テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

樹を、枝を、のぼり登って。

2017-12-19 22:22:59 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もくげきィしましたでスよゥ~!」
「がるる!ぐるるるるるがるる!」(←訳:虎です!ダイアモンド富士だ!)

 こんにちは、ネーさです!
 ええ、偶然にも目撃して大興奮ですよ♪
 ここ八王子市内からではないんですが、
 夕刻にふと富士山を見仰いだら、
 山頂のシルエットと太陽が重なっている……
 おお!あれがダイアモンド富士なのね!
 なんか良いことありそうな佳い眺めを思い返しながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 “自然”と縁深いこちらの御本を、どうぞ~♪

  



         ―― 植物園で樹に登る ――



 著者は二階堂太郎(にかいどう・たろう)さん、2017年11月に発行されました。
 『植物園で樹に登る――育成管理人の生きもの日誌』と
 副題が付されています。

「しょくぶつもォ、いきものォ、なのでスねッ!」
「ぐるるがるるるぐるるる!」(←訳:確かに生きものだもんね!)

 前回記事で御紹介しましたのは“泣ける”生きものたちの図鑑、
 対してこちらは、
 動くことはないけれど、
 泳いだり飛んだりすることはないけれど、
 さりげない存在感という意味では、
 地球最強かもしれない《樹木》とともに生きる
 樹の達人さんによるノンフィクション作品です。

 国立科学博物館筑波実験植物園で
 植物管理を務める、
 著者・二階堂さんは、

   植木職人さんでもあって、
   樹木医さんでもあり、
   森林インストラクターさん

 という御方で、
 題名からもお分かりのように――

「みがァ、かるいィ?」
「がるるるぐるるるがる?」(←訳:イマ風の猿飛佐助さん?)

 山形大学で林学を学んだ二階堂さん、
 造園会社に入社し、
 樹木医を目標に働いて、
 樹の職人たろうと決意したものの、
 とことん育児をやってみよう!と
 専業主夫となり、
 そののち、筑波実験植物園で
 植物の分類と保全に関する研究のお仕事に就きました。

「ううむゥ、それッてェ、ものすごォ~くゥ!」
「ぐるるがるるるるるぐる!」(←訳:視野が広がりそうな履歴!)

 広い視野で、
 高い樹木のてっぺんにも
 するするっと登ってしまう人には
 世界はどんな風に見えるのでしょうか。

 この御本では、
 二階堂さんご自身が経験した“職の現場”と、
 そこで見聞してきた植物についての基本、
 知識や発見、現状、展望が記されています。

 樹を植える、育てる。
 剪定する、伐採する。
 植え替えたり、
 掘り起こしたり。
 
 手入れの最中に蜂に刺されたり、
 毒虫にやられてお肌がカブレたり。

「ふァ? そんなこともォ?」
「がるるぐるるるがぅるるるる?」(←訳:植えておしまいじゃないんだ?)

 樹木とともに、
 森とともに。

 と、ひとくちに言うのは簡単だけれど、
 一筋縄では行きませんよね。

 植物たちは、
 人間にとってはまだまだ不思議な、
 謎だらけの生きもの。

 どんな気持ちでいれば、
 彼らと上手くやっていけるのだろう?

「そこはァ~やぱりィ!」
「ぐるるるる!」(←訳:のんびりで!)

 樹木を知ること、知ろうとすること。

 樹と真剣に向き合い、
 付き合ってきた著者さんが学び知った樹たちのこまやかな貌、
 意外な事実を、
 インドア派の御方も
 アウトドア派の方々も
 ぜひ、手に取ってみてくださいね。
 明日から、いえ、いまから
 “ものの観方”が変わるかもしれない一冊です♪
 
 
 
  
コメント
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