テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 夢幻の水晶 ~

2018-04-05 22:14:59 | ブックス
「こんにちわゥ、テディちゃでッス!
 ふわわァ! おおたにィくんがァ、すごいィ~!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!映画みたいだ!)

 こんにちは、ネーさです。
 日頃はあまり野球に興味を持てぬ私ネーさをも引きずり込む、
 MLBエンゼルスの大谷さんの活躍に
 もうポカ~ンとなってます。
 今日だけではなく、
 明日も明後日も大谷さんが活躍することを祈りながら、
 さあ、本日の読書タイムは
 こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



           ―― 闇の虹水晶 ――



 著者は乾石智子(いぬいし・ともこ)さん、
 画像の単行本は2012年12月に発行されました。
 現在は文庫化(2018年3月刊)もされていますよ。

「おおッ? ふぁんたじーでスねッ!」
「ぐるるるるぅ!」(←訳:お久しぶりぃ!)

 はい、この御本はジャンルでいうなら、ファンタジー。
 それも、日本人作家さんによる
 “別世界”型のファンタジー作品をご紹介するのは
 とても久しぶりのような気がします。

「べつのォせかいィ??」
「がるぐるがるるる!」(←訳:日本とはまるで別!)

 日本の気候や地理的条件と
 かけ離れたそこは、
 砂漠があり、
 オアシスがあり、
 ラクダと馬が都市をつなぐ世界――

 そこに、ひとりの青年がいます。

「ぜんとォ、ようようゥ?」
「ぐぅっるがるるるるぐるる!」(←訳:ちょっと変わり者だけど!)

 その青年、
 ナイトゥルさんは創石師。
 
 『ナイア』と称される創石師は
 特別な上に特別な存在です。

    心に水晶の鉱脈を持ち、
    一世代に一人現れるという、
    大地から祝福を受けた者。

 ひとの想いを、石に創り変えることが出来る、
 痛みを石に変えたりするのはもとより、
 優れた創石師は
 病気の原因を石に変えて
 命を救うことさえ可能だ、と
 言い伝えられている存在なのです。

「まほうゥのようでェ~」
「がるぐぅるるるる?」(←訳:魔法じゃないんだ?)

 魔法とはまったく異なるこのチカラは
 能力、とも言い切れません。

 ナイトゥルさん、
 自分の能力をコントロールできません。
 人の想いを石にすることは出来ても、
 それがどのような石になるのか、
 見当もつかないのですから。

 そして、
 こちらもやはりコントロール不可能な、
 大きな出来事が、或る日、
 彼の頭上に降ってきました。

「こッこれはァ、だれにもォ~!」
「ぐるるるーるがるぅ!」(←訳:コントロール無理ぃ!)

 その大きな出来事とは、戦争。

 ナイトゥルさんの家族も、国も、
 すべてが戦争の渦に呑みこまれ、
 消えてゆこうとしています。

 ただ彼だけを残して。

「ええッ? ひとりィだけッ??」
「がるるるぅっるる?」(←訳:残されちゃったの?)

 創石という能力を有するゆえに生命を拾い、
 またそのために
 一族の最期を見届けねばならぬ不運、不幸。

 ひたすら自分を呪いながら、
 創石師のつとめをこなしてゆく彼の身に、
 またしても苦難が降りかかります。

「ううゥ、またァでスかッ?」
「ぐるがるー!」(←訳:勘弁してー!)

 戦乱の中、
 創石師ナイトゥルさんの、生きる道は?
 どこかに、あるのか――
 細く、今にも闇に埋もれそうな、
 光の一筋が?
 
 ネタばれ回避のため、
 残念ながら
 ストーリーに関してこれ以上はお話しはできませんけれども、
 著者・乾石さんが構築する豊かな別世界へ、
 どうか、皆さまもぜひ!!

 
 
コメント
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