テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 魅惑の《顔》また《顔》 ~

2015-06-30 21:51:02 | ブックス
「こんにちわゥ、テディちゃでッス!
 わううゥ~、ろくがつがァ~…!」
「がるる!ぐるっるぅる!」(←訳:虎です!終わっちゃう!)

 こんにちは、ネーさです。
 桜の時季もいいけれど、
 夕方7時頃になっても明るくて、
 温度もさほど高くない6月後半のこの季節が好きなので、
 カレンダーが変わってしまうのは少し寂しいんですけれど、
 いやいや、読書で元気を補給しましょう♪
 さあ、本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



         ―― ルーヴル美術館 女たちの肖像 ――



 著者は川島ルミ子(かわしま・るみこ)さん、2015年5月に発行されました。
 『描かれなかったドラマ』と副題が付されています。
 
「あはァ! しょうぞうがッ!」
「ぐーるるがるる!」(←訳:ネーさの大好物!)

 はい、そうです。
 私ネーさの大々好物、
 肖像画をテーマにしたアート分野のノンフィクション作品です。
 しかも、
 ルーヴル美術館所蔵の美女さんの画!
 となると、こうしてキーをビシバシ叩いていても
 チカラが出てくるわね~♪
 
 この御本では、
 著者・川島さん選り抜きの、
 ドラマチックな女性が紹介されていますが、
 その顔触れは……

「じゃんぬゥ・だるくゥさんッ!」
「がるるるぅーるぐる!」(←訳:ポンパドゥール夫人!)
「もな・りざさんッ!」

 などなど、計11人の美貌、いえ、
 肖像画11作品です。

 いまさら説明の必要もない
 レオナルドさん作『モナ・リザ』。
 アングルさん作『ジャンヌ・ダルク』。
 美術の教科書と歴史の教科書の両方に載っていそうな
 モーリス・カンタン・ド・ラ・トゥールさん作
 『ポンパドゥール夫人』。
 ミステリアスな
 『ガブリエル・デストレとその妹』。
 ホルバインさんがガッチリ描き込んだ
 『アンヌ・ド・クレーヴの肖像画』。

 モデルとなった女性たちは、
 ヨーロッパではよく知られている
 歴史上の人物ではありましょうが、
 日本ではあまりメジャーではない御方もちらほら……。

「ううゥ~むッ、ではァ、いちばんのォゆうめいじんはァ~」
「ぐるがるぐる?」(←訳:どの美女さん?)

 モナ・リザさんに決まってるでしょ!
 っていうのは、日本ならではの答えかもしれません。
 フランスの方々に同じ質問をしたら、
 ジャンヌ・ダルクよ!
 って即答されるのじゃないかしら。

 『ジャンヌ・ダルク』――
 ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングルさんによる
 フランス史に輝く聖女さまの肖像画は、
 しかし、肖像としては正確ではありません。

 この画のジャンヌさんの顔は
 後世、画家アングルさんが、
 こうもあらんか、と想像して描いたもの。
 生前のジャンヌさんがどのような容貌をしていたか、
 描いた者はいなかった……
 それほど短く、苛烈な人生であった……。

「ほんとにィ、どらまちッくゥ、でス!」
「がるるぐるるがるるるる!」(←訳:何度も映画化されてます!)

 スペクタクルな、あるいは文芸的な映画になって
 観る者を魅了し、
 小説化されては私たち活字マニアを惹きつけてやまぬ彼女たちは、
 単に《有名である》だけでは終わらない、
 際立った存在です。
 
 歴史好きさん、
 アート好きさん、
 そして肖像画マニアの皆さまは、ぜひ一読を♪



コメント
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