「こんにちわッ、テディちゃでスッ!
いるみねーしょんッ、ぴかぴかァ、なのでスゥ!」
「がるる!ぐっるるるるっ!」(←訳:虎です!光ってますねっ!)
こんにちは、ネーさです。
あちこちでイルミネーションが美しい季節です。
書店さんにもクリスマスギフト用の豪華な御本が並んでいますが、
本日の読書タイムでご紹介いたしますのは……
背筋がひんやり寒くなる一冊?でしょうか。
さあ、こちらを、どうぞ~!

―― 最も危険なアメリカ映画 ――
著者は町山智浩(まちやま・ともひろ)さん、2016年10月に発行されました。
『The Most Dangerous American Mouvies[Ever]』と英語題名が、
『《国民の創生》から《バック・トゥ・ザ・フューチャー》まで』と
日本語副題が付されています。
「あわわゥ、ひょッ、ひょうしィがァ~…」
「ぐっるぅがる!」(←訳:めっちゃ怖い!)
なにやら穏やかならぬ、
闇夜のような悪意を感じさせる御本の表紙デザインを眺めつつ……
唐突ですが、皆さま、
先日NHKのBSプレミアムで放送された
『獄門島』を御覧になりましたか?
名探偵・金田一耕介を長谷川博己さんが演じたことで、
いえ、それ以上に、
原作者の横溝さんも驚くに違いない物語後半の
思い切った展開と、
放送禁止用語の壁すら撃破する仰天の演出で
いま大評判となっているのですけれど。
「ひょうばんッというよりもォ~!」
「がるぐる!」(←訳:騒然です!)
『獄門島』というミステリ作品は、
狭い世界に渦巻く
怨念に近い感情が動かす物語でした。
そして、
この御本で取り上げられているアメリカ映画にもやはり、
怨念、嫉妬、呪い、といった感情が
フィルムの底に焼き付けられています。
映画史に名高い作品も、
莫大な興行収益を挙げた作品も、
日本で人気のあのシリーズ作品も、
著者・町山さんは果敢に“読み解き”ます。
一見、口当たりのいい、
愉快で、
痛快でさえあるものがたり。
「でもォ、それはァ??」
「ぐるがるる?」(←訳:本物なのか?)
楽しい場面の裏側で、
効果的なBGMの背後で、
実際には欺瞞が、
解釈のすり替えが、
都合が悪いことはなかったことにする歪曲が
行われているのではないか。
大作『国民の創生』、
エィズニー作品『空軍力による勝利』、
さらには、
娯楽作品『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、
『フォレスト・ガンプ』の中にも、
笑いごとではない、
笑いごとでは済まされない思想が隠されている――
こう書くと、
それは考え過ぎだよ、と反論の声も
上がりそうですけれども。
著者・町山さんの視点を借りると、
読み手の私たちにも見えてくるのです。
「なにかがァ、おかしいィ?」
「がるるぐるるる?」(←訳:これでいいのか?)
「よくないィ!」
特に、《バック・トゥ・ザ・フューチャー》シリーズと
『フォレスト・ガンプ』について語られた章では、
私たちは想わざるを得ません。
ボブ・ディランさんが歌った『風に吹かれて』の意味を。
ジョン・レノンさんの『イマジン』を。
「わすれられないィ、うたでスゥ!」
「ぐるがるぐるるるるる!」(←訳:今も歌い継がれてます!)
書店さんでは映画やアートのコーナーに
配架されているであろうこの御本ですが、
映画論を超え、
文化論/文明論として読むこともできると思います。
読み進むにつれ、
米国に新大統領が誕生しようとしているいま、
不安は増すばかりなのですけれど……
書物を愛する方々も
映画を愛する方々も、
勇を鼓して、
ぜひ、一読を。
いるみねーしょんッ、ぴかぴかァ、なのでスゥ!」
「がるる!ぐっるるるるっ!」(←訳:虎です!光ってますねっ!)
こんにちは、ネーさです。
あちこちでイルミネーションが美しい季節です。
書店さんにもクリスマスギフト用の豪華な御本が並んでいますが、
本日の読書タイムでご紹介いたしますのは……
背筋がひんやり寒くなる一冊?でしょうか。
さあ、こちらを、どうぞ~!

―― 最も危険なアメリカ映画 ――
著者は町山智浩(まちやま・ともひろ)さん、2016年10月に発行されました。
『The Most Dangerous American Mouvies[Ever]』と英語題名が、
『《国民の創生》から《バック・トゥ・ザ・フューチャー》まで』と
日本語副題が付されています。
「あわわゥ、ひょッ、ひょうしィがァ~…」
「ぐっるぅがる!」(←訳:めっちゃ怖い!)
なにやら穏やかならぬ、
闇夜のような悪意を感じさせる御本の表紙デザインを眺めつつ……
唐突ですが、皆さま、
先日NHKのBSプレミアムで放送された
『獄門島』を御覧になりましたか?
名探偵・金田一耕介を長谷川博己さんが演じたことで、
いえ、それ以上に、
原作者の横溝さんも驚くに違いない物語後半の
思い切った展開と、
放送禁止用語の壁すら撃破する仰天の演出で
いま大評判となっているのですけれど。
「ひょうばんッというよりもォ~!」
「がるぐる!」(←訳:騒然です!)
『獄門島』というミステリ作品は、
狭い世界に渦巻く
怨念に近い感情が動かす物語でした。
そして、
この御本で取り上げられているアメリカ映画にもやはり、
怨念、嫉妬、呪い、といった感情が
フィルムの底に焼き付けられています。
映画史に名高い作品も、
莫大な興行収益を挙げた作品も、
日本で人気のあのシリーズ作品も、
著者・町山さんは果敢に“読み解き”ます。
一見、口当たりのいい、
愉快で、
痛快でさえあるものがたり。
「でもォ、それはァ??」
「ぐるがるる?」(←訳:本物なのか?)
楽しい場面の裏側で、
効果的なBGMの背後で、
実際には欺瞞が、
解釈のすり替えが、
都合が悪いことはなかったことにする歪曲が
行われているのではないか。
大作『国民の創生』、
エィズニー作品『空軍力による勝利』、
さらには、
娯楽作品『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、
『フォレスト・ガンプ』の中にも、
笑いごとではない、
笑いごとでは済まされない思想が隠されている――
こう書くと、
それは考え過ぎだよ、と反論の声も
上がりそうですけれども。
著者・町山さんの視点を借りると、
読み手の私たちにも見えてくるのです。
「なにかがァ、おかしいィ?」
「がるるぐるるる?」(←訳:これでいいのか?)
「よくないィ!」
特に、《バック・トゥ・ザ・フューチャー》シリーズと
『フォレスト・ガンプ』について語られた章では、
私たちは想わざるを得ません。
ボブ・ディランさんが歌った『風に吹かれて』の意味を。
ジョン・レノンさんの『イマジン』を。
「わすれられないィ、うたでスゥ!」
「ぐるがるぐるるるるる!」(←訳:今も歌い継がれてます!)
書店さんでは映画やアートのコーナーに
配架されているであろうこの御本ですが、
映画論を超え、
文化論/文明論として読むこともできると思います。
読み進むにつれ、
米国に新大統領が誕生しようとしているいま、
不安は増すばかりなのですけれど……
書物を愛する方々も
映画を愛する方々も、
勇を鼓して、
ぜひ、一読を。