テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 追いつ、追われつの北の国 ―

2013-07-11 21:50:16 | ブックス
「……こんにちわゥ、テディちゃでスゥ~…。
 ぱふうゥ~…」
「……がるる。ぐるぅ~…」(←訳:……虎です。ふうぅ~…)

 こんにちは、ネーさです。
 今日もあつ……いえ!言いません!言いますまい!
 誰か雨乞いしてー!なんてことは言わずに、
 さあ、読書タイム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  



             ―― 特捜部Q カルテ番号64 ――



 
 著者はユッシ・エーズラ・オールスンさん、原著は2010年に、
 日本語版は2013年5月に発酵されました。
 原題は『JOURNAL 64』、
 いまや日本でも大人気となりつつある《特捜部Q》シリーズの第四作です。

「ふァ~、ほくおうッ♪」
「ぐっるがるるる!」(←訳:きっと涼しいよ!)

 そうですね、
 物語の舞台は、日本より涼しいに違いないと思われる北欧――
 デンマークはコペンハーゲン警察の
 特捜部Q。

 カール・マーク警部補が率いる、コペンハーゲン署内のこの部署は、
 国の政策と、
 厄介者となったカールさんを
 署の地下室に押し込めてしまえ!という底意が重なって
 新設されたようなものでした。

 だぁれも、カールさんの活躍、
 特捜部としての機能が発揮されることなど想像もしていなかったのに……

「むふふゥ! かーるさんッ、じけんをォかいけつゥ!」
「がるぐっるるる!」(←訳:快挙だったよね!)

 長期間、未解決のまま放置されていた事件を
 助手のアサドさんとともにみごと解決してみせたのが、
 シリーズ第一作『檻の中の女』。

 以降、第二作『キジ殺し』、
 第三作『Pからのメッセージ』と
 難事件を解明したカールさん、
 すっかり地下の特捜部室に安住しているようですが。

 安住してるだけじゃダメでしょ!と
 もうひとりのアシスタント、ローセさんに焚きつけられ、
 1987年に起きた失踪事件の調査にかかります。

「ふァ~? ずいぶんとォ~?」
「ぐるぐるる!」(←訳:昔の事件だ!)

 資料を手に安楽椅子探偵……を気取りたいところ、なのですが、
 忙しいコペンハーゲン署ではそうも行きません。
 助手のアサドさんをはじめ、
 署員さんの多くが、ハックション!ぐすん!またハクショーン!

「かぜェ、でスかァ?」
「がるるるぐるっ?」(←訳:インフルかなっ?)

 半病人の同僚たちから
 発生したばかりの事件を押し付けられ、
 アサドの奇行に悩み、
 日々の雑用に追われるカールさん、
 挙句に、生命まで狙われる窮地に陥ってしまいました。

 昔の失踪事件を調べることが、
 どうしてこれほどの事態を招くのか……?

「おおごとォ、でスねッ!」
「ぐるがるるるぐる!」(←訳:ただなりませんね!)

 北欧、さらにはヨーロッパ全域で大きな、いえ、絶大な人気を誇る《特捜部Q》シリーズ、
 ハヤカワポケットミステリ版のこの御本は、
 分厚く、読み応えある重量級の大作です。
 じっくりと、腰を据えて読破してくださいね♪

 シリーズ未読の御方は、
 第一作『檻の中の女』が文庫化されていますので
 手に取りやすい文庫版から、ぜひ~♪

「ほくおうのォ、めいたんていィ、かーるさんッ!」
「がるるぐっるるる!」(←訳:渋さが光ってます!)




 

 

 
コメント
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