「木曽路は全て山の中である」・・・島崎藤村の「夜明け前」の、あまりにも有名な書き出しである。それをもじって今回のバス旅行で木曽路を走るバスの中で、1番目にして思ったり、感じたりしたことは 「木曽路はいまだ春浅き」なんてことだった。
丁度当地の早春の頃に後戻りをした季節を、楽しみながらの「木曽路」だ。
GW明けで、道路は空いている上に、この青空に恵まれた今回のサークルのバス旅行は、「春再び」の季節の中を行くことに、気分も高揚する。 暫く前まで体調を崩していたのも、すっかり回復し、取り戻せた健康にも一層感謝の気持ちでの旅である。
中央自動車道中津川インターで降りて、国道19号を中津川・木曽方面へ走ると、道の駅「大桑」に着いた。 別名「木楽舎」とし呼ばれているようだ。高速自動車道を走っていると、左右、前方に冠雪の山並が見れ隠れするものの、余りゆっくり眺められなかったが、R19に入ると、車窓からその山並を捉えたり、木曽路を走っているという実感ができるようになってくる。
桜がちらほら咲き始め、落葉松の新芽が柔らかく陽に透けるように、青空に向かいその木立の隙間には、遠く木曽山脈の冠雪の山が見え隠れする景色に、飽きることなく窓の外を、わくわくしながら眺めていた。 ( 5月7日撮影)