テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

美味果実のそっくりさん?

2008-07-25 23:23:13 | 花雑記
 ぷふふっ。
 また花屋さんで愉快な物件を見つけちゃいました。

「むはッ? ネーさ、これはァ、なにものッ???」

 これはね、テディちゃ、札にも書いてありますように
 『サンゴパイン』という観賞用のパイナップルなんです。
 
「かんしょうようッ?」

 トロピカルなフラワーアレンジメントや、生け花に使われる、
 あくまで観賞用のパイナップルが、こちら、なのね。

「えェ~? たべられないィのォ?」

 食べられませーん。
 いくら形が似ていても、
 あっ!これはパイナップルだわ!なんて
 早とちりしないように。
 迂闊に手を出したりすると……

「あいたッ!
 とげがァ、あるのでスよゥッ!」

 という事態になりますので、気を付けましょうね。

「……もッとォ、ふとらせたらァ、たべられるゥ、かなッ?」

 テディちゃ、諦めが悪過ぎます。 
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げに怖ろしきは……?

2008-07-25 13:46:37 | ブックス
「ぎくりッ! こ、これはァ……ッ?」

 言っておきますが、ホラーではありませんよ、テディちゃ。

「あッ、ネーさ! ……ほんとにィ、ほらー、じゃないのでスかッ」(←疑い中)

 本日ご紹介いたしますのは、
 ’07年にとても評判をよんだ絵画評論のシリーズ第二作目なんです。
 さあ、こちらを、どうぞ!



               ―― 怖い絵 2 ――


 
 著者は中野京子さん、’08年4月に発行されました。
 第一作目の『怖い絵』で取り上げられたのは、
 ホルバイン、ムンク、ゴヤ……日本でもよく知られた巨匠さんたちでした。
 二作目となったこの御本で中野さんの鋭い眼光に晒されるのは、
 やはり、いずれ劣らぬ名高き画の達人さんたち。
 天才、などと呼ばれる御方もおりますね。

「てんさいィ……?
 あッ、このひとォ、しッてるゥ!
 ぴかそッ、さんでスゥ~!」

 ピカソさんの名作『泣く女』を、
 中野さんは《怖い》と評します。
 《芸術家は怖い》と――
 天才ピカソさんが、おそらくは平然と踏み込んだのは、
 いったいどんな魔境だったのか……。
 
「ふむふむッ?
 これもォ、みたことあるよォなァ……?」

 細長さが特徴の、ハプスブルク家の顔を持つこの青年は
 スペイン王家のカルロス二世、
 画家はカレーニョ・デ・ミランダ氏。
 1655年頃に制作された肖像画です。
 人々に『呪われた子』と噂された若き王が、
 彼を描いたこの画が、
 どのような怖ろしさを秘めているのか……一旦知ってしまうと、
 ほぉら、次の章の、
 画聖ベラスケスの大傑作『ラス・メニーナス』も、
 とても平静には鑑賞できなくなるんです。

「あうゥ~、なんだかァ、くびすじィ、さむいィでスゥ~……」

 レンブラントやボッティチェリ、
 W・ブレイクにミレー、
 ホガースにブリューゲルも。
 どの作品にも、怖さが塗りこめられています。
 どれにも、《怖い》何かが身を潜め、そっとこちらを窺っています……
 
 げに怖ろしきは、ひとのこころ。
 それを画布の上に描き留めようとする画家のこころも、おそろしい……。

「うあゥ~、なまぬるいィかぜがァ~……」

 アートファンさんには絶対!のお奨め本です。
 歴史本好きの御方も、きっと満腹、いえ満足できますよ!
 ジェラール画『レカミエ婦人の肖像』の章は、
 これだけで長編の衣装史&美術史論が出来てしまうのでは?と思うほど!
 読み応え、ずっしりです!

「うゥ~、テディちゃのあたまもォ、ずッしりィ、おもいィ~ッ」

 『怖い絵 3』が楽しみですね!

「そのかんがえかたもォ、こわいィ~のでスゥ!」
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