テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

王様って、タイヘンだ?

2018-04-13 22:11:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 しゅうまつゥ~なのでス!」
「がるる!ぐるるがるっるぐる?」(←訳:虎です!花粉に週末ってあり?)

 こんにちは、ネーさです。
 はぁ~…今年の花粉(ヒノキ)はつらいですね。
 週末くらい花粉たちもお休みしてくれよぅ~とボヤきながら、
 さあ、今日も加湿器をONにして読書タイムです。
 本日は、こちらのSF作品を、どうぞ~♪
 
  



        ―― アリスマ王の愛した魔物 ――



 著者は小川一水(おがわ・いっすい)さん、2017年12月に発行されました。
 今週は、J・ディヴァーさんの《リンカーン・ライム》シリーズや、
 小川洋子さんの短篇集、西部劇風時代小説、と
 フィクション作品をやや多めに御紹介しておりますが、
 週のしめくくりとなるこちらの御本は――

「えすえふゥ?」
「ぐるがる?」(←訳:幻想小説?)
「ふぁんたじィ??」

 ええ、そのどれもの要素をカップに放り込んでシェイクして、
 仕上げに“笑い”のパウダーをさらさらっと振りかけたら、
 短篇5作品から成るこの御本の完成です。

 5作品の中でも、
 活字マニアさんたちの鋭い眼を
 キラリ!と光らせる作品という点では、
 はい、こちら!

「おうさまはァ、てんさいじィ!」
「がるるる!」(←訳:数学のね!)

 表題作品である
 『アリスマ王の愛した魔物』の主人公は、
 このひと、でしょうか。

 小国ディメのアリスマ王子。
 容貌こそ美しくはないけれども、
 独学で“数”を究めた天才児さん。

 アリスマ王子がその算術の力をふるえば、
 小さな王国の国力が増す、
 富んで栄え、
 隣国の王さまたちもハハ~っとひれ伏す。

 そして、もうひとかた。

 アリスマ王子の傍らにあって、
 王子の命令に従う
 美しき従者。

 算術の神に愛された主従のうちのどちらが、
 より多くを支配し、
 より多くを世界から受け取ったのか。

「おうさまッてェ~…」
「ぐるっるるがるぐるる!」(←ブラックな職業だねえ!)

 そうして、
 千夜一夜物語を連想させる
 『アリスマ王の愛した魔物』を読み終え、
 その残り香に酔っぱらっていると……

「ふァ?? これはァ??」
「がるぐる!」(←訳:また異色!)

 『星のみなとのオペレーター』には、
 はいはい、ちゃあんといますよ、
 この人が主人公だ!と言える登場人物さんが。

 小惑星イダの宇宙港管制室に勤務する
 筒見すみれさん。

 管制室長から、スマイル、と呼ばれる彼女は、
 天才でも鬼才でもない、
 ごく普通のオペレーターさんです♪

「ふつうじゃァないィのはッ」
「ぐるるるがる!」(←訳:宇宙の方です!)

 宇宙がフツウじゃないって、どういうことなのか?

 いえ、申し訳ありませんけれども、
 これ以上お喋りしたら
 ネタバレになっちゃいますからね。
 フツウじゃない宇宙の宇宙っぷりを、
 どうか皆さま、
 御自分の眼で!

「わらッたりィ、かんしんしたりィ~」
「がるるぐるがる!」(←訳:忙しい御本です!)

 SF好きさんファンタジー好きさんのみならず、
 全活字マニアさんにおすすめしたい怪快作、
 著者・小川さんの他作品もあわせて、
 ぜひ、一読を~♪

 
 
コメント
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