テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

森の、王国。

2016-11-14 22:10:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 みなさまァ、みましたかッ??」
「がるる!ぐるるるがるるるるっ!」(←訳:虎です!NHKに宮崎さんがっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 11月13日放送のNHKスペシャル『終わらない人 宮崎駿』に
 私ネーさ、じぃ~っと見入ってしまいました。
 見逃しちゃった御方は再放送をチェックしましょう!
 11月16日の午前0時10分(15日の24時10分)から再放送が予定されています。
 録画の準備を済ませたら、
 さあ、ここからは読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



        ―― 森のきのこ、きのこの森 ――



 著者は新井文彦(あらい・ふみひこ)さん、監修は白水貴(しろうず・たかし)さん、
 2016年10月に発行されました。
 
 先日は稲垣栄洋さん著『面白くて眠れなくなる植物学』を御紹介しつつ、
 被子植物と裸子植物について
 ちょこっとお喋りいたしましたが、
 はい、この御本の主役は、
 植物のようでいて植物ではない……菌類です!

「あッ、そうかァ~!」
「ぐるがぅるるるる!」(←訳:植物じゃないんだ!)

 きのこは、生物学的に植物よりも動物に近い存在――

 と、著者・新井さんは記しています。
 菌類であるきのこは、カビや酵母と同じ。

 植物は光合成をすることで生きてゆくためのエネルギーを作るけれども、
 きのこを含めそれ以外の生物は、
 基本的に、他の生物を“食べる”ことで
 生きてゆくエネルギーを獲得せねばならない。

 では、きのこが何を“食べ”て生きているかというと、
 それは、森。

「もッ、もりをォッ?」
「がるるぅるぐるるっ」(←訳:食べちゃうですかっ)

 森はきのこの王国です。
 でも、きのこにとって森は
 単なる捕食対象ではありません。

 共存共栄。
 共生関係。

「きりはなせないィ~かんけいッ?」
「がーるるーぐるるる?」(←訳:パートナーみたいな?)

 この御本では、
 
 第一章……針葉樹の森のきのこ
 第二章……広葉樹の森のきのこ
 第三章……地面から発生するきのこ
 第四章……多種多様なものから発生するきのこ

 の四章に分けて、
 きのこ界のスーパースターたち、
 レアきのこ、
 そして、きのこと係わりの深い地衣類も登場し、
 きのこグラビア撮影データも掲載されています。

「きのこがァ、ぐらびあッ?」
「ぐるるがる?」(←訳:きのこ写真?)

 そう! そのきのこ写真が本当にきれいなのよ!
 
 御本の表紙写真になっているのは、
 傘の直径がわずか0.3~1㎝という、
 小さな小さなコウバイタケ。

「ぜつみょうのォ、べにいろッ♪」
「がるるるぐるる!」(←訳:ほんのりピンク!) 

 見応えある美しいきのこのお写真。
 そして、
 きのこに関するコラムも読み応えがありますよ。

 写真を眺めるうち、つい、

  《腐海が午後の胞子を飛ばしている……》

 とか呟いてしまうんですけどね♪

「ふッ、ふかいィでスかッ??」
「ぐるるがる~!」(←訳:王蟲はどこ~!)

 森のすみずみにまで行き渡る、
 ゆたかな生命の世界。

 著者・新井さんの『まえがき』『あとがき』、
 監修者・白水さんの『あとがき』が
 きのこの魅力をいっそう引き立て、
 いえ、一段も二段も引っ張り上げる楽しいきのこ図鑑、
 山歩き&森歩き好きな御方は
 ぜひ、手に取ってみてくださいね。


 
 
コメント
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