「こんにちわッ、テディちゃでス!
あッ! でんでんむしィ、はッけんッ!」
「がるる!ぐるぐるがる!」(←訳:虎です!なかなか俊足!)
こんにちは、ネーさです。
じっと観察していると、けっこう動きが速いものですね、カタツムリ君って。
本日の読書タイムで御紹介する作品も、
光のように過ぎた一時代を追う映画評論です。
さあ、こちらを、どうぞ~!
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―― 映画の戦後 ――
著者は川本三郎(かわもと・さぶろう)さん、2015年5月に発行されました。
御本の表紙になっているふたりの男優さんは、
高倉健さんと、クリント・イーストウッドさん。
「う~むゥ! かッこよいィでス!」
「ぐるるるがるぅ!」(←訳:ハンサムだなぁ!)
御二方の、かっこいい!を通り越して美しい写真を見るにつけ、
俳優論なのかしら?と手に取りましたら、
これが、正統派……というか、
奇をてらわない、
どっしり構えた映画と映画文化を分析している御本、なのです。
本文は大きく、
Ⅰ部の『戦後映画の光芒』と
Ⅱ部の『アメリカの光と影』に分かれ、
戦後――第二次世界大戦後に制作された映画と
映画界に係わった人びとが論じられています。
「おッきなァ、すくりーんッ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:映画館は超満員!)
そうですね、
現代からは想像しにくいんですけれど、
ものすごい熱気だったでしょうね。
次々と封切られるハリウッドの大作。
対抗するように黒澤明さんの『七人の侍』が公開され、
その一方で小津安二郎さんが彼独自の作風を仕上げ、
そして、孤独な渡世人を演じる高倉健さんがいて、
子役・高峰秀子さんの人気がスパークする……。
「かつてないィ、じだいィ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:映画文化の青春時代!)
真っ直ぐに育った幼少期から、
反抗期、
鬱屈の時代へ。
Ⅱ部の『アメリカの光と影』では、
映画大国、つねに映画(と映画文化)を輸出する側であった米国の、
映画人たちがテーマになっています。
戦後、西部の男たちがヒーローであったのどかな揺籃期が過ぎ、
映画界を嵐が見舞いました。
《赤狩り》という、
唐突な嵐が。
「だいこんらんッ?」
「がるるぐる?」(←訳:世情のせい?)
いまもあまり語られることのない、
政治と映画人の闘い――
闘いがあったゆえに作られ、世に送り出された名作たち。
『ケイン号の叛乱』(1954)、
『十二人の怒れる男』(1957)、
『イージー・ライダー』(1969)、
これらの作品の底流に
映画人たちはどのような
“赤狩りへの答え”を潜ませていたのか……
映画論というよりも時代論に近付くこの部分の文章は、
異様な迫力で読み手に思考を強います。
なぜ、どうして、こんな泥沼に囚われてしまったのか――
「ひかりとォ、かげはァ~…」
「ぐるるがるるる?」(←訳:いつも表裏一体?)
映画というモノがあるからこそ生まれた、
プラスとマイナス、両方の感情と文化。
映画/映像好きさんに、
文化史好きな方々にもおすすめの一冊です。
特に、クリント・イーストウッドさんのファンさんは、ぜひ♪
あッ! でんでんむしィ、はッけんッ!」
「がるる!ぐるぐるがる!」(←訳:虎です!なかなか俊足!)
こんにちは、ネーさです。
じっと観察していると、けっこう動きが速いものですね、カタツムリ君って。
本日の読書タイムで御紹介する作品も、
光のように過ぎた一時代を追う映画評論です。
さあ、こちらを、どうぞ~!

―― 映画の戦後 ――
著者は川本三郎(かわもと・さぶろう)さん、2015年5月に発行されました。
御本の表紙になっているふたりの男優さんは、
高倉健さんと、クリント・イーストウッドさん。
「う~むゥ! かッこよいィでス!」
「ぐるるるがるぅ!」(←訳:ハンサムだなぁ!)
御二方の、かっこいい!を通り越して美しい写真を見るにつけ、
俳優論なのかしら?と手に取りましたら、
これが、正統派……というか、
奇をてらわない、
どっしり構えた映画と映画文化を分析している御本、なのです。
本文は大きく、
Ⅰ部の『戦後映画の光芒』と
Ⅱ部の『アメリカの光と影』に分かれ、
戦後――第二次世界大戦後に制作された映画と
映画界に係わった人びとが論じられています。
「おッきなァ、すくりーんッ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:映画館は超満員!)
そうですね、
現代からは想像しにくいんですけれど、
ものすごい熱気だったでしょうね。
次々と封切られるハリウッドの大作。
対抗するように黒澤明さんの『七人の侍』が公開され、
その一方で小津安二郎さんが彼独自の作風を仕上げ、
そして、孤独な渡世人を演じる高倉健さんがいて、
子役・高峰秀子さんの人気がスパークする……。
「かつてないィ、じだいィ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:映画文化の青春時代!)
真っ直ぐに育った幼少期から、
反抗期、
鬱屈の時代へ。
Ⅱ部の『アメリカの光と影』では、
映画大国、つねに映画(と映画文化)を輸出する側であった米国の、
映画人たちがテーマになっています。
戦後、西部の男たちがヒーローであったのどかな揺籃期が過ぎ、
映画界を嵐が見舞いました。
《赤狩り》という、
唐突な嵐が。
「だいこんらんッ?」
「がるるぐる?」(←訳:世情のせい?)
いまもあまり語られることのない、
政治と映画人の闘い――
闘いがあったゆえに作られ、世に送り出された名作たち。
『ケイン号の叛乱』(1954)、
『十二人の怒れる男』(1957)、
『イージー・ライダー』(1969)、
これらの作品の底流に
映画人たちはどのような
“赤狩りへの答え”を潜ませていたのか……
映画論というよりも時代論に近付くこの部分の文章は、
異様な迫力で読み手に思考を強います。
なぜ、どうして、こんな泥沼に囚われてしまったのか――
「ひかりとォ、かげはァ~…」
「ぐるるがるるる?」(←訳:いつも表裏一体?)
映画というモノがあるからこそ生まれた、
プラスとマイナス、両方の感情と文化。
映画/映像好きさんに、
文化史好きな方々にもおすすめの一冊です。
特に、クリント・イーストウッドさんのファンさんは、ぜひ♪