テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 怖きモノ、それは… ~

2020-09-01 22:30:18 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふァふゥ! すずしいィ~!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!これが9月!)

 こんにちは、ネーさです。
 カレンダーが9月に変わった途端、
 猛暑の出口が見えてきたみたいですね。
 今日も《2020ツール・ド・フランス》の速報を気にかけつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
      ―― 法医昆虫学捜査官 ――



 著者は川瀬七緒(かわせ・ななお)さん、
 単行本は2012年に、
 画像の文庫版は2014年8月に発行されました。

 先日ご紹介しました《賞金稼ぎスリーサム!》シリーズで、
 すっかり川瀬さんの大ファンになってしまった私ネーさ、
 勇躍……ではなくて、
 恐る恐るこちらの文庫作品を
 手に取ってみましたよ。

「むゥ? おそるゥおそるゥ??」
「ぐるがるるるぐる?」(←訳:なぜ恐る恐るなの?)

 ええ、“恐る恐る“にはワケがあります。

 以前から、評判を伝え聞いてはいたんです。
 《法医昆虫学捜査官》シリーズは
 すっごく面白い!と。

 けれども……
 題名にも入っている
 《昆虫学》というのが只者じゃないんです。

 だってね、この御本に出てくる昆虫って、
 NHK・Eテレ『香川照之の昆虫すごいぜ!』で
 カマキリ先生が追いかけてるような
 キラキラのカブトムシくんやトンボくん、
 クマゼミくんたちじゃないのよ……

 なんたって法医ってのが
 くっついてる昆虫学だから、だから……

「……いやァ~なァ、よかんッ!」
「がるぐるるがる!」(←訳:予感よりも確信!)

 物語は、大学の法医学教室地下にある
 解剖室から始まります。

 ポーカーフェイスを装いつつも
 内心は困惑し切っている立会人さんたち注視の下、
 おもむろに作業を開始してゆく
 司法解剖医さん。

 そう、これは“事件”なんです。

 解剖に立ち会っている
 岩楯祐也(いわだて・ゆうや)警部補は、
 このところ頻発している放火事件を
 思い浮かべずにはいられません。

 はたして、この被害者さんは、
 放火事件に巻き込まれたのか、
 それとも……?

 と、そこへ。

「うわわわァ~んッ!」
「ぐぐぐぐるるっ!」(←訳:ここここれはっ!)

 とある事象が勃発して、
 解剖室はパニック!

 いままで司法解剖には
 幾度となく立ち会っている岩楯警部補をも
 震え上がらせたそれは――

「わわッ、だめェでスゥ~!」
「がっるぅぐるる!」(←訳:言っちゃだめだ!)

 そうね、言えないわよね。
 まあヒントだけ記しておきますと、
 これを映像化してTVで放送しようものなら、
 全国から悲鳴と、
 山のような苦情が殺到するのは
 疑いない、ということでしょうか。

 それはそうとして、
 岩楯警部補さんたちは
 驚いてばかりはいられません。
 これはいったいどういうことなのか、
 何の意味があるのか、
 突き止めなくては。

「そこでェ、でばんッ、なのでス!」
「ぐるるが~る!」(←訳:専門家さ~ん!)

 専門家として
 白羽の矢が立ったのは、
 法医昆虫学者の
 赤堀涼子(あかほり・りょうこ)准教授。

 かくも恐ろしい事象の解析には、
 彼女の知識、経験、知見が
 大いに役に立って……くれますよね?

「えェ~とォ、それはァ~…」
「がるるるぐる!」(←訳:五里霧中です!)

 オープニングはリアルな警察小説、
 であったのが、
 赤堀准教授の登場とともに、
 どんどん意外な方向へ?

 ところどころで冷や汗したり、
 目が回りそうになったりしますが、
 確かに面白さ超級の
 《法医昆虫学捜査官》シリーズ第1作、
 怖いもの知らずな活字マニアさんに
 おすすめのミステリです。
 ぜひ、手に取ってみてくださいな~♪

 

 
コメント
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