テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 黒い宇宙、赤い宇宙 ―

2017-09-18 22:26:40 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きのうゥはァ、かちましたでス!」
「がるる!ぐっるがるるる!」(←訳:虎です!ホッとひと安心!)

 こんにちは、ネーさです。
 はーい、昨日はしっかり勝ち点を重ねましたよ、
 我がユヴェントス♪
 なので、こころ平穏に読書タイムに集中できます。
 本日は、さあ、こちらの御御本を、どうぞ~! 

  



       ―― 愛蔵版 茶碗の中の宇宙 ――



 著者は樂吉左衛門(らく・きちざえもん)さん、
 松原龍一(まつばら・りゅういち)さん、2017年6月に発行されました。
 『樂家一子相伝の芸術』と副題が付されています。

「これはァ、おちゃわんッ、でスねッ?」
「ぐるるるがるぅ!」(←訳:ズシンと来るぅ!)

 いやぁ、なんか今日は
 とんでもないものに手を出しちゃったわ……
 言葉を超越しているこの御茶碗たちを
 どうやって“説明”したらよいのかと
 あたふたしておりますが、
 向こう見ずにも突進してみましょう。

 先ずは、《樂》さんの、お家について!

「ふァいッ! ふるいィのでス!」
「がるぅるるぐる!」(←訳:レジェンドです!)

 樂家の初代・長次郎(ちょうじろう)さん、
 生年は判然としておりませんが、
 没年は分かっています。

 天正17年(1589年)――
 かの千利休さんが亡くなる2年前、とされています。

「つまりィ、おふたりはァ~…」
「ぐるるる!」(←訳:同時代人!)

 渡来人・阿米也さんの子とされる長次郎さんは、
 父から三彩陶の技術を受け継ぎ、
 樂家の釉技の基本に据えました。

 樂家初代、樂焼の創始者となった長次郎さんの作品は、
 自然な土の色をそのまま表現に取り入れたものが多く、
 利休さんの創意を受け
 黒樂茶碗《大黒(おおぐろ)》、
 赤樂茶碗《無一物(むいちもつ》
 といった名品を
 世に送り出してゆきます。

 あ、御茶碗だけじゃありませんよ、
 この御本の冒頭にも掲載されていますが、
 長次郎さん、
 こういうものも制作してるんですよ。

「わほッ! みにらいおんッ?」
「がるるる!」(←訳:お獅子だ!)

 陶芸、の一言でくくるには余りに生命感に満ちた、
 炎の化身のような御獅子くん!

 私ネーさ、この獅子くん好きだわ~♪
 我が家に来てくれないかしら~♪

「つらがまえェ、よしッ!」
「ぐるがる!」(←訳:姿勢良し!)

 天正以来、
 獅子くん&御茶碗たちとともに
 樂家は長く日本の茶道史とともに歩んできました。
 長く長く、
 当代(十五代)の吉左衛門さん、
 次代の篤人さんへ――

 その流れを一望できるこの御本、
 お茶碗好きな方々は
 半日でも、いえ、
 一日でも一ヶ月でも
 余裕で眺めていられることでしょう。

 そしてまた、
 お茶碗?なぁにそれ?という御方も、
 本屋さんで見かけたら
 手に取ってみてくださね。

「ぱわーはんぱないィでス!」
「がるる!」(←訳:強いぞ!)

 時代を超えるこの強さ、
 ぜひ、一読一覧を♪
 
 

 
コメント
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