カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

明日香・雄綱雌綱の綱掛神事

2007年02月06日 | ☆ ふるさと・大和
立春の日に娘たちと訪れた、明日香の稲渕で、飛鳥川に架かる奇妙な注連縄を見た。
写真に撮ってから、地元の農産物を販売しているおばさんに少しだけ話を聞いた。
説明板がその向こうにあるので・・・と言ってくれたが、帰りを急いだので、それを読まないまま帰途に付いた。

昨日、初午のお参りに岡寺に行った帰り、再び稲渕へ行ってみた。



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農産物の店を出しているおばさんに、この注連縄の話を聞こうと立ち寄ったところ、お休みらしく誰も見当たらない。
とにかく昨日教えてもらった説明板へいこうと車を停めようとしたところへ、自転車に乗った人が傍に見えた。
なんと、それは昨日のおばさんだった。

私はまず写真を撮っている間に、話し好きなおばさんが、聞き上手な友人に、説明板にないこの綱掛け神事についていろいろ話してもらえた。

1300年も続いている神事で、この地区にとっては大切な行事で、子孫繁栄や五穀豊穣の願いをこの綱に託して藁を打ち縄をなって綱張りの日に備えると言う。
藁は、皆もち米の稲藁で、しなやかで丈夫だということである。

たった一度だけ、この綱掛ができなかった年に、いろんな災難が起こり、それ以来欠かすことなく行っているとの伝説の神事なのだ。




「女綱がこの川上にあるから見てきては・・・」
おばさんの勧めと、説明板にもある女綱をこの機会に是非見ておきたいと、行くことにした。
「見つけにくいので、気をつけてよく見ながら、行きなはれや。」
「そんなん、なかったゆうて帰って来る人もよういるから。」
親切なおばさんにお礼を言って、飛鳥川に沿って雌綱を求めて走った。




両側の山が迫り、次第に飛鳥川の川幅も狭まってくるが、
「まだないなぁ~~」
「見逃したんやろか」
全く車が通らないのを幸いに、超スロースピードで、余所見運転しながら、教えられたとおり、右側の空間ばかりに注意を払いながらさらに上流へと走る。
かなり山に入ったような気がしていた。
「あった! あれや!」
道路の幅がやや広くなったその右側に、川を渡している女綱が目に入った。
栢森地区である。
飛鳥川も源流に近いような感じがする。
川岸には神事を行う岩と石仏があり、岩にシキミと注連縄が巻かれている。

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この綱掛を行った古代に、この明日香の地に他所からの災難や厄が、入って来ないようにとの人々の祈りの綱でもあったに違いない
川幅の狭くなった川に架かった橋を渡り山に登っていくとそこからは高取というまったく別の村に繋がっているのが、この標識で分かった。

高取城跡に登った時に見た、明日香に向かって座っている猿石が、このとき目に浮かんだ。

稲渕で雄綱を見、さらに雌綱の存在を追って飛鳥川を遡って来て、古代がなお息づいている明日香の地に限りない浪漫を見たような気がする。
コメント (8)
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