京都文化博物館で開催中の「カナレットとヴェネツィアの輝き」を観てきました。
会期 2025年2月15日(土)〜4月13日(日)
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カナレットは、18世紀に活躍したヴェネツィアのヴェドゥータの画家です。
カナレットが描いたヴェドゥータ(都市景観画)は、全世界で人気になったそうな。
そこからヴェネツィアの典型的なイメージが出来上がっていったと言えるのでしょう。
しかし、グランドツアーのお土産にと買い求めたくなる気持ちはわかりますが、こんな透視図法の緻密な景観画が量産できるとは到底思えません。
皆がお土産に持って帰った景観画とはどんなものだったのでしょうか。
その点が謎です。
油絵ではなく、版画を買ったのかなぁ。
無彩なのかなぁ。
展示物でヴェネツィアのことも学びました。
BC1世紀、古代ローマ帝国は、ウェネティ人が住んでいたアドリア海の奥に広がる、この地域のことを「Venetia」と呼んでいた。
697年、初代ドージェ(元首)が選ばれ、ヴェネツィア共和国が成立。
14、15世紀のヴェネツィアは「アドリア海の女王」と呼ばれ、繁栄した。
1797年、ナポレオンの侵攻により、ヴェネツィア共和国は消滅し、1100年の長い歴史に幕を下ろした。
ヴェネツィアには150の運河、400の橋、120の島があるそうな。
ヴェネツィアの街づくりは9世紀からだそうな。
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「カナレットとヴェネツィアの輝き」では、写真撮影が許可されているところと禁止されているところがあります。
きれいに撮れませんが、気に入ったものを数枚撮りました。
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遠くの輝いているところは金色の粒粒で表現されています。
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フランチェスコ・グアルディ
サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂
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フランチェスコ・グアルディ
サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂
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Ombra オンブラ
イタリア語で「影」の意。
https://note.com/tenco_venexia/n/n6aeab80616c9
ヴェネツィア名物オンブラ・エ・チケッティ
ヴェネツィアにはBacaroバーカロ がある。
バーカロとは、いわゆるバールとトラットリアを合わせたような、
ヴェネツィア独特の店の呼び名。
ふつうのトラットリアと一線を画するのは、ここがワイン飲みを主体とした居酒屋だというところです。
バーカロとは、いわゆるバールとトラットリアを合わせたような、
ヴェネツィア独特の店の呼び名。
ふつうのトラットリアと一線を画するのは、ここがワイン飲みを主体とした居酒屋だというところです。
(中略)
バーカロでカウンターの向こう側に「ombra=オンブラ(日陰)」と
ひと言かければ、さっと一杯のワイン(伝統的には赤ワイン)が
出てきます。この隠語のような言葉はその昔、サン・マルコ広場の
カンパニーレ(鐘楼)の日陰にあったワイン売りに由来し、
ひいてはちょいと一杯ひっかけるワインのことを指すようになったとか。
ひと言かければ、さっと一杯のワイン(伝統的には赤ワイン)が
出てきます。この隠語のような言葉はその昔、サン・マルコ広場の
カンパニーレ(鐘楼)の日陰にあったワイン売りに由来し、
ひいてはちょいと一杯ひっかけるワインのことを指すようになったとか。
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イタリア語では《散歩》《散歩道》のことは《リストン》と言うそうな。
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チンタ・セネーゼ豚(cinta senese)は、イタリアトスカーナ州シエナ地方で食用に飼育される古代品種の豚だそうな。
生ハムなどで食べる機会があるといいなぁと思いました。
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「カナレットとヴェネツィアの輝き」の解説文の中の言葉で、私には馴染みのないものを下に挙げてみます。
★ヴェドゥータ(都市景観画)
ヴェドゥータ・エザッタ 正確な景観画
ヴェドゥータ・イデアータ 構想された景観画
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ヴェドゥータ(景観画)とは
都市の景観や古代の遺跡などを精密な透視図法に基づいて描き出した、風景画の中の一ジャンルです。画家による理想化が許容された風景画とは異なり、土地の景観を、可能な限り正確に再現することが求められました。グランド・ツアーの旅行客の間で人気を博し、18世紀のヴェネツィアやローマで発展します。
都市の景観や古代の遺跡などを精密な透視図法に基づいて描き出した、風景画の中の一ジャンルです。画家による理想化が許容された風景画とは異なり、土地の景観を、可能な限り正確に再現することが求められました。グランド・ツアーの旅行客の間で人気を博し、18世紀のヴェネツィアやローマで発展します。
