テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 闇からの吠声 ~

2013-07-02 21:52:00 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 むむゥ! たいへんッ! にげなくちゃッ!」
「がるる!ぐるるるがるるる!」(←訳:虎です!逃げるが勝ちです!)

 こんにちは、ネーさです。
 そう!逃げ足の速さが肝心だわね!
 なんてったって敵は体高ウン十メートル、体重ウン百トンなんですから!
 さあ、本日の読書タイムは
 活字マニアの皆々さまも逃げ出す準備も万端に、
 こちらを、どうぞ~っ!

  



 
               ―― 怪獣文藝 ――



 編者は東雅夫(ひがし・まさお)さん、2013年3月に発行されました。
 副題……とは申せないかもしれませんが、
 御本の表紙には次のような言葉が躍っていますよ。

 『特撮を愛し文芸を愛する人々に捧げる、世紀の競作集!!』
 『怪獣作家総進撃!』
 『豪華メンバーと鮮麗なヴィジュアルで贈る、平成の大怪獣絵巻!』

「ふァ~…かいじゅうッ!」
「ぐるるっ??」(←訳:総進撃っ???)

 あの『ゴジラ』がハリウッドで再リメイクされるらしいとか、
 近日公開予定の映画『パシフィック・リム』には『Kaiju』が出るのだとか、
 いままた《怪獣》たちに向けられる視線が熱くなっているようですが、
 この御本も――

「かいじゅうゥ~だらけッ!」
「がるがるがる!」(←訳:全編終始怪獣!)

 いわば、一冊全部が、
 “怪獣をテーマにした文藝作品のアンソロジー”なのですが、
 装丁やデザインも《怪獣》してます。

 本文挿絵、扉絵のテイストは、まるでウルトラQ!
 円谷プロさんの美術を彷彿とさせるシュールっぷりでしょ♪

「かいじゅうまにあはァ~」
「ぐるる!」(←訳:大喜び!)

 巻頭の、黒史郎さん文&山下昇平さん絵による
 『怪獣地獄』は……極彩色の怪獣世界版地獄巡り。

 文藝(小説)作品は、
 菊池秀行さん著『怪獣都市』、
 怪獣好きとして知られる俳優・佐野史郎さん著『ナミ』、
 山田正紀さん著『松井清衛門、推参つかまつる』他、
 どっしりと、
 怪獣たちの体重と並ぶ重量級のラインナップ。

 対談も収録されていますよ。
 佐野史郎さんVS.赤坂憲雄さん、
 夢枕獏さんVS.樋口真嗣さん、
 の顔合わせは、ゴージャスだわね!

「がおおおォ~ッ!」
「ぐるる~っ!」

 しかし、
 文藝作品にも増して、読み応えを感じさせるのは、巻末の――

 東雅夫さん著『怪獣文藝縁起――あとがきに代えて』。

 日本に於ける、
 《怪獣の始まり》と《発展(成長)》を総括/俯瞰する、
 明快な《怪獣論》!

「おおむかしからァ~にほんにはッ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:いたんだね怪獣!)

 怪獣って、何なのか。
 どこから来たのか。

 ゴジラ大好き!私はモスラ派よ!僕はガメラ!という怪獣ファンさん、
 映画マニアさん、
 それに歴史好きな文学青年さんにもおすすめしたい
 《怪獣》と《人間》のための文藝本です。

「えェ~??かいじゅうゥ~??」
「ぐるぐるるるがるるぐるぅ?」(←訳:街を破壊するアレのことぉ?)

 と眉をひそめず、
 トライしてみてくださいね♪



 
コメント
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