テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

小が大を兼ねる、《宇宙》へ。

2014-08-08 21:41:10 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はッぱァ、ろくじゅゥ~しッ♪」
「がるる!ぐっるがるがる!」(←訳:虎です!はっぱフミフミ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、そうですね、レトロな昭和ギャグも飛び出す“8”並びの8月8日♪
 っていうと本日の読書タイムは昭和な一冊?
 いえいえ、時空ベクトルは正反対の、こちらを、どうぞ~!

  



             ―― さよならの儀式 ――



 編者は大森望さん・日下三蔵さん、2014年6月に発行されました。
 『年間日本SF傑作選 BEST JAPANESE SF 2013 』と副題にもありますように、
 2013年に日本語で発表されたSF作品の中から、
 編者さんたちが選んだ短編小説14編、漫画1編、
 さらに、第五回創元SF短編賞の受賞作品1編が
 この御本には収録されています。

「あはァ~♪ しょうわじゃァ、なくてェ~♪」
「ぐる!」(←訳:未来!)

 SFイコール未来、とは限りませんが、
 未来的な、
 つまり、“まだ目にしたことのない”要素を抱えた物語だとすれば、
 この御本には、まさに、
 “初めて見る”未知なる宇宙が詰まっていますよ。

「うゥむッ、なんだかァ、きんちょうゥしてきたでスッ!」
「がるっるぐるるるがるぅ?」(←訳:未来ってどんなのかなぁ?)

 緊張もわずかの不安も吹き飛ばしてしまうのは、
 御本のいちばん始めに掲載されてる
 宮部みゆきさんの作品です。

 ミステリの女王として知られる宮部さんは、
 SF作品、ホラー色、コメディ色の強い作品、時代もの、絵本など、
 ジャンルを超越するクリエイターさんですよね。
 
 そして、この御本の表題作にもなっているのが――

  『さよならの儀式』。

 短いです。
 文庫本のページにして、
 34ページの分量です。

 しかし、その内側にまぎれもなく宮部さんの、
 宮部さんにしか描けない宇宙が広がります。
 短編に収まらない、収まりきれない、大きな宇宙が。

「しみじみィ、させられるゥのでスゥ~…」
「ぐるるるがるるぐるるる~…」(←訳:こういうSFもあるんだ~…)

 SONYさんがロボット犬AIBOのサポートサービスを終了した、と
 先日報道があったことを、
 私ネーさ、読後に思い出しました。

 と書けば、どんな物語なのか、
 想像がつく御方もいるかしらね?

「かわいィ~あいぼくんッ!」
「がるるぐるぅ!」(←訳:大好きだよぅ!)

 オキシタケヒコさん著『エコーの中でもう一度』は、
 痛快!な作品ですし、
 唯一収録されている漫画作品
 田中雄一さんの『箱庭の巨獣』も……凄い!
 それに、
 第五回創元SF短編賞受賞作品の
 門田充宏さん著『風牙』もね!

「うちゅうじんがァ、でてこなくてもッ!」
「ぐるっるるがるぐるるるる!」(←訳:ロケットが出てこなくても!)

 それでも、SF。

 さあ、活字マニアの皆さま、
 思いっきりフィクショナルな世界を愉しみたいのなら、
 この御本はハズせませんよ。
 ぜひ、一読を~♪♪




コメント
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