テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

13年分の、チャレンジ!

2012-11-29 23:00:45 | ブックス
 ………ぐさっ!!

「こッ、こんにちわゥ、テディちゃでス!
 いッたァ~いィッ!」
「がるる!ぐるるぅ!」(←訳:虎です!痛いよぅ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ふぅ~……祝! インフルエンザ予防接種作戦完了~!!
 いまのところ副作用もないようですので、
 こころ穏やかに読書タイムと参りましょう♪
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  



 
              ―― カラマーゾフの妹 ―― 



 
 著者は高野史緒(たかの・ふみお)さん、2012年8月に発行されました。
 この御本は、表紙カバーにもありますように、
 第58回江戸川乱歩賞受賞作品です!
 (選考会の時点では『カラマーゾフの兄妹』と題されていました)

「おめでとうゥございまスゥ! ぱちぱちぱちィ!」
「ぐるるるぐるるがるるぐるー!」(←訳:受賞おめでとうございますー!)
「でもォ~…」
「がる~…」(←訳:でも~…」
「………ろしあァッ?!?」

 えっとぉ、ええ、そうなのよね。
 ロシアです。
 ロシア文学です。
 この御本のベースになっているのは、ロシア文学――
 フョードル・ドフトエフスキーさん著『カラマーゾフの兄弟』なんです。

 ……うう~ん、どうしましょう??
 ロシア文学って……正直に申し上げますと、私ネーさ、苦手です。
 そのぅ、読んだことがないわけではないのですよ。
 ドフトエフスキーさんの『白痴』や『悪霊』……
 あっ、それにアレクサンドル・プーシキンさんは
 けっこう好きですよ~♪

 けれど、『カラマーゾフ』は……

「むずかしィッ??」
「ぐるる!」(←訳:難しい!)

 全編を熟読するのは難しい作品『カラマーゾフの兄弟』。
 そして、『カラマーゾフ』については
 或る逸話が語り継がれています――

 ドフトエフスキーさんは生前、

  《続編を書く!》

 そう明言していたのだそうです。
 13年後のカラマーゾフ家の物語を書くぞ!と。
 残念なことに、その希望は叶いませんでしたが……。

「じゃあァ、このォごほんはァッ??」
「がるぐるるっ!」(←訳:もしかしてっ!!)

 著者・高野さんは綴ります。
 ドフトエフスキーさんが語り得なかった《その後》を。

 原典作者・ドフトエフスキーさんが望んだ通り、
 それは13年後。

 カラマーゾフ兄弟の次兄イワンさんは、
 未解決事件を調査する特別捜査官になっていました。
 数々の事件捜査で敏腕ぶりを発揮したイワンさんは、
 何かに導かれるように、
 それとも必然であるかのように、
 昔日のカラマーゾフ家に起こった《事件》の
 再捜査に取り組むことになるのです。

  イワンさんの父、フョードル・カラマーゾフ氏を殺めたのは、何者か?

  当時の審判は、正しかったのか?

「こんなんなァ、そうさでス!」
「ぐるぐるるる?」(←訳:答えは出るの?)

 崩壊の予兆を見せる帝政、
 影の中で暗躍する革命組織、
 世情と同調するかのように、
 捜査官イワンさんの心も揺れ動きます。
 《カラマーゾフ家の人びと》の物語は、
 どのような結末を迎えるのか――

「ちからわざのォ~!」
「がるがるるぐる!」(←訳:大河ドラマだね!)

 原典『カラマーゾフの兄弟』を読んでいなくとも、
 充分に楽しめるエンタ作品です♪
 活字マニアの皆さまはぜひ挑戦されたし!
 そして、チャレンジャーな著者・高野さんに盛大な拍手を~!



  
 
コメント
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