テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

風邪にご注意。

2007-06-24 23:35:14 | 美味
「おや? ネーさ、あめだま、でスね?」
 
 そうです、キャンディですよ。

 どうもね、嘘じゃなく悪い風邪が流行っているようなので、
 喉を保護しなくては、と考えたのです。

 春→初夏→梅雨→夏という変化は、キツイものです。
 体調を崩してしまう人が増えるのも無理からぬこと。
 くしゃみをしてたり、鼻をすすっていたり、
 がらがら声のひともいます。

「なつかぜ、でスねェ」

 喉がいがらっぽくなったら飴、と私は決めています。
 ノドアメばかりじゃつまらないので、
 たまには普通のキャンディも。

「それなら、はちみつれもん、ききまスよ。
 はちみつは、のどにやさしいし、
 れもんには、びたみんしいが、いっぱい、なのでスもん。
 つめたいのでも、ほっとでつくっても、おいしいのでス♪」

 良いアイディアだわ。
 じゃ、蜂蜜をたっぷりグラスに注いで……。

「はッ!
 し、しまったでス!
 テディちゃのだいじな、だいじなはちみつが……!」

 ごくごく。
 うん、喉に優しいお味だわ。

「……うえエ~んン……」

 皆さまも、風邪にはお気をつけて。
 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海を渡った刀と、その持ち主は。

2007-06-24 14:23:23 | ブックス
「ネーさ、これはむずかしほん?」

 ノンノン。パッと見ではお堅い学術系新書、なのですが
 実際に読み始めてみるとそうでもありません。


  ―― 大君の刀 ブリュネが持ち帰った日本刀の謎 ――

 
 著者は合田一道さん、北海道新聞社からの刊行です。
 大君は、たいくん、と読み、将軍の意。

 幕末、フランスの軍事顧問団の一員として来日した
 ジュール・ブリュネ砲兵中尉が、主人公。
 彼が大君(将軍徳川慶喜)から賜ったという
 刀の真実を追うドキュメンタリー、と申しましょうか。

「ふらんす、のひと、でスか」

 軍を脱走して榎本釜次郎(のち武明)らと共に
 戊辰戦争を戦ったブリュネさんの、
 激動の滞日記でもありますね。

 戊辰戦争時、ブリュネさんは30歳。
 蝦夷の地に新政府設立を夢見た榎本さんや土方さんと
 ほぼ同年代。
 若き中尉さん、だったのですね。
 けれど、時代の流れは《北》に味方しませんでした…。

 旧幕臣軍が敗色濃厚となり、
 ブリュネさんは榎本さんの勧めで函館から逃れます。
 そして、本国へ強制送還。
 蝦夷で旧幕臣軍が敗北したと知らされたのは
 フランスでブリュネさんに対する裁判が終わって後、
 であったといいます。

 ブリュネさんが母国へ持ち帰った刀のお話もさりながら、
 私が興味深かったのは、巻末の年表です。
 これが軍人さんの人生か、と呆然としてしまいました。
 
 処罰されて後、現役復帰、昇進、仏普戦争へ出陣、
 捕虜になり、やがて陸軍大臣副官に就任、
 工廠長官を経て大佐に任官、
 日本から叙勲され、准将、軍管区師団長、少将へ……。
 第二等レジョン・ド・ヌール勲章を受賞し、
 天寿を全うされました。享年72。

「す、すごいでスね」

 北の地に散った旧幕臣の兵士さんや土方歳三さんとは、
 あまりにも違う人生です。
 それを思うと……ため息、ですね。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする