テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《ふしぎ》の方程式。

2016-11-10 22:07:31 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ……ことしもォ、そろそろッ?」
「がるる!ぐーるるがる!」(←訳:虎です!シーズンです!)

 こんにちは、ネーさです。
 そうね、そろそろインフルエンザの予防接種に行かなくては、
 と思うんですけど……
 誰か発明してくれませんか、
 ぜ~んぜん痛くない注射針ってヤツを!
 え? ムリ? ムリですか? そうなんですか……(←落ち込み中)
 では、怖ろしい現実から逃避すべく、
 本日も読書タイムと参りましょう~♪
 
  



        ―― 面白くて眠れなくなる植物学 ――



 著者は稲垣栄洋(いながき・ひでひろ)さん、2016年5月に発行されました。
 今年、チビっ子たち向けのはずが
 大人たちにもウケて予想外のヒットとなっている
 『おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』という
 とっても愉快な御本があるんですけど、
 こちらはいわば
 『ざんねんじゃないしょくぶつ事典』という位置付けでしょうか。

「しょくぶつゥたちのォ、おおいなるゥふしぎィ!」
「ぐるがるる!」(←訳:総合植物学!)

  《花は葉の変型したものである》――

 著者・稲垣さんは巻頭で
 18世紀のドイツの詩人ゲーテさんの言葉を引きながら、
 考察を開始します。
 花は葉の変型? 本当だろうか?

 現代に至り、
 その仕組みは分子生物学によって証明されたものの――

「ふァ? ぶんしィせいぶつゥがくゥ??」
「がるる!」(←訳:理系だ!)

 しかし、仕組みが判ったとしても、
 植物の謎がすべて解き明かされた訳ではありません。

  WHY/どうして?
  HOW/どのように?

 この世は、まだまだ分からないことだらけです。

 たとえば、
 《木はどこまで大きくなれるのか?》
 《リンゴのヘタはどこにある?》
 《マツはなぜめでたいのか?》
 《ねこじゃらしが夏の炎天下でも萎れない理由は?》

「うゥッ?」
「ぐるっ??」

 さまざまな《?》に著者・稲垣さんは
 答えを提示してゆきます。

 《ラグビー日本代表の、
  サクラのジャージーは何サクラか》
 《人はなぜ、赤ちょうちんに惹かれるのか》

「なッとくのォ、かいとうゥでス!」
「がるぐるるるる!」(←訳:腑に落ちました!)

 私ネーさが感心させられたのは、
 《トリケラトプスの衰退と植物の進化》――

 恐竜絶滅の原因は隕石落下を起因とする複合的な環境の激変ゆえ、
 という近年の主流に対し、
 ここでは派手な“絶滅”とはまた別の、
 ひっそりと地味な、
 それでいて大きな意味を持つ“衰退”が語られています。

 被子植物と、裸子植物。

 草食恐竜にとっては
 どちらの植物も
 単なる“ボクのごはん”であったのに。

 被子植物の劇的な進化のスピードに
 ついてゆけなくなったトリケラトプスは
 じわりじわりと“衰退”の道を辿ることになりました。

「しょくぶつのォ、りべんじィ!」
「ぐるがる??」(←訳:復讐成功??)

 ダーウィンさんの《進化論》はよく知られています。
 動物はどのように進化してきたのか。

 ならば、植物の世界にもどこかに
 《進化の方程式》があるはず――

 その方程式がちょっと見えてくるような、
 楽しく分かりやすいノンフィクション作品です。
 理系さんも文系さんにもおすすめですよ~♪

「なぜェ、はなはァうつくしいィのかッ?」
「がるるぐるるるるるる!」(←訳:答えを確かめてみてね!)
 
 
 
 
コメント
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