テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ お江戸の殿さま 一代記 ~

2020-08-04 22:28:44 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 すいぶんッ、えんぶんッ!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!睡眠もね!)

 こんにちは、ネーさです。
 暑~い戸外から帰宅して、
 しっかりクールダウンした後は、
 読書タイムと参りましょう♪
 本日はこちらの新書を、さあ、どうぞ~!

  


 
      ―― 遊王 徳川家斉 ――



 著者は岡崎守恭(おかざき・もりやす)さん、
 2020年5月に発行されました。
 徳川第十一代将軍となった
 家斉(いえなり)さんの生涯と治世を主題とする、
 ”珍しい“ノンフィクション作品です。

「めずらしィ~??」
「ぐるるがるる?」(←訳:なんでなんで?)

 徳川家斉さん(1773~1841)。

 家斉さんの、世に広く知られた特徴として、
 おそらく最初に挙げられるのは、

 確認されているだけで妻妾16人!
 男の子26人&女の子27人のパパであった!!

 ということでしょうか。

「ふゥわァ~…ごじゅうゥさんにんッ??」
「がるるる!」(←訳:超大家族!)

 奥さんがたくさんで、
 子どももたくさんで。

 こういう《レッテル》を一度貼られてしまうと、
 どうしてもね、
 イメージが固定されるんですけれども。

 他の見方もある、と
 著者・岡崎さんは示唆します。

 家斉さんの、将軍としての在任期間は、
 1787年から1837年――
 50年間。

 将軍を50年、って
 これは破格かつ最長です。

 徳川将軍家歴代の在位期間ランキングでは、
 1位が家斉さんの50年、
 2位は第八代将軍・吉宗さんの29年、
 3位は第四代将軍の家綱さんの28年、
 とされていますから……

「ぶッちぎりィ!」
「ぐるるるるるがるる!」(←訳:最長不倒記録なんだ!)

 本文では、

 はじめに『家斉のススメ』
 第一章『《斉》の全国制覇』
 第二章『十一代将軍への道』
 第三章『《生》への執念』
 第四章『《政》はお任せ』
 第五章『あれもこれも』 
 第六章『赤門の溶姫様』
 第七章『江戸の弔鐘』
 エピローグ『浜御殿』

 と、家斉将軍誕生以前から、
 在位中の50年が活写されています。

 さらには、
 家斉さんの治世が終わってのち、
 徐々に傾いて行く江戸幕府の様子も……。

「むむゥ! かすかにィ、きこゆるゥはァ~…」
「がるるぐる!」(←訳:黒船の波音!)

 今までは、
 多くの映画や小説で
 常に脇役に甘んじてきた家斉さん。

 その脇役さんを
 堂々たる主役に引っ張り上げた
 “珍しい“歴史ノンフィクション作品は
 時代小説好きな活字マニアさんに、
 日本史好きな方々にも
 おすすめの力作です。

 江戸文化を完成させたとも言える
 お殿さまの一代記を、
 皆さま、ぜひ♪
 
 
 
  
コメント
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