福寿園の広い縁側には赤い毛氈が敷かれていた。築地塀の外の紅葉は道路と川を隔てた対岸の山の紅葉の木々である。
見事な借景だ。
膝が悪いので縁側に座れないことを受付で言うと、椅子を出してくれた。
椅子に座って、無念無想、ただひたすら山の秋景色を見続けていた。
縁側には沢山の人が、座っていたが、全く無人のように静かだ。
それぞれの人は、自然の織りなす錦絵に没頭して見つめている。
狩野派の描いた襖絵
像鼻
しっかり説明を読まなかったので、どの建物の像鼻か記録できない
反対側の縁先から見える小庭
苔と石の並びが趣のいい空間を作っている。
どれくらい福寿院にいたのだろう。この客殿からの光景は素晴らしかった。
川のせせらぎがよく聞き取れる山道を駐車場に向かった。
帰り際頃から少し雨だ降りだした。
歩いている時でなく良かった。
両側の落ち葉道を目にしながら、絶好の紅葉日和だったことが本当に嬉しかった。
おわり