テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ひととき、狩人さんに。

2013-07-18 21:46:05 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こんどもォ、ぎょうれつゥ?」
「がるる!ぐるぐるるがる?」(←訳:虎です!混雑してるかな?)

 こんにちは、ネーさです。
 今日7月18日、参議院選挙の期日前投票に行ってきたのですが……
 あらっ? 都議会選挙の期日前投票よりも空いてるじゃありませんか♪
 投票を終え、気持ちもさっぱりしたところで、
 さあ、本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  



 
                ―― 書物奏鳴 ――



 著者は赤城毅(あかぎ・つよし)さん、2013年6月に発行されました。
 題名の『書物奏鳴』には『ラ・ソナト』と読み仮名が添えられています。

「そなとォ~??」
「ぐるぐるっ!がるるるっ!」(←訳:くんくんっ!におうねっ!)
「これはァ~…」
「がるるるるるぐる!」(←訳:おフランスの香り!)

 フランスといえば山岳TTでは……
 いえ、ツール・ド・フランスについてお喋りしたいのを自制して、
 えーと、そうですね、
 確かにおフランスの香りがいたします。

 しかし、どこから?

 香りの源を辿ってゆくと、
 ああ、はい、なんとなく見えてきましたよ。

 香りのもとは、あの人でしょう!

「どこどこォ?」
「がるるっ?」(←訳:誰だれっ?)

 《ル・シャスール》。

 フランス語で『狩人』を意味するこの言葉は、
 或る人物を指しています。

 書物を狩るひと。

 禁断の知識や事実を隠した書物は、
 ときに疫病、飢饉、兵器よりも危険で有り得る。

 そうした本だけを
 合法非合法を問わず、
 あらゆる手段を使って入手する仕事――

 それが《ル・シャスール》こと
 《書物狩人》なる存在。

「しょもつのォ、かりうどさんッ??」
「がっるぐるるーがる!」(←訳:ブックハンターだね!)

 そんなお仕事があるの?
 いや、その前に、
 疫病や兵器より危険な書物なんていうものが、あるの??

 思わず首を傾げる活字マニアさんも、
 この御本の第一話『魅せられたひとびと』を読めば、
 ううむ!そうか!と腑に落ちることでしょう。

 ヒトを死に至らしめるほど
 強烈な毒を持つという、
 伝説の蝶。

 危険で、そして素晴らしく美しいその蝶について、
 詳述されている御本は、
 なんと、世界にわずか5冊?

「たッたのォ~??」
「ぐる??」(←訳:5冊??)

 毒素に関して、
 昆虫に関して、
 あらゆる常識を引っくり返しかねない情報が載っている5冊のうち1冊を
 何としてでも手に入れたい!
 資金はたっぷり用意したぞ!

 と、依頼を受けた《ル・シャスール/書物狩人》さんは
 さて、
 どこの誰を訪ね、
 どう説得を試み、
 問題の書物を入手するのでしょうか。

「かんたんにはァ、ゆかないィねッ!」
「がるるぐるがるるるぐるぐるる!」(←訳:お金で解決できないこともある!)

 書物をめぐって
 歴史と狩人さんと謎が織り成すものがたり。

 
 本大好き!な活字マニアさんにおすすめしたいこの御本には
 短編4作品が収録されています。
 夏の読書タイムに、ぜひ~♪

「よんでるゥあいだはァ~」
「ぐるるがるがる!」(←訳:貴方も狩人気分!)



コメント
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