テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

百まで、あといくつ?

2013-07-05 21:47:48 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はふふゥ! がりがりくんのォ、なつがァ、きたッ!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!ガリガリ君~!)

 こんにちは、ネーさです。
 お待ちかねのガリガリ君ではなくて申し訳ありませんが、
 皆さま、今週末は熱中症に注意してくださいね。
 お部屋を涼しい適温にしたら、
 さあ、読書タイムの始まり始まり~!

  



 
               ―― 泣き童子 ――



 著者は宮部みゆきさん、2013年6月に発行されました。
 『童子』は『わらし』とルビがふってあります。
 副題は、『三島屋変調百物語参之続(みしまやへんちょうひゃくものがたりさんのつづき)』!

「ひゃっ、ひゃくものがたりィ!」
「ぐるぅ!」(←訳:出たぁ!)

 はい、出ましたよ♪
 《三島屋変調百物語》シリーズの三作目が!

 著者・宮部さんが描くのは、
 お江戸は神田三島町の袋物屋《三島屋》さんの
 謎の看板娘――おちかさんが聞き集める摩訶不思議な御話たち。

 三島屋さんでは、通常の百物語と違って、
 一話かたるごとにロウソクを吹き消す、なんて趣向はなく、
 聞き手もおちかさん一人、なのですが……

 いやぁ、怖い!
 シリーズ一作目の『おそろし』、
 二作目の『あんじゅう』よりも、
 三作目となるこの御本、滅法こわいかもしれません!

「うえええェッ??」
「ががががるるっ??」(←訳:こここ怖いのっ??)

 ことに、表題作品『泣き童子』の怖さは、
 一段突き抜けています……
 
 私ネーさ、読後に、
 江戸時代の(本物の?)怪談
 『真景累ヶ淵』という御話を連想いたしました。

 回る因果を、
 変えたい、少しでも良くしたい、なんとかしたい、
 と思ってはいても、
 何故だか坂を転げ落ちるように、
 すべては悪い方へ、暗い方へ……。
 
 これは、怖いわ……。

「うううううゥ~ッ」
「ぐるるるる~っ」

 『まぐる笛』という御話では、また別種の怖さがハジケます。

 ある日、三島屋さんを訪れたのは、
 小柄な、若いお武家さま。
 つかえながら、訥々(とつとつ)と彼が語り始めたのは
 百物語の勝手がようやく分かってきたように感じていたおちかさんも
 呆然となってしまう、恐ろしい物語。

「やばいィでス!」
「がるぐるるる!」(←訳:危険過ぎます!)

 この御本には、6編の《怪談》が収められていますが、
 前作『あんじゅう』とは
 やや異なる風合いの怖さに
 さぁて、読み手となった活字マニア諸氏は、
 ひぃ!と悲鳴を上げるのでしょうか?
 それとも、怖くなんかないさ!と虚勢を張っちゃうのでしょうか?

 私ネーさは、ええ、素直に白状いたしますよ。

 読んでいる最中も、
 読み終わった後も、
 怖い!
 怖かったー!

「うわわわァ~んッ!」
「がるがる~っ!」

 怖いけれど、ビビっちゃうけれど、
 読む価値は絶対にある変わりダネ百物語。
 激おすすめしたいこの御本を、
 週末&休日の読書リストにぜひお加えくださいな~♪



 
 
  
 
 
 
 
 
コメント
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