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   ある日のできごと、心の呟き、よしなしごとetc

貧民層

2007年10月11日 | 雑文
昨日の夜、なんとなく見ていたテレビでは、貧民層のことを取り上げていた。

正社員だった女性が、上司から「仕事が遅い」と言われてうつ状態になったため、会社に行けなくなり、結局退職。そして派遣社員になった。

会社まではバスで通勤するらしいが、停留所3つ分は歩くという。この夏は本当に暑かったと話していた。歩く理由は運賃を50円安くするため。

会社から帰ってきたら石けんで顔を洗う。顔を洗ったときの石けん水を桶に貯め、それを使って洗濯をする。洗濯機がないので、下着からシーツまで手洗いだそうな。

派遣社員だからいつも仕事があるとは限らない。今回も契約満了日以前に解約され、職を失った彼女は家のPCで仕事を探していた。が、仕事が見つからない。 つまり、これからは収入が〇。家賃は42,000円。このままこの家に住み続けられるのだろうか。

食事風景も映し出された。彼女は安売りの食パンを何個も買い込むようで、冷蔵庫の中は食パンばかりがずらりと並んでいた。それを出して、トースターで焼くこともなく、バターやジャムを付けることもなく、いきなり食べていた。それが夕食。1ヶ月の食費は6,000円。


すごい生活をしているわぁと思って見ていたが、考えてみたらこれは他人事ではない。
私だって、専業主婦という楽な立場を失ったら、アルバイトで稼いでいる月数万円では生きていけないわけだから、いきなり路頭に迷うのだ。

ずっと寄生虫かヤドリギみたいにして生きている専業主婦が、夫から「もうこれからは自分の足で歩いていって!!」(つまり「別れよう!!」)と言われると、その後の生活はかなり悲惨なものがある。

若さがあれば、また次の人生があるかもしれないし、体力があれば、自力で生きていけるし、十分なお金があれば何も心配はない。しかし、私のようにそのすべてがない専業主婦にとっては、どうして生きていこうか‥と悩む状態になってしまう。

ここで頭に浮かぶのが「実家」。実家に転がり込むことができたら、家賃が無料だし、親の年金と自分のアルバイト収入で何とか生きていけるだろう。

なるほど。結婚した女性が「実家」が無くなることをとても嫌がるのはこんな思いもあるからかしらと思い至る夜となった。

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