テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ひっそりと、珍商売? ~

2020-08-17 22:20:38 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 やッたでス! なんばァわんッ、なのでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるるる?」(←訳:虎です!30超えもありそう?)

 こんにちは、ネーさです。
 昨日8月16日放送の『半沢直樹』は25.5%の高視聴を率獲得!
 令和のドラマでは№1!とのことで、
 30%超も射程圏内になってきましたね♪
 出演者さんたちスタッフさんたちにエールを送りつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、人気ドラマに負けないドラマティックな物語を、
 張り切って、どうぞ~!

  



       ―― 誘拐屋のエチケット ――



 著者は横関大(よこぜき・だい)さん、
 2020年3月に発行されました。
 横関さんといえば、ドラマ化された《ルパンの娘》シリーズが
 大人気ですけれど、こちらの作品は……

「ゆッ、ゆうかいィ~…!」
「ぐるがるるぐるるる!」(←訳:それマズいですよう!)

 はいはい、落ち着いてくださいな。
 御本の題名にある“誘拐”ってね、
 身代金だ、受け渡し方法はこれだ、っていう、
 いわゆる“誘拐事件”とは違う”誘拐“なのよ。

 田村健一(たむら・けんいち)さんは、
 裏社会では有名な
 《誘拐屋》です。

 指定された人間を誘拐し、
 指定された場所まで送り届ける。

 それが、《誘拐屋》のお仕事です。

 暴力団絡みや、
 政治絡みでの依頼もあり、
 あるいは今回のように、
 スキャンダルを起こしてしまった芸能人を
 雲隠れさせる、
 といったケースもあるんですよ。

「それッてェ、まるでェ~…」
「がるるるぐるる?」(←訳:夜逃げの手助け?)

 夜逃げだろうと雲隠れだろうと、
 ベテラン《誘拐屋》田村さんなら
 成功疑いなし。

 サッとさらって、
 ササッと届けて、
 ハードボイルドに決めてみせる……予定でしたが。

「あやしいィひとかげッ!」
「ぐるるぅ?」(←訳:これ誰ぇ?)

 仕事の依頼筋である“組織”が、
 後進の育成のため、と称して、
 新人さんを押し付けてきたんです。

 コンビになれば仕事の幅も広がる、
 断ればもう仕事を回せない、と通告され、
 しぶしぶ相棒を受け入れることにした田村さん。

 でもねえ、この新人さんってのが、ねえ……。

「とんちんかんッ!」
「がるるる!」(←訳:へんてこ!)

 “誘拐”した相手と、
 ペラペラお喋りして、
 愚痴を聞いてやって、
 同情した挙句にぽろぽろ泣き出してしまう。

 無理だ、とさすがの田村さんも嘆息します。
 コイツとはやっていけん!と。

「そこはァ、がまんッ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:耐えるしかない!)

 エチケット:1『女の話は信用しない』
 エチケット:2『たまには音楽を聴く』
 エチケット:3『ボランティアなどやらない』
 エチケット:4『贔屓の力士を応援する』
 エチケット:5『飛んできたボールはよける』
 エチケット:6『コンプライアンスは基本守る』
 エチケット:7『なるべく披露宴には行かない』

 と、7つの連作短編で構成される物語の中で、
 私ネーさのイチ推しは、
 4の『贔屓(ひいき)の力士を応援する』。

 今度の獲物はこれ、と
 田村さんに提示された案件は……大物です。
 そう、
 身長190センチ、
 体重150キロ、
 半年前に大関に昇進したばかりの力士さん!

「ひゃッ、ひゃくきゅうゥじゅうゥせんちィ??」
「がるるぐるぅ??」(←訳:150キロぉ??)

 巨漢の相撲取りさん相手に、
 トンチンカンな新人さんと
 《誘拐屋》田村さんはどう立ち向かうんでしょう?

「しんぱいィでスゥ!」
「ぐるがるる!」(←訳:不安だよう!)

 思わず笑っちゃう珍商売《誘拐屋》の行く末は?

 ミステリ好きな活字マニアさんに、
 ああ面白かった!と満足したい作品をお探しの方々に、
 激おすすめのエンタ作品です。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 

 
 
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