゃる、○○オバや、△△姉ぇ達が身近にまだまだ健在なのもたのもしい。

本書では奄美食材の入手先や保存方法なども紹介されており、また伝統食のレシピだけでなく、斬新なアレンジが際立つおしゃれな調理法などが多数紹介されている。

あすから、ゆっくり読みたい。

奄美の食と文化 立ち読みページ(電子書籍)

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amazon 商品の説明:長寿世界一を二人も輩出し、元気な高齢者の多いことで有名な奄美。長寿と健康のひみつは食と風土にあるといわれています。世界に誇れる「奄美の食」を育んだ文化と伝承レシピ、現代風にアレンジしたレシピをまとめた保存版の一冊です。

登録情報

単行本: 185ページ
出版社: 南日本新聞社; 初版 (2012/03)

発売日: 2012/03
商品パッケージの寸法:  25.8 x 18.2 x 1.3 cm

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奄美の食と文化 奄美の食と文化
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2012-03