※https://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/20250215-0413/より引用
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★グランドツアー
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グランド・ツアーとは
支配階級や貴族の子弟たちが学業の終了時に行った長期間に渡る周遊旅行で、17世紀末から始まり18世紀後半の英国で最盛期を迎えました。目的地の多くはイタリアで、ローマとヴェネツィア、フィレンツェが人気でした。
支配階級や貴族の子弟たちが学業の終了時に行った長期間に渡る周遊旅行で、17世紀末から始まり18世紀後半の英国で最盛期を迎えました。目的地の多くはイタリアで、ローマとヴェネツィア、フィレンツェが人気でした。
※https://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/20250215-0413/より引用
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★カプリッチョ(奇想画)
気まぐれ
空想的な思いつき
奇抜な着想
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★カメラ・オブスクーラ
カメラ・オブスクラ(ラテン語: camera obscura、「暗い部屋」の意味。 カメラ・オブスキュラ、カメラ・オブスクーラとも)は、写真の原理による投影像を得る装置で、実用的な用途としてはもっぱら素描などのために使われた。 写真術の歴史においても重要で、写真機を「カメラ」と呼ぶのはカメラ・オブスクラに由来する。
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https://www.kenko-tokina.co.jp/special/product_type/lens/lensbaby/whatisameraobscura_202111.htmlより引用
シンプルなカメラ・オブスクラは、ボックスに小さな穴を開け、光を通すだけで成立する-
写真の歴史を語るのに、カメラ・オブスクラを避けて通ることはできません。カメラ・オブスクラについて最初に書かれた記録は紀元前400年のことでした。10世紀くらいまで、カメラ・オブスクラは、光学について学ぶ道具であったり、日食を安全に見るための道具として使われたりしました。
16世紀レオナルド・ダ・ヴィンチは、カメラ・オブスクラを研究し、200を超える図面を残したほか、カメラ・オブスクラを絵画制作に使用し、多くの芸術家がこれに続きました。
16世紀レオナルド・ダ・ヴィンチは、カメラ・オブスクラを研究し、200を超える図面を残したほか、カメラ・オブスクラを絵画制作に使用し、多くの芸術家がこれに続きました。
カメラ・オブスクラの名前は、1604年にドイツの天文学者ヨハネス・ケプラーによってつけられました。カメラ・オブスクラはラテン語で「暗い部屋」すなわち暗室(Dark room)を意味します。ボックスに小さな穴を開け、その小さな穴に光を通すことで簡単なカメラ・オブスクラを作れます。これが元祖ピンホールカメラです。暗い部屋の中に、上下逆さまの映像が映し出される・・・まさにマジックのように。
初期のカメラ・オブスクラは大きくて持ち運べないものでした。しかし時が経つにつれて、より小型で持ち運びができるものとなりました。
イギリス、19世紀のビクトリア朝時代には、現代のVRのように、観光地にカメラ・オブスクラの部屋が建設されました。観光客はカメラ・オブスクラの中に入って、内壁に映し出される上下反転した世界を楽しむことができます。今でも体験できるカメラ・オブスクラの記事(英語)をご覧ください。
https://www.atlasobscura.com/lists/camera-obscura-places
最終的にカメラ・オブスクラの画像を、感光材料に定着させる方法を考え出しました。現存する最も古い写真は、1827年にフランスのジョゼフ・ニセフォール・ニエプスが撮影したものです。
最終的にカメラ・オブスクラの画像を、感光材料に定着させる方法を考え出しました。現存する最も古い写真は、1827年にフランスのジョゼフ・ニセフォール・ニエプスが撮影したものです。
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★ピアッツァ
イタリア語 [広場]
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2014年にヴェネツィアで見た「仮面カーニバル」は華やかで魅力的なイベントでしたが、9月第一日曜日に行われる、カナル・グランデでのレガッタもいいものだそうです。
もう一度ヴェネツィアを訪れるとしたら、
人でにぎわうレガッタを観てみたい。
街のあちこちにあるというマリア像を見てみたい。
サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂からサンマルコ広場を眺めてみたい。
また迷路のような細い道を気分に任せて歩きたい。
もちろん「バッグの止め具をしっかりと手で押さえて…(スリには十二分に気をつけて)」です。
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【参考】以下は、私の2014年イタリア旅の記録の一部です。
ヴェネツィア、シエナ、サンジミニャーノ、フィレンツェ
チビタ・ディ・バニョレージョ、ローマ
久しぶりに見て、あの旅行のことを懐かしく思い出しました。
自分の撮った写真は、その景色が記憶と共にあるので、よいものです。