開田高原 西野の一部
村内の桜がようやくほころび始めている。川べりの草はまだ萌え出ていない。春の訪れのを待つ村落は美しい。
開田高原の中でも西野は、村落のある地域が最高でも標高1200m以下なのが、標高1300m以上ある三浦ダム(隣の隣の王滝村)付近より気温が低い、という気象記録がある。
これは、この地域が南西に位置する御嶽山に、温かい南風を遮られていて、なおかつ、冬期間は乗鞍岳方面より、一方的に北西風を受けていることによるものらしい。
西野下の原 からの 御嶽山
望遠で引き寄せてみた御嶽山(3067m) 継子岳の部分 沸きあがる白い雲は、なかなか取れず移動すれば、また次の雲がやってくるのは、高い山の気象条件からだろうか。
御嶽山のビューポイントは開田高原から見た御嶽山だとのことで、地蔵峠(1335m)展望台 がこの日の写生、スケッチ、撮影の場として、かなりの時間配分がされていた。(お地蔵さんのいらっしゃる、地蔵峠は展望台より600mまだ上にある。)
市内の美術協会に所属している、絵画部と写真部の研修旅行が目的である。しかし、私のようにどの部にも所属していないで写真を楽しむ者とか、優雅に俳句を詠む人も毎回参加のお誘いを頂くありがたい会である。
地蔵峠ではそれぞれのお気に入りの場所を選んで、じっくりと大自然と向き合い、お得意の腕を振るう密度の濃い時間をもっている。 画像では感じ取れないのだけれど、この地蔵峠の寒かったこと。風の強かったこと。 考えてみると当地の金剛山よりも標高の高い地点での、制作活動なのだ。 初めに書いたように早春の気候であるから、乗鞍方面から吹き付けてくる北西の風の冷たさの名残かもしれない。
御嶽山の全容を捉えようとしても、すぐに雲が掛かってくる。したがって、下の木製の地図とこの画像と比べて、それぞれの峰の名前を理解するのは、山に詳しい人とか、土地の人でないと難しいなぁと思いながらも名前表示の木製案内図を、カメラに収めておいた。
地蔵峠展望台
飛騨街道の脇にある展望台。昔の人もここから御岳山を眺めていたのでしょう。御岳山の右肩にある長峰峠を超えて、飛騨高山に下って行く道が示されている。