netflixs で観た。(早送りなし)
前後半二日にわけて観たが、一気に見た方がいい)
2019年版
テレビ東京開局55周年特別企画
ドラマスペシャル
1時間40分
原作の『二つの祖国』は、真珠湾攻撃から東京裁判まで日米間の戦争に翻弄された日系アメリカ人二世の姿を描いた山崎豊子の小説である。
山崎豊子の戦争3部作『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』のうちのひとつ。
1984年にNHK大河ドラマ『山河燃ゆ』としてテレビドラマ化された。
ネットで調べたら小栗旬演じる主人公・天羽賢治(あもう・けんじ)のモデルは実在するという。
ドラマでは米軍が日本軍の暗号を解読するうえで、天羽家の出身地の鹿児島県地加治木の方言を録音テープから聞き取るシーンは小栗旬の英語力が光っていたと思う。重要なシーンのひとつでもある。
鹿児島と言えば
日系二世天羽賢治(小栗旬)の父天羽乙七の松重豊は好演だったのではないだろうか。
19歳の時、鹿児島から移民としてアメリカへ渡り、ロサンゼルスのリトルトーキョーにてアモウランドリーを経営していたという乙七の演技には鹿児島出身ということで注目して観た。たしか乙七はドラマでは英語をしゃべらなかったと思う。
昔の話、「三年片頬(かたふ)」と言って男は笑っても三年い一度片頬だけでよい
とされる鹿児島人は頑固なだけでは決してない。
「義をを言うな」も鹿児島ではよく言われる言葉だが、単に文句いうなという意味ではない。
もちろん理屈より情だなどという意味でもない。
ドラマで賢治が保守的な父とは相いれない道を選んでも、
その報告を静かに聞く父乙七(松重豊)は止めたり文句をいったりはしない。
このジーンはジンとくるシーンだ。
ドラマでも、賢治の兄弟たちはみなよく詮議をつくしていた。
「義をを言うな」とは、よくよく考え議論して、いったん決めた以上、決まった以上、
もうそれに対し「義をを言」わずに信じた道を迷わずに行け、
そうでないと決定的な場面では、力や知恵も出ない、
という意味なのではないか。
そう思って観ると父天羽乙七の松重豊の演技で、ドラマの天羽賢治も小栗旬も光っていたのであった。
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ピーターソン医師役のダニエル・カールは福島弁をしゃべるタレントとして知っていたが、ドラマでの演技が光っていた。
ホプキンズ役の厚切りジェイソンの英語は特にかっこいいし、
そのほか国際キャストの演技が見ものである。
原作 山崎豊子
脚本 長谷川康夫
監督 タカハタ秀太
主要人物
天羽賢治 - 小栗旬
井本梛子 - 多部未華子
天羽エミー - 仲里依紗
天羽忠 - 高良健吾
天羽勇 - 新田真剣佑
天羽アーサー - 小栗旬(二役)
チャーリー田宮 - ムロツヨシ
井本広子 - 池田エライザ
井本せき - 山下容莉枝
小田万里子 - 橋本マナミ
小田千代 - 根岸季衣
天羽春子 - 原菜乃華
松井竹虎 - 仲村トオル
オーソン相川 - 田中哲司
池島努 - 柄本佑
倉石隆信 - 甲本雅裕
横山喜三郎 - 中村雅俊
東條英機 - ビートたけし(特別出演)
大川周明 - 笑福亭鶴瓶(特別出演)
広田弘毅 - リリー・フランキー(特別出演)
広田静子 - とよた真帆
大野なみ - 柴田理恵
ジョー北川 - 渡辺邦斗
ポール横田 - 山本直寛
久保作造 - 山中崇
鬼塚誠 - 今野浩喜
伊佐新吉 - 長田成哉
山崎総一郎 - 髙橋洋
山田英世 - 関健介
杉田新平 - 大藏基誠
ケネス阿川 - 福山翔大
ジョン小寺 - 浜田学
ホセ森 - 中島歩
小松原彌之助 - 福田雄一(友情出演)
小松原実花 - 蜷川実花(友情出演)
小松原玲子 - 吉倉あおい
畑中万作 - 泉谷しげる
天羽鷹 - 余貴美子
天羽テル - 麻生祐未
天羽乙七 - 松重豊
水間ロン、石塚康介、田本清嵐、鈴木貴之、阿部丈二、塩屋准、大川ヒロキ、城築創、立花恵理、宮下かな子 ほか
ナレーター - 阿川佐和子