テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

掟破りの《百物語》!

2016-11-20 21:50:33 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 けいィおにいさんッ、どんまいッ!なのでスゥ!」
「がるる!ぐるがるるる~!」(←訳:虎です!走り抜いたよ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ATPツアー・ファイナル、錦織圭さんは惜しくも決勝進出ならず……
 ああ、もう少しスケジュールに余裕があれば、
 連日の激戦による疲労をリカバリーする時間があれば……
 いえいえ、ここは素直に心の底からの拍手を送りましょう!
 
「ぶらぼォ~ッ!」
「ぐるるるる!」(←訳:ワンダフル!)

 拍手し過ぎて掌が痛くなったら、
 さて、そこからは読書タイムですよ。
 本日は、こちらのご本を、どうぞ~♪

  



         ―― 虚実妖怪百物語 破 ――



 著者は京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、2016年10月に発行されました。
 『虚実』と書いて『うそまこと』と読ませる《妖怪百物語》の、
 『序』『破』『急』の『破』、が↑こちらです。
 先日は、物語の幕開けというべき
 『序』編を御紹介しましたが……

「まじんッ、ふッかつゥ!」
「がるるぐるるぅ!」(←訳:恐怖の大王だぁ!)

 いえ、恐怖の大王さんじゃないんですけれどね、
 或る意味では似てるかもしれないわ。

 いわゆる“世紀末”の時代、
 読書界を騒がせた荒俣宏さんの名著《帝都物語》――
 
 映画化もされた《帝都物語》を
 一種のピカレスクロマンと捉えるならば、
 主役はもちろん、
 魔人・加藤保憲。

「ぶるるゥ! だいあくにんがァ、まさかのッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:砂漠で復活!)

 『序』の冒頭、
 アラビアの砂漠に姿を現した魔人・加藤……

 そして、この『破』では、
 なんと富士山の樹海にひょっこりと。

「こんどはァ、じゅかいィでスかァ??」
「がるぐるるるるっ?」(←訳:何がしたいんだっ?)

 魔人・加藤はいったい何事を企んでいるのか。

 動機は、樹海のシーンであっさり明かされます。

   《この国を、日本を、滅ぼすため――》

 滅ぼすための手段として、
 次期東京都知事の身体を異国の悪霊に操らせ、
 政権内から腐らせてゆこうと考えます。

「きたないィぞッ、まじんッ!」
「ぐるるるるがる~!」(←訳:正々堂々と闘え~!)

 荒れ狂う国と、荒む人々の心。
 そんな苦境の只中、
 魔人に立ち向う気力を持つ者はいるのか?

「ええェとォ、うゥ~んとォ?」
「がるぐるるるぅ?」(←訳:誰かいるかなぁ?)

 います。

 いざや! 
 いでよ、學天則(がくてんそく)!

「ふァ???」
「ぐる??」(←訳:はあ??)

 いま立ち上がる、巨大ロボット……!

 知る人ぞ知る、日本の国産ロボット第一号。
 伝説の巨大ロボットが、
 マジンガーZでもなくジャイアントロボでもなく
 ガンダムでもなく、
 あの學天則が、いま、立ち上がります。

「あッ! うごいたァでス!」
「がるるぅ!」(←訳:本気だぁ!)

 狂気と笑いを内包しつつ、
 學天則と
 この世の《妖》と《怪》を愛する風流人たちは
 魔人との決戦に赴こうとしています。
 
 空を覆う砂塵が晴れるとき、
 生き延びているのはどちらなのか――

「なんだかァ、すりりんぐゥ!」
「ぐるるるるぅー!」(←訳:アドベンチャー!)

 『序』から『破』へ、
 いよいよ盛り上がる?妖怪サスペンス冒険絵巻。
 エンタ好きな活字マニアさん、
 ぜひ、発刊順にお読みくださいね!




 
コメント
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