テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 夜の世界を、てくてくと ~

2020-08-24 22:33:46 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ほわわァ! なしがァ、ごろろんッ!」
「がるる!ぐるるるるる!」(←訳:虎です!増えてきたね!)

 こんにちは、ネーさです。
 スーパーマーケットやフルーツ専門店では、
 桃やスイカの間にぐいぐいと、
 梨の実が割り込み始めましたね。
 秋が来つつあるのかも~♪と期待しつつ、
 さあ、読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



      ―― 夜のいきもの図鑑 ――



 監修は今泉忠明(いまいずみ・ただあき)さん、
 2020年4月に発行されました。
 《ざんねんないきもの事典》シリーズや
 『わけあって絶滅しました』他で人気の動物学者・今泉さんが、
 新たなジャンルへ?

「こんどォはァ~…」
「ぐるがるるる!」(←訳:夜の生きもの!)

 夜のいきものぉ?
 それって単なる夜行性の動物ってことじゃん!
 と侮るかなれ。

 夜行性の生きものたちが誕生した舞台裏には、
 アイツらの存在があったんです……!

「あいつらァ、ッてェ……」
「がっるるる!」(←訳:あっそうか!)

 恐竜。

 そう、かつて地球の王者であった恐竜の存在が、
 夜行性の生きものを生み出したきっかけでした。

 地上をのし歩く巨大な恐竜たち……
 いえ、地上だけではなく、
 空にも、海にも、
 恐竜の仲間たちが君臨し、
 ほ乳類の祖先たちには身の置き所がありません。

 でも、夜なら。

 ええ、夜陰に乗じて、ですね、
 ひよわで非力なほ乳類の祖先たちも、
 これならゴハンを探す活動ができるってもんです。

 そうして、
 前回記事で御紹介しました
 『面白くて眠れなくなる恐竜』にもありましたように、
 原因不明・時期未定ではありますが、
 栄華を極めた恐竜たちが(ほぼ)滅んだ後は。

「ほにゅうるいィがァ、しゅやくにィ!」
「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:昼間も活動できるよ!)

 昼間か、
 それともこのまま、
 恐竜時代のやり方のまま、
 夜間の行動を続けるか。

 その選択が、運命の分かれ道。

「ひるまはァ、あかるいィけれどォ」
「がるるっるるぐるる!」(←訳:デメリットもあるよ!)

 恐竜がいなくなっても、
 弱肉強食のパワーバランスに変化はなく。

 小さい動物たちは
 いつ狩りの標的にされるかと、
 常にビクビク、怯えて暮らさねばなりません。

 じゃあどうすればいいか、と考えると……
 やっぱりね、
 強い動物から身を隠して生きるには、
 夜行性って、悪くないわよね。

「べんりィ、だしィ!」
「ぐるがる!」(←訳:安心だし!)

 御本の本文では、

 1章『夜動く生き物たちのヒミツ』
 2章『生き物たちのお騒がせな夜』
 3章『生き物たちの静かな夜』
 4章『生き物たちのせつない夜』
 5章『生き物たちのびっくり寝相』
 6章『暗闇にひそむ生き物たち』
 7章『眠りについてのオマケの話』

 と7つの章に分けて
 《夜のいきもの》たちの生態や特色を
 解説してゆきます。

 夜間活動なら任せろ!な、
 フクロウ、ヨタカ、カピバラ、コウモリたち。

 夜に集会を開いているのは、
 ネコ……じゃなくて、トラ。

 暗い中、せっせとダム作りを頑張っちゃうのは、
 ビーバーたち。

 その一方で、
 昼間だろうが夜だろうが、
 眠って眠って眠りまくるのは、
 ナマケモノや、コアラ、オポッサム、アルマジロ……。

「むゥ~んッ! ふくざつゥ!」
「がるぐるるる!」(←訳:習性いろいろ!)

 私ネーさが感心させられたのは、
 本文18ページの
 『色覚のフシギ!』。

 恐竜、霊長類、
 霊長類以外のほ乳類、
 爬虫類や鳥類、
 恐竜から進化した鳥類では
 色の見え方が違う、というのです。

 ここでも、夜型・昼型の行動の差が
 色覚の違いに関係してくる……?

「すべてのォ、かぎィはァ~…」
「ぐるるがっるる!」(←訳:恐竜が握ってる!)

 あらためて、
 恐竜の繁栄と絶滅が
 いかに後代の生きものたちに影響を与えているかを
 考えさせられるこの御本、
 恐竜マニアさんに、
 動物好きな方々にもおすすめですよ。

 児童向けとはなっていますが、
 大人な活字マニアさんも、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 
 
コメント
